++ Introduction ++

現在、「SHARE Project」というプロジェクトを手がけている
建築家のクマタイチさん。

建物の設計はもちろんのこと、
シェアハウスの企画から運営、設計までする
建築家の枠を越えた取り組みをされています。

この「SHARE Project」から始まったシェアハウスは
リビング・キッチンスペースを建築の中心に置き、
住民が集まり、コミュニティができやすい環境づくりを
コンセプトに設計されているとのこと。
そうすることでシェアハウスの住民同士のつながり
そしてシェアハウスから広がり、
その街の発展のきっかけになればと考えているそう。

銭湯によく行かれるクマさん。
今後、シェアハウスに
外部の人も入ることができる
銭湯を設置したいと考えているとか。

『銭湯で顔見知りの人が結構いるんですよ。
話しかけないけど向こうのこと知っているし、
クマさんと呼ばれたりするみたいな関係性があるので
そのくらいのベタベタしていない銭湯コミュニティが好きで。
銭湯付きのシェアハウスはやってみたいですね。
銭湯って間口が広いし、安いし、
いろんな人が来る場所だから。』



++ Until now ++

小さい頃からデザインや絵を描くことなど
図画工作は好きだったそうですが
将来、建築家になりたいとは考えていなかったとのこと。

ですが高校生の頃、文化祭の装飾を担当したことで
自分が考えているデザインを、
チームのみんなと意見を交わしながら
作り上げていくことに楽しさを感じ、
そこで共同でデザインを作る
「建築」という道へ進もうと考えたそう。

これまでにニューヨークなどで
留学や活動をされて来ているクマさんですが
その時に見た街並みは今の活動に影響を与えているそうです。

『都市の構造としてはすごくシンプルで
そんなに東京みたいに起伏があるわけではないし
フラットなんだけども、
一つのコーナーを切り取った時に
同じコーナーがないじゃないですか。
それを自転車だったりで移動していると
それだけでテンションが上がるというか。
かつ変わるところは結構変わるので
1ヶ月違うと同じ店がないとかあるので
よくも悪くも動き続けないといけないんだな
という気にさせてくれますよね。
特にニューヨークは人種も多様だし
いろんな人が同じ都市に
居続けられる仕組みみたいなものにも興味がありますよね。』

これまでクマさんは、布を使用した
パビリオンなども制作されていますが、
そういった異素材を組み合わせた設計を可能にしているのは
コンピューターの存在。
これまで建築では使えなかった柔らかい素材も
コンピューターでシミュレーションできたことで
デザインの幅が広がると考えたクマさんは
実験的に挑戦するようになったそうです。

++ Right now ++

ニューヨークにお住まいだった時から
ずっとサウナにハマっているというクマタイチさん、
当時、ニューヨークで働かれていた場所の近くで
ロシアンサウナと出会い
冬の間は、毎日通われていたそう。

『ロシアンサウナはいる人が面白すぎて
人間観察で終わってしまう感じですね。
怖そうな人とかモデルみたいな子とか、
その中でコミュニティが生まれたりしているので
「そことそこが知り合いなの？！」みたいなのを見ているだけで
仕事のことも考えている時間なかったですね。』

現在でも、東京でサウナにはよく行かれているそうですが
その他の趣味ではナチュラルワインを飲むこと。
何も考えずリラックスしている時もあれば
ラジオでJ-WAVEを聴きながら飲むこともあるそうです。

普段からJ-WAVEを愛聴しているというクマさんですが
もし番組をするならどんな番組をしたいか
教えていただきました。

『最近、いろんなJ-WAVEの番組で
街の方を応援されているのがすごく良いなと思うんですけど
僕もそういう街を良くしている人に
話を聞いてみたいなと思います。』



++ From now on ++

先日、神楽坂でクマさんが設計運営している
シェアハウス「シェア天神町」の一階に
「SQUARE」というシェアキッチンを開かれました。
ピザ屋をメインに運営されていますが
不定期でゲストを招きイベントの開催も予定されているそう。

さらに最近、沖縄で
築50年ほどの建物をリノベーションして
シェアハウスを建てられました。
一階では泡盛をはじめとする沖縄の地酒を
リブランディングしている酒屋さんと協力して
お店を開いたりと
その土地ならではの魅力を再発見できるような
場所づくりをされています。

『この2年くらい日本にずっといて
日本を再発見している時だなと思っていまして。
見ていると本当にいろんな魅力があって
そういう場所で、
もうちょっとシェアハウスを作るだったりとかして
自分がどういうもの、どういうコミュニティを作れるか
というのをやっていきたいところですね。』