++ Introduction ++

鉄道ファンのアナウンサー＝「女子鉄アナ」として
テレビやラジオ、イベントでの鉄道関連企画に出演されている
フリーアナウンサーの久野知美さん。
今年３月には「東京メトロ」に特化した新刊、
『東京メトロとファン大研究読本』を出版されました。

執筆に当たって１２箇所の検車区を取材したということで、
その中でも以前から見たいと思っていた
中野検車区小石川分室と鷺沼検車区などでは、
これまで見聞きする機会がなかった部分も知ることができたそう。

8000系の非常扉を特別に体験したり
新型車両18000系を見学するなど、
総勢50名くらいの職員の方にインタビューされたとのこと。

地下鉄ならではの魅力とは・・・

『ミステリアスで、トンネルが多くてあまり景色が見えないところに
逆にロマンがあるというか…。
よく見ると箱型であったり規則正しかったりと
トンネルの工法が違って見えてきたりするんですよ』。



++ Until now ++

電車に興味を持つようになったのは高校時代。
大阪出身の久野さんは通学で
京阪電車旧3000系特急車を利用されていて、
その特徴である日本初のカラーテレビがついた車両か
２階建てのダブルデッカー車両の上か下か
どれに乗るかを日々楽しんで電車通学されていたそうです。

ただ、その当時は途中の駅名を覚えた程度で
電車好きという自覚はなかったとか。

アナウンサーとして所属した事務所のマネージャーが
鉄道オタクとしても有名な南田裕介さんで、
仕事をする中で電車好きの方々とも知り合うようになって
徐々に電車好きだと自覚するようになったそうです。

これまでにＴＪライナーや西武鉄道など、
現在は関東私鉄３社の車内アナウンスを務めている久野さん。
前任者のアナウンスを参考にして声を低くすることもあれば
車内の印象に合わせて高めしたりと
沿線の雰囲気や車内のスピーカーなどによって
アナウンスの発声を変えているとのこと。
また、収録する際には一つの駅名を様々なパターンを収録して、
後から正しい停車駅を編集で組み合わせるそうです。

++ Right now ++

鉄道と合わせて島を巡るのが昔からの趣味で、
笠岡諸島や竹富島などの国内から海外まで
鉄道で訪れて島巡りしているとのこと。
また検定も取得されているほどの世界遺産好きで、
いつかは小笠原諸島に行ってみたいそう。

普段の生活の中では
ラジオを聴くのが好きだともお話してくださいました。

『すごく良い関係で相互乗り入れしている共演者
というのが分かる空気感のラジオが大好きです。
全国の放送局を聴いているので老舗の番組とかが
ちゃんと血を受け継いでリスペクトを持ったまま、
ジングルとかがあまりいじられていなかったりとか。
そういう空気感をラジオの中で探すのが好きです』。



++ From now on ++

国内外問わず、これまで様々な鉄道に乗車してきた中で
一生の間に乗りたいのがオリエント急行。
いつか学生時代の友人と一緒に行ってみたいとか。

車内アナウンスなどの仕事をされていますが、
鉄道自体に携わる立場として鉄道員さんの声を
もっと世の中に伝えていきたいと考えているということです。

『マナー良く楽しむ方法を皆さんと一緒に探っていきたいなと。
たまに悲しいニュースがあると残念だなと思うので、
そこをうまく流浪の番組とかで伝えられたら嬉しいと思います』。

今後の目標は地元である関西の鉄道で
車内アナウンスを展開すること・・・というお話でした。