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STORY

2018.09.29

ロックシンガーの中島卓偉さん

++ Introduction ++

今年6月に16ビートの曲のみ、今月には8ビートの曲だけを演奏するツアーを行った
ロックシンガーの中島卓偉さん。
『日本人と海外の人たちのリズムの取り方が、そもそも違うんですよ。
日本は良い意味でも悪い意味でも祭りの国ということから“揉み手”なので
1拍目と3拍目にクラップする癖があって、海外は絶対に2拍目と4拍目なんです。
それをオーディエンスに浸透させないと自分たちも演奏しづらいというか、
ファンにも本当の音楽のリズムの楽しさ
知ってほしいというのがずっとありました。
そこで思い切って“16ビートしばり”と“8ビートしばり”をバラバラに演奏して
説明したほうが分かりやすいと思って、そういうツアーを計画してやりました』。

基本的に8ビートの曲でもヴォーカルの譜割りは16ビートなので
倍テンポの乗りであったり、跳ねている部分を強調してきた中島さんは、
その魅力や楽しさを自身のファンに伝えたいという思いがあったということです。

『う〜ん。まぁ、分かってくれた人もいるでしょうけど
説明が多くなっても難しくなるし、続けないと駄目だなと思いましたね』。

欧米の人たちと違って日本人は週末にダンスを踊るという文化が無いので
かつて、クラブ通いしていたような人でなければリズムに合わせて踊ることは
恥ずかしいという感覚もあるのか、中々できないので、
そういった部分を壊したいという気持ちがあるそうです。


++ Until now ++

中島さんのお父さまは戦後間もなく生まれた“団塊の世代”で
学生時代はジャズ喫茶に入り浸るほどの音楽好きだったことから、
中島家では本場のジャズ、ブラックミュージック、ソウルなど様々な音楽が
常に流れていて、その中にあったビートルズ、サイモン&ガーファンクル、
カーペンターズなどの曲に3歳の頃から反応していたという早熟の中島さん。

誕生日やクリスマスなどのイベントの度にお父さんからプレゼントされた
ビートルズのアナログ・レコードが音楽の原点になっていて、
一番好きなアルバムは『ラバーソウル』。
小学4年生の時の誕生日プレゼントだったということです。

音楽活動をスタートしたきっかけについては・・・
『中学1年の時にMTVでセックス・ピストルズやザ・クラッシュなどを観て
パンクだなと思って、エレキ・ギターを弾きたいみたいな。
当時はニルヴァーナが全盛でしたが、その時にビートルズも好きだから
イギリスの音楽のほうが好きだということが明確に分かったんですよ。
そして、中学2年になった頃にふと自分は曲が書けるというのが分かって・・・。
その時に人生は一回しかないから歌でやってみようかなと思ったんですね』。

他のアーティストに楽曲提供をする際、アレンジに関しては一切口を出さず
アレンジャーに一任しているという中島さんですが、
あれこれと指示するよりも全部変えてもらったほうが作品を聴いた時に新鮮で
自分がアレンジする時にフィードバックできて勉強にもなっているそうです。

『つばきファクトリーに「今夜だけ浮かれたかった」という曲を書いた時に
とてもフラットでプレーンな感じのデモを送ったんですよ。
その時、セルフ・カバーするならAメロは“スカ”のビートにしようかなと
思っていたところ、
つばきファクトリーのアレンジが“スカ”で仕上がってきて・・・
こんなこともあるんだなと思いました。
考えたことが一緒、アレンジャーさんとね』。

++ Right now ++

“城マニア”としてもお馴染みの中島さんですが、
きっかけは仏像や寺社仏閣好きのお父さまと城好きのお兄さん。
子供の頃、家族で旅行に行くと城郭や歴史物の見学ばかりでつまらなかったものの
それを覚えていて、
デビューして二十歳そこそこでツアーで全国を回るようになって、
いろいろな街に行くとお城があり、当時の記憶が蘇ってきたということ。

ある時、バンドのメンバーやスタッフにお城の話をしていたところ、
“面白いね〜何でそんなに詳しいの? 卓偉、城で行けるんじゃないか〜”と言われ、
所属事務所の会長からも“ロックはもういいから城で行け!
今はカルチャーが強いからマニアックに語れる人間は宝だ。今は二足の草鞋という
時代ではないから好きなこと両方を突き詰めていいぞ”という言葉があり、
テレビ番組に出演したりコラムを書くようになったところ、城に興味が無い人に
面白いと言ってもらえるようなり、現在に至っているそうです。

中島さんが好きなタイプはゴリゴリの戦国時代の城。
現存している石垣の城の多くは
家康が天下を統一した江戸時代に建てられているので
戦を想定していませんが、石垣になる以前の戦国時代、
明日殺されるかもしれない
といった緊迫感を感じる城が好きだということです。

具体的に関東で言えば、東京にここまで凄い名城があったのかと感じさせる
八王子にある北条の城「滝山城」。そして、茨城県東茨城郡にある「小幡城」。
ここの見所は「土塁」で、
秋から冬にかけては草木が枯れるので見やすくなるそうです。

また、変わったところでは山口県の「萩城」。
通常、天守閣は山の上にあるイメージですが、ここは城の背後が山で天守閣は
その麓にあるそうで、こういった城は「萩城」以外には無いとのこと。
現在は天守台しか残っていませんが、天守を建てなくても山の上に登れば街を
見渡すことができて、城のすぐ裏は海で堀には海水を入れているそうです。

お城を見学に行った時のアドバイスを伺ったところ・・・

『絶対に“大手”から入ってほしいんですよ。正面が“大手門”。
城は全て“大手門”から成り立っていて、威嚇も含めて出来上がっているので。
裏口は“搦手門”と言いますが、
逃げ道のようなもので守りが弱く造られています。
ですから、城を知るには絶対に“大手門”から行ってほしいと思いますね』。



++ From now on ++

中島卓偉さんがデビューしたのは1999年10月21日ということで
今年の10月21日から20周年イヤーがスタートしますが。
応援してくださっているファンの方々に感謝する1年にしたいとのこと。

今後の夢について・・・

『ビートルズが好きなので、いつか日本武道館でライブをやりたいですね。
そして、47都道府県ツアーや海外ライブなど音楽に関してはライブしか
興味がなくて・・・本業が“城マニア”だと思われているんですけど、
基本はライブなんですよ。もちろん曲を書くことも大好きですし、
アレンジして突き詰めることも大事ですけど、
基本は応援してくれているファンと
今日も楽しかったというライブができればそれでいいと思っています』。

ON AIR LIST

  • SHADOWS / ROOSEVELT
  • レディーマーメイド / ダイヤレディー
  • NOWHERE MAN / THE BEATLES
  • HEAVY CALIFORNIA / JUNGLE

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