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STORY

2020.02.22

トンネル探究家の花田欣也さん

++ Introduction ++

歩いて通れる旧道などに残る全国のトンネルを訪ねて情報を発信し、
インフラツーリズムの新しい形として「トンネル散歩」を提唱して
これまでにトンネル・ツアーも開催されています。

『静岡県の旧東海道にある「明治 宇津ノ谷トンネル」は
明治時代に造られた煉瓦トンネルでオーソドックスな冠木門型の形が
綺麗に残っている“王道トンネル”だと思います。
さらに、ここには大正、昭和、平成のトンネルまで4時代のトンネルが
現存していてトンネル散歩にお薦めです。

滋賀県の「旧賤ヶ岳トンネル」は今で言うインバウンド政策の走りで、
琵琶湖一周道路の一環として明治末期から大正初期に建造されました。
このトンネルを抜けると奥琵琶湖が眼の前に広がって
竹生島の絶景が見えます。ここは特に女性の方に人気のツアーでした』。

東京近郊でお薦めは「横須賀」。
「谷戸」と呼ばれる谷状の地形になっていることから道路だけで約120本、
鉄道のトンネルも多く日本で最もトンネルの多い町ということです。

『お薦めは戦前のトンネルが残っている京急です。
逸見駅から4連続のトンネルを先頭でかぶりつきで見られるのが魅力で、
安針塚駅に接した「安針塚トンネル」を抜けると一瞬だけ見えて
消えていく快特も素敵です。

2つ目は武蔵村山市の「横田自転車道」。
多摩湖と狭山湖を造る際に横田基地から延々と軽便列車が走っていて
湖が完成して鉄道は役目を終えて戦後に市民の方の自転車道として
開放されましたが、そこには今も4つのトンネルが残っています』。

福井県にある旧北陸線トンネル群は合計13本が現存し使用されていて、
現在、敦賀市・南越前町・長浜市ではキャンペーンを開催しています。
詳しくは「銀河鉄道999福滋県境鉄道遺産回廊コラボキャンペーン」の
ホームページをご覧になってください。


++ Until now ++

子供の頃からの鉄道好きが高じて興味はトンネルへ。

『30歳でJR全線を完乗しました。
キハ58系気動車のDMH17系エンジンの発振音にうっとりして…
例えば四国の土讃線はトンネルばかりで窓を少しだけ開けて
トンネルの中の巒気を目一杯味わうのが大好きでした。
そのうちに駅から徒歩や公共交通機関で行ける旧道のトンネルにも
足を伸ばすようになりました』。

『中国地方のとある盆地にある小さな城下町のキリシタン墓地の先に
廃道になっている獣道が続いていたんです。
私は地図を見てその先にトンネルがあることは分かっていたので
辿って行くとド〜んと真っ黒い穴が突然に現れまして、
中にはコウモリが飛び交って物凄いインパクトで怖くて…
ここには2回行きましたが残念ながら怖くて中に入れませんでした。
その時の印象が猛烈に残って各地のトンネルを回るようになりました』。

『ちょっと格好つけて言いますと…
トンネルは“別世界を結ぶ魔法の装置”だと思います。
その先が何処かに繋がっていると思ってしまうんですね。
今、この時間も全国の何処かで旧道の峠の奥に
トンネルがひっそりと佇んで人を待っているんですよ』。

++ Right now ++

趣味はジオラマ作りで、テーマは昭和レトロな雰囲気の鉄道。

『2年間ほど沖縄に勤務していましたが「ゆいレール」以外に鉄道は無く、
トンネルが恋しくなって猛烈な勢いでミニ・ジオラマを作って
沖縄の光の下で撮影するのが好きになりました。
実は8台になってしまい7台はトランクルームに預けていますが
“映画館のある駅前通り”の1台だけはデスクトップ置いてあって、
これには凄く癒やされます』。

花田さんのホームページ「琉球目蒲電鉄」にはジオラマの写真が
多数掲載されています。

『3年ほど前に「トンネル」という題名の韓国映画が公開されました。
私が長年ファンだった女優のペ・ドゥナさんが主演で、
映画のワンシーンを再現したジオラマを製作して映画館に
展示してもらいました。
実はトンネルの映画は多くて、
「雪国」「伊豆の踊り子」「黒部の太陽」とか、
私が好きな「天然コケッコー」には山陰の未成線のトンネルから
日本海の青い海に出ていくシーンがあって、そこがとても好きです。
トンネルは今も昔も映像作品に使われることが多いので、
今後もコラボして行きたいと思っています』。


++ From now on ++

日本はトンネル大国で道路だけで約10,000、鉄道で約5,000有り、
実は今も防災の目的で造られるトンネルが増えているということ。

『例えばリアス式海岸で町と町、集落と集落を結ぶために
短絡のトンネルを造っています。それは避難用でもありますが、
実際に去年の豪雨の時にもトンネルのお陰で物資の輸送ができました。
ですから今、人や物を運ぶ為の防災用トンネルが各地で掘られています。
また、リニア新幹線の「南アルプストンネル」も建造が進行中で、
これは大変な難工事ですが、日本は「英仏ドーバー海峡トンネル」や
「ボスポラス海峡」など海外にもトンネルの技術を輸出しているので、
必ず開通できると思います』。

今後のキーワードは“継続”と“組み合わせ”の2つ。

『“継続”はトンネル・ツアーをまたやります。
最新情報は
「琉球目蒲電鉄」のサイトに情報を載せますので見てください。
これは観光活用のポテンシャルもあると思うんですね。
“今あるものを活かす”という言葉がありますけど、
新しい施設を建てるのもいいですが、
素晴らしい文化遺産が有りますから
そういったものをツアーにして行きたいと思っています。

“組み合わせ”はトンネルにプラス何か…。
絶景トンネルにこだわった峠歩きのツアーでもいいですし、
トンネルはそこに行くまでの自然豊かな道を歩くのも楽しいので、
そういったものを映像とコラボして行きたいと思っています』。

花田さんの著書「旅するトンネル」はご自身のトンネル人生の歩みを
執筆したもので、トンネル歩きの初歩的な注意点、ジオラマ、
そして小説まで掲載されています。ぜひ、ご覧になってください。

ON AIR LIST

  • LOST IN YESTERDAY / TAME IMPALA
  • GOT TO KEEP ON / CHEMICAL BROTHERS
  • トンネル / AIKO
  • STAR / PRIMAL SCREAM

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