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Mar. 06 2020

東日本大震災支援の裂き織りプロジェクト『織り織りのうたプロジェクト』

来週3月11日 水曜日、東日本大震災から9年を迎えます。そこで今日は、東北・三陸の美しさを被災者が織りで表現した、ラグやヨーガマットを作る『織り織りのうたプロジェクト』をご紹介します。お話を伺うのは、発起人の早野智子さんです。
ヨーガ講師でもある早野さんは、震災の10日後に夫婦で三陸沿岸に物資を届けに行くなど、何度も三陸に足を運ぶ中でヨーガを教えたいという思いが芽生えていきます。その時に使うヨーガマットを人工的なビニール製のものではなく、人の手で織ったものを使いたいと思ったことがこのプロジェクトのスタートでした。

「被災地に届く様々な物資の中で衣類が多く、でもほとんど着られない。せっかく愛情を持って人助けで送ってもらっても着られるものではないというので、それをどうにかできないかと思いました。ですので、古着が材料です。岩手県岩泉町の小本地区は古くから、“さき織り”という親が来ていた着物を裂いて再利用して衣にするといった伝統がありました。“さき織り”は織物ですから、厚手で頑丈なんです。そういう伝統がありましたので、さき織りがいいだろうというので試作をやってみることになったんです。」

『織り織りのうたプロジェクト』で作られているヨーガマットやラグは、基本4種類あります!

「三陸の海、大陸の海をイメージをした青系の「海マット」。岩泉町は面積が日本一大きな町であるんですが、岩手の内陸、山のところから海まであるので、海暮らし山暮らしの人が暮らしています。山のめぐみにも恵まれているので「山マット」。みどりや紅葉の色などといった色を織り込んでいます。それから「虹マット」は希望を込めて。古布なのでいろいろな色を混ぜたという「虹マット」です。また有難いことに、本田技研株式会社を中心に白いTシャツを送ってくださったのが届きましたので、真っ白を活かした「雪マット」という4種類で展開しています。」

ラグやヨーガマットを作る織り手さんは、岩手県岩泉町小本地区に住んでいる方です。現在はひとりの女性が織っているそうなんですが、どんな方なんでしょうか?

「楽しく織ることが第一前提で、好きで織ることが根本になければいけませんと思っていますので、織りたい方が織りたいというまではやっていくかなと思っています。織り手さんはもともと小本地区で被災に遭われて、ご主人さんが漁師をしていて奥さんがそれを手伝っていて娘さんは東京で暮らしている。だから織り手さんもよく言うのは、漁師の手伝いをやっているころは、仕事で海に出てお父ちゃん送って、ただただ漁師の仕事をやっていたけど、織りの仕事をやって初めて海や山や空を眺めるようになって、本当にこんな素晴らしいところで漁をしていたんだと織りをしてから気づいたと、織り手の三浦久米子さんはおっしゃいます。普通なら海を見て思い出されるのは大津波だと思うんですが、海を見て色や光に感動するというのは、大きな心のきっかけに何かになっているんじゃないかなと思います。」

この『織り織りのうたプロジェクト』は、基本的には、注文を受けてから作ります。それは、どうしてなんでしょうか?

「このTシャツを使って、子供が成長したから来ていた服でお遊びマットを作って欲しいとか、お母様が亡くなったので、そのお母さんの服で玄関マットを作ってというのもありました。例えばボランティアや奉仕活動だけじゃないと思うんですけれど、本来関係性というのは、間があることを関係性と言うものだと思いますし、間があって初めてお互いの間に根が張り、甘い実りができるんだと思います。それは求められたことに答えるということだと思います。願いとそれに応じるという関係には間があって、応じる、答える、求め方も含めて、答えてあげられることも含めて、注文頂いてから買っていただく方に、買っていただく方あってそこへ向かっていくという。それがいいと思っていますね。」

織り織りのうたプロジェクト  詳細 >>

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