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STORY

2020.07.18

作詞家、音楽プロデューサー、作家のいしわたり淳治さん

++ Introduction ++

コロナ禍の中、リモートでミーティングすることで感じたのは
雑談の大切さで、モニター越しに真面目な会話だけをしていると
真面目なものを作ってしまいそうになるので、
雑談を通して相手と遊び心を共有したいという願望が生まれたとか。

STAY HOMEで家族と一緒に過ごす時間が長くなったことにより
純粋にラブソングの良さに気付かされたということで・・・

『改めてラブソングは全てを包んでいると思いました。
失恋ソングの反対が幸せなラブソングだと漠然と思っていましたが、
結局は失恋ソングも“愛していた”や“まだ愛している”と歌っていて
自分探しの歌も突き詰めれば応援してくれる仲間や優しさとの
出会いを探していたりして… 全てを包んでいるのがラブソングだと。
だからラブソングを書きたいなと思いました』。

ワーズ・プロデュースという形で歌詞のプロデュースも手がけている
いしわたりさん。

『僕は“歌詞のお医者さん”と呼んでいるんですけど、
例えば、そのアーティストが書きたいと思っているテーマがあるけど
どう書いていいか分からないという時に参考になりそうな曲を推薦して
ヒントだけでいい歌詞になればそれで十分だし、
具体的にこういう手法で書いてみたらという薬を出す場合もあれば
一緒に歌詞を共作する状態までグラデーションがあります。
できれば書きたいことは本人の中にあって、
それを技術面でサポートしてあげるのがワーズ・プロデュースです』。



++ Until now ++

18歳の時に学生時代の同級生とスーパーカーを結成して
初めて作詞に挑戦したとのこと。

『偶然、曲ができて歌詞を書こうとなった日の夜にテレビをつけたら
奥田民生さんの「イージュー★ライダー」が流れていて、
なるほど〜こういう風に書くんだと思って書いたのが
スーパーカーの「DRIVE」という曲です。
最初はそういう感じで結構その場その場で感覚を手に入れながら
アウトプットしていましたね』。

バンド時代と作詞家である今の変化について、
いしわたりさんは・・・

『バンド活動の中で自分のキャリアに自分の作品が積もっていくのは
健全なようでいて健全ではないんですよね。
聴き手を飽きさせないように新しいことをやらなければならないけど、
それが必ずしも自分が一番やりたいことではなかったりして
その折り合いをつけなければいけないので大変だと思いました。
作詞家としてたくさんの人に歌詞を書いている今のほうが自由で
意識的に新しいものをという感じでなくてもいいので健全だと思います』。

++ Right now ++

青森の田舎で育ったので子供の頃から共通言語としてテレビが重要で、
今でもよく観るそうですが、SNSはやらないと決めているとか。

『SNSにはちょっと格好いい自分がたくさん載っていて、
それを繋いでいったから世の中や大衆ができあがるかと言うと、
もっと無意識なところがそれを構成しているような気がします。
得体の知れない世の中というものを捕まえたいので、
個人を見過ぎると見失いそうになるという感じがあるんです。

プライベートで聴く音楽はドゥーワップ。

『サブスクのサイトでニューリリースを毎日チェックしていますが、
完全なプライベートでは50〜60年代のドゥーワップばかり聴きますね。
ドゥーワップは明るいラブソングが多いしコーラスも陽気で
なにか見えない香水を部屋にまいているようなハッピーな感じになるのが
一番気に入っているところなんでしょうね』。



++ From now on ++

スーパーカー以来となる新しいバンドTHE BLACKBANDが始動。

『ライフワークとして音楽を作る場所を設けたいと思っていて、
どこにも使われないアイディアが意外とあることが分かって
自分が単純にやりたいものは一体いつやるのだろうという気持ちが
ここ5年ほどメンバー探しをしていたんですけど、
とてもいい声の人となんでもできる人に出会ったので
一緒にバンドをやろうということになりました。
バンド名を考えた時に黒帯がいいなと思ってブラックバンドにしました』。

朝日新聞デジタル&Mで連載中の「いしわたり淳治のWORD HUNT」が
年内に書籍化される予定です。

『これがまさにテレビを観ながら言葉を拾って原稿を書くという
僕のプライベートを最も削っている禁断の連載です。
テレビ、本、映画、誰かの会話など、とにかく気になった言葉であれば
何でもOKということにしています』。

ミュージシャン、作詞家として活躍してきたいしわたりさんが
唯一後悔して心に引っかかっているのが日本武道館での公演。

『実は自分のバンドで武道館をやれなかったんですよ。
自分がプロデュースしたバンドは結構やっていて観させてもらいますが、
ステージの裏側は楽屋挨拶以外で入ったことが一度も無くて、
いつか逆から客席を見たいなというのはあります』。

ON AIR LIST

  • HURTS TO BE ALONE / NORAH JONES
  • 世界はあなたに笑いかけている / LITTLE GLEE MONSTER
  • SH BOOM / CHORDS
  • GIRLFRIEND / MATTHEW SWEET

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