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Sep. 13 2019

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崎陽軒が初めて発売したヴィーガン弁当!野菜のシウマイって!?

今日はヴィーガンの方が食べられるお弁当をご紹介するんですが、こちらを発売したのがシウマイで有名な、崎陽軒なんです。動物由来の食材は一切使用せず、五葷(ごくん)といって、「ねぎ」「にんにく」「にら」「たまねぎ」「らっきょう」など、匂いの強い野菜を使わない『野菜で作ったお弁当』というものを先月発売しました。
とはいえ、崎陽軒と言えばシウマイですよね。ヴィーガン弁当の前に、まずは冷めてもおいしい豚肉を使ったシウマイのヒミツについて、株式会社崎陽軒の広報・マーケティング部の西村浩明さんにお話を伺います。

「崎陽軒は今年で創業111年目を迎える横浜の駅弁会社です。最初は駅弁を作っていて、シウマイが登場したのは創業の20年後になります。みなさん崎陽軒というと最初からシウマイを売っていたというイメージが強いと思いますが、駅構内で雑貨や食べ物を販売するキオスクのような形態から会社がスタートしております。横浜駅が東京駅から近すぎたために駅弁が売れず、歴史のある街には名物があって、例えば小田原のかまぼこ、静岡のわさび漬けや、浜松のウナギなどあるんですが、横浜は比較的、歴史が浅く名物がありませんでした。そこで無いのなら作ってしまおうと。当時、横浜の中華街の前身と言われる南京町には数店舗しかレストランがなかったんですが、そこで突き出してシウマイが出ていて、それが名物になるのではと着目したのがはじまりです。通常、レストランで出てくるシウマイは蒸したてを出してくると思うんですが、崎陽軒のシウマイは駅弁屋なので温かい状態でお客様に提供できなかったので、冷めてもおいしいものをと考えました。シウマイは豚肉からできているため、冷めると味が落ちてしまうことがあったんですが、その弱点を干しホタテの貝柱を混ぜ合わせることで克服し、シウマイが発売されたのが昭和3年になります。」

ここからは、ヴィーガン弁当についてお聞きします。どうして、『野菜で作ったお弁当』を作ろうと思ったんでしょうか?

「駅弁は日本独自の文化でして、駅弁が誕生したのが134年前になります。各地の名産品を詰め合わせて、日本人にとってはなじみのある食べ物ですが、海外の方にはなじみがありませんでした。崎陽軒の弁当は日本の旅行ツアーで使ってもらっているんですが、海外の方向けの旅行ツアーもあ理、そこでもお弁当を食べる機会もあるんです。そんな中で、必ず海外のツアーの方の中にはベジタリアンの方もいて、通常のお弁当だけでは対応できないというお話を伺いました。それでしたら崎陽軒で、ベジタリアン対応のお弁当ができれば旅行会社の方にも使っていただけて、多くの外国人の方に崎陽軒を知ってもらえるチャンスではないかと考え、開発に取り組んだ次第です。弊社としては、インバウンド対策の1つとして海外の人にどうやって崎陽軒を知ってもらうか、海外に出て台湾でシウマイ弁当を販売したりしましたが、それだけでは弱いなと考え、ヴィーガン対応のお弁当があれば、海外の方にも崎陽軒を知ってもらえるのではないかと作ったお弁当です。」

開発する上で、一番大変なのは、どんなことだったんでしょうか?

「やっぱり一番難しかったのはお肉を使わなかったところです。そこが開発ではかなり手こずりました。肉の代わりにソイミートという大豆パンパクを使いお肉を表現しているんですが、もともとシウマイは豚肉とホタテの貝柱で作られるもので、その旨味が味の決め手になっているんです。野菜で作るにあたって、どうやって旨味を出したらいいのか、シウマイの食感をどうやって出すのかが苦労しました。まずはソイミートの選定からスタートし、大豆には大豆自体の臭みがあり、それをどうやって消すのか?そういったところで手を加え、試作に試作を重ねて植物性の旨味、昆布や椎茸、食感を出すためにソイミートだけではなくてタケノコを加えたりなどして、シウマイの食感を表現しています。また、酢豚のようなソイミートの甘酢あえや、絹厚揚げを使った野菜あんかけ、和風のメニューやカポナータのペンネパスタが入っているなど、海外の方から見たら日本のお弁当はなんでこんなにいろんな食べ物が入っているのかと思われるかと思いますが、横浜の食文化自体が海外からの影響をとても強く受けているんです。いろいろなものが一番最初に入ってきたのが横浜でして、すき焼きやナポリタンの発祥ともいわれており、シウマイもそのひとつだと思いますが、そいういったことも含めて横浜らしさが表現できたのかなと思います。」

最後に西村さん、こんなこともお話してくれました!

「様々な方がいらっしゃるので、弊社としても全方位的に作った部分があります。これから先、様々な声があがってくるかと思います。おいしいよという声もあれば、量が欲しいとか、カロリーが足りないなどあると思いますが、我々としては初めて出したお弁当ですので、完成形ではありますが、まだまだ進化していけると思っています。皆様のお声を頂いておいしくなればいいなと考えています。シウマイ弁当は昭和29年に発売されましたが、マイナーチェンジを繰り返しています。一番大きな変化は、お客様がもっと食べたいという声があり、シウマイの数が4粒から5粒に増量されています。ですので、このヴィーガン弁当も皆様の様々な声を受けてまだまだ成長できると思っていますので、さらに皆様においしく愛されるお弁当になれるように、LiLiCoさん、稲葉さん、ぜひこの野菜で作ったお弁当を召し上がって頂いて、ぜひ、お声を頂ければと思っております。」

崎陽軒(野菜で作ったお弁当)  詳細 >>