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CHOYA NATURAL BEAUTY

Aug. 09 2019

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ケアリングフードレストラン『エピキュール』のサマースイーツ2019!

今日は、東京・元麻布にあるケアリングフードレストラン『エピキュール』のオーナーシェフである、藤春幸治さんに“体に優しい夏の冷たいスイーツ”のお話を伺います。
ケアリングフードというのは、アレルギーで食べられないものある方や、ヴィーガン、ベジタリアンなど食の理念のある方、病気で食の制限があったり、体作りで食べたくないものがある方、純粋においしいものを食べたい方…どんな人たちでも一堂に一つのテーブルで食事を楽しんでもらえるためのお料理ということです。
『エピキュール』では、スイーツでも基本的に砂糖を使わないそうです。そのこだわりを聞きました。

「甘味料としては砂糖など使われるんですが、うちでは砂糖は使わずに、基本的にはシュガーフリーでお出ししています。卵、小麦、乳という3大アレルギーのもとを使ってケーキを作るんですが、それをいっさい使わずにケーキを作る時もあります。お客さんからの要望に合わせて糖質が少ないケーキ、たんぱく質が多いケーキ、卵、乳、小麦を使わないでショートケーキを作って欲しいというご依頼があった時は作るようにしています。たんぱく質が多いケーキは、例えば、豆乳、おからをスポンジに混ぜ込んだり、基本的にはたんぱく質を摂取できるデザートを作る。アスリートやトレーニーといわれているボディメークをしている人たちが、罪悪感がなく食べられるスイーツです。糖質制限をしていたり、ボディメークをしていたり、筋肉で体を絞る時に甘いものを抜くというのは最優先なんですが、それでも心のリラックスというか、デザートを食べたい人が多いので、そういう人たちに向けて高タンパク質なデザートを作ることがありますね。」

ケアリングフードのスイーツでは、こんな忘れられないエピソードもあります。

「卵、小麦、乳のアレルギーを持っている5歳ぐらいのお子さんをお持ちのお母さんがいて、バースデーなので家族で祝えるバースデーケーキを作って欲しいという依頼がありました。そういう時、アレルギーが小麦、乳、卵の場合ですと、他のお店ですとホールケーキの場合、だいたいチョコレートケーキになってしまうんです。その時にそのお客様のお母様からオーダーいただいたのは、ショートケーキでした。卵も乳も小麦も使うからショートケーキなんですが、卵も小麦も乳も使わないでショートケーキを作って欲しいと言われた時、モチベーションが上がるというか、やる気が増すという感じがありました。豆乳を60度まで温め、泡だて器でソイラテのような泡を作ります。その泡ができましたら、豆乳はたんぱく質ですので、レモンを入れると、酸味でたんぱく質が凝固します。そこに米粉を振ってスポンジのようにまぜ、オーブンで焼いたスポンジ生地を使いました。生クリームの代わりには、豆乳のクリームを使ってショートケーキを完成させました。それを食べている姿を見た時お母様が泣かれていて、こういう料理にもテクニックは必要だと、その時は深く思いましたね。」

2019年の夏、どんなケアリングスイーツを作ったのでしょうか?

「“冷たいデザート”というテーマで作ったんですけど、=冷たいと甘みを感じにくいという欠点があるんです。普段、夏場にみなさんが食べている冷たいデザートは冬場食べるよりも、1.5倍程度甘みを増しているくらいなんです。ですので、夏場の冷たいデザートは糖質量がものすごくあがってきます。その点を技術を使い糖質量をなるべくあげないようにしつつ、甘く感じさせておいしく食べてもらうといったノウハウが入っているデザートです。今回のデザートですが、1つは乳製品を使っていますがオーガニックのバターを使って、そしてオーガニックのメープルを使って甘みを足しています。重いクリームのアイスはあまり好きじゃないので、バターに水、オーガニックメープルだけで乳化させ、軽い味わいのアイスクリームを作りました。もう1つは動物性を使わないようにし、フレッシュのオレンジのジュースを煮詰めて甘みをあげ、豆乳のホイップクリーム作り、セミフレッドという半分アイスのような甘みを感じられるような工夫をしました。動物性を一切使わない、グルテンも使わない、なるべくたんぱく質がとれる、ヴィーガンと言われているデザートを作りました。」

こんなふうに、食のバリアフリーともいわれるケアリングスイーツも創り出す藤春さんですが、最近では、新たな課題があるといいます。

「その人が食べたかったか?食べたくなかったか?というもう1つのテーマが出てきて、その人が喜んだか?喜んでなかったか?アレルギーやヴィーガンというルールの中でお出しすることができても、その人が本当に喜んで食べて、また食べたいと思ったかどうかが最終的なジャッジなのかなと思うんです。そのルールを課して提供した以上は、絶対的にお客さんに喜んでもらうものではなければ、作っても提供してはいけない気もしています。作るだけでは作品になってしまうと思うんです。お客様や求めている人が食べて、ありがとう!助かった!もしくは、また食べたいという感情が生まれるものではなければ、料理や食事にならない。作るだけなら作品になってしまいますし、それはレストランや飲食店でやるべきではないと思っています。ですので、僕のお店ではそういうルールの中で作ったものであれば、最終的に食べる方が喜ぶものにしなければいけないというテーマを自分にいつも言い聞かせています。」

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