今回のゲストは生物学者で、作家の福岡伸一さん。
人間の生命に欠かせない食事。
福岡さんは食事についてこうお話ししてくださいました。
『「You are what you eat」という言葉があるくらいで
「あなた自身はあなたが食べたものでできている」と。
これは文字通りそうであって。
私たちの体って合成と分解をぐるぐる繰り返されているので
絶えずその環境から、新しい食材を入れて
それが自分自身の細胞、タンパク質を作る糧になっている。
つまり本来の体に必要がないようなものが混じり込んでくると
それは乱されるわけですよね。必要なものを食べるということが大事なので
自分が食べるものがどこからどういう形できて
どういう風に加工されているのかを
本当はちゃんと知っておかなければいけない。』
昔は食材もどういったものが使われているのかわかり
生命現象として、自分達で食材がだんだんと腐っていくという感覚がありましたが
現代では加工される食材が多く、
食材がどこから来て、誰が作っているか、プロセスが見えにくくなり
そういった感覚が失われ、生命として弱まっているとのこと。
人間と食事は切っても切り離せない関係の中
これからどういうマインドで過ごすことが大切なのか。
福岡さんがお話ししてくださいました。
『生きているということは環境から
何かを食物として取り込んで呼吸とか排泄とか代謝とかで
自分自身の体を作っていた栄養素や分子を環境に戻している
これが生きているということですよね。
だから人間は食物連鎖の頂点にいるように思っていますけれども
実は網の目の一員でしかないわけなので
他の生命の命を頂かないことには生きていけないということを
もう一度再認識する必要があるという風に思いますね。』
「生物学者」、そして、「作家」として
これまでに数多くの著書を出版されていますが
最新刊となるのが、今年3月に出版された『音楽と生命』。
坂本龍一さんとの対談をまとめたものです。
坂本さんと福岡さんは20年来くらいの親交があり
お二人ともそれぞれニューヨークと東京を行き来する生活の中、
時々、バーで「音楽と生命」について語りあったそう。
その時の記録を対談集としてまとめたのがこの本。
ぜひチェックしてみてください。
福岡伸一 公式サイト
福岡伸一 @Twitter







