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STORY

2021.12.25

サンリオ ジェネラルマネージャーの高桑秀樹さん

++ Introduction ++

サンリオジェネラルマネージャーの高桑秀樹さんに
まずは六本木ヒルズ 森タワー52 階にある「東京シティビュー」で
現在開催中のサンリオ創業60 周年の大展覧会
『サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化 60 年史』について伺いました。

サンリオがどうやってファンシー市場を作り上げたのか、
そしてハローキティがデビューしてから現在まで46年もの間
ナンバーワンキャラクターでいられたのかなど
日本の“カワイイ文化”の
歴史や未来について、切り口を変え展示されています。

この展覧会の監修をされている高桑さん。
カワイイを作り出してきた側だから言える当時の裏話、
どういう戦略で、意図で作っていたのか、
子供の頃からサンリオに馴染みのある大人のお客様が
今回の展覧会を見たことで新しい発見に繋がったら
という想いで作られたそう
そして高桑さんはこの展覧会を通して
カワイイ文化はサンリオや企業だけが作り上げたものではなく
ファンの方だということを伝えたいとのこと。

『ファンの方たちが一緒になってキャラクターを育成したり
カワイイというものを広めたりしたので
今、こうやってカワイイ文化が生まれていると。
謙虚でもなんでもなく、本当にそうなんです。
みんなが知って初めてキャラクターになるんです。
例えばキティちゃんにしても、それを知らなければ
ただの猫のデザインなんです。
ですがあのキャラクターを見るとみんな
「あっ、キティちゃんだ」というようになると。
それはファンのみんなが応援して、育てて、認知してくれる。
そういう意味でもキャラクターというのは
ファンあって初めてキャラクターになりうるし
企業だけが育てようと思ってもできるものではない、
ファンと一緒に育てて初めてキャラクターになるんだと。』

サンリオのキャラクターにストーリーがないというのも
大きな特徴の一つだと高桑さん。

学校に持っていけるような文房具などに
キャラクターがデザインされていることが多いサンリオ。
学校に人形や玩具を持っていけないからこそ
そういった文房具にキャラクターを施すことによって
子供の頃の大きな思い出となる学校生活の隣に
サンリオのキャラクターたちが存在し、
ストーリーがなくてもキャラクターとして成立するとのこと。



++ Until now ++

高桑さんが入社当時のサンリオは出版事業が盛んで
その中でも「サンリオSF文庫」シリーズというものがあり
SFが好きだったためサンリオに入社されたとのこと。
そのためもともとキャラクターに
特別、興味があったわけではないそう。

その後、1995〜2013年まで
サンリオの月刊機関紙『いちご新聞』の編集長を
務めていらっしゃいました。
96年頃からのハローキティブームを目の前で体感、
明治維新くらい大きな出来事だったと語る高桑さん。

その前までは大人がカワイイもの持つということが一般的ではなく
会社にそういったキャラクターの商品を
持って行きづらかったとのこと。
それがこのハローキティブームを機に
「大人でもカワイイものを持っていいじゃないか」という風に
変化していったそうです。

合わせて「いちご新聞」も
これまでお子さんをターゲットとしていましたが、
大人になったサンリオファンも視野に入れ
どんどんと読者を広げていったとか。

ブームのきっかけとなったのは
70年代に子供だったサンリオファンが成長して
大人や高校生になったこと。
そういった世代に向けてサンリオが
ハイブランド風な商品にキティちゃんをデザインして販売したり、
当時、流行っていたプリクラをサンリオショップに置いたことや
歌手の華原朋美さんがキティちゃん好きを公言したことから
爆発的なブレイクにつながったそうです。

『サンリオキャラクターに共通しているのは
毒のあるキャラクターでも
基本的には人を傷つけるようなキャラクターではなく
なんだかんだ言ってどこかに癒しがある。
人を笑顔にするキャラクターしか作らないというのは
会社の方針としてはありますね。』

++ Right now ++

最近はカラスにハマっていて
公園などで観察をしていると話す高桑さん。

カラスの生態に興味があり
一般的に怖いと思われているカラスですが
とても賢い生き物で、生態的に人間に似ているそう。

『例えばいつも番いで動いていたりとか、
夏の時期にヒナが大きくなって
若者みたいなカラスがいっぱいいるんですね。
そうすると、少しお間抜けなことをしていたりとか・・・
そういうのを観察するのにハマっているんです。
やはりカラスの住処みたいなのはあるんですよ。
で賢いから結構顔を覚えるらしいんです。
僕もカラスに覚えてもらいたいなという気持ちはあるので。
ただ人生で小さいことで感動したり、興味を持ったり、
喜んだりするっていうのが
もしかしたら一番幸せなのかもしれないな、
一番上手な生き方なのかもしれないなというのは
最近歳を重ねまして痛切に思うようになりました。』



++ From now on ++

どんなものがカワイイのかは時代ともに変化はありますが
サンリオが創業当時から掲げる
カワイイものを通じて世の中の人々が
仲良くなってもらいたい、笑顔になってもらいたい
という想いは変わることなく歩みを進めていくのではないかと
高桑さんはお話ししてくださいました。

コロナ禍により、
世界的にネガティブなニュースが多く
心が疲れている人々がいると思われますが
そういった中、サンリオのカワイイのもつ
力強い応援というよりも
「大丈夫だよ」というようなことを
サンリオから発信していきたいとのこと。

高桑さん自身、今回のようなサンリオの展覧会を
世界にも見ていただきたいと考えているそう。
展覧会を通して世界中を笑顔にして
同じく「大丈夫だよ」と伝えたいと。

現在、東京シティビューで開催中の展覧会
「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化 60 年史」
2022年1月10日まで行っていますので
ぜひ足を運んでみてください。

ON AIR LIST

  • A HOLIDAY WITH YOU / NORAH JONES
  • YOU AND I / LADY GAGA
  • O CAROLINE / MATCHING MOLE
  • HUMAN NATURE / MICHAEL JACKSON

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