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【W杯】リトバルスキーが指摘する、日本代表の敗因「66分間はパーフェクト。でも…」

【W杯】リトバルスキーが指摘する、日本代表の敗因「66分間はパーフェクト。でも…」

J-WAVEでオンエア中の『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「ECC FEATURE FOCUS」。7月6日(金)のオンエアでは、スペシャルゲストにピエール・リトバルスキーさんが登場。熱戦が続く「2018 FIFAワールドカップ ロシア」の予想と、日本代表の今後などについて訊きました。

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■メッシのようなスターがいても…

1990年「FIFAワールドカップ」イタリア大会で西ドイツ(当時) のメンバーとして優勝を経験し、日本で選手、監督としても活躍したリトバルスキーさん。さっそく、スペイン、ポルトガル、ドイツ、アルゼンチンなどの強豪国が次々と姿を消している波乱の今大会について伺いました。

リトバルスキー:スペイン、ポルトガル、アルゼンチンは、古いフットボールをしているんです。フットボールは変わってきているんです。今は速い判断、決定はパーフェクトでなければ勝てない。その強みがスペイン、ポルトガル、アルゼンチンはなかったと言えます。
カビラ:リオネル・メッシがいてもですか?
リトバルスキー:スーパースターがいるだけじゃ勝てない。何人もスーパースターがピッチに必要な時代なんです。ウルグアイのように守備を固めないとダメ。フランスとウルグアイのように強力なフォワードがないと勝ち残ることはできない。
カビラ:ドイツも敗れましたが、どうしたんですか?
リトバルスキー:以前からも問題があったんです。ワールドカップにプレイヤーが集中していなかった。チャンピオンズリーグという過酷な戦いがヨーロッパにあり、普段通りのハングリーさがなかった。
カビラ:今回、ウルグアイとフランス、ブラジルとベルギー、スウェーデンとイングランド、ロシアとクロアチア。
リトバルスキー:ロシアの攻撃のサッカーはよかった。おもしろいサッカーですよ。


■日本は66分間、完璧な試合をしていた?

カビラ:日本はベルギー戦、悔しかったですね。
リトバルスキー:少しもったいなかった。
カビラ:日本は2ゴールあげたんですよ。
リトバルスキー:66分間はパーフェクトでした。でも、ひとつのシーン、みなさんは記憶にないかもしれませんが、1点失う前に長谷部誠選手と香川真司選手が、ミッドフィールドでぶつかってしまった。ボールをロスして、そこから日本が下降気味に。言いたいことは、ベルギーに勝つためにはパーフェクトな戦いをしなければならない。2点失ったけれど、そのあとはよかった。得点しようという意欲がみられて、これまでの日本とは違うふうに見えた。チームスピリットと西野 朗監督の力のなせるわざだったのですが……。
カビラ:でも、3点目がベルギーに入ってしまいました。
リトバルスキー:ミスをすると失点するんです。失点の前にコーナーキックがありましたよね。うしろの守備陣の動きが遅すぎた。しかし、ベルギーのケヴィン・デ・ブライネをどう止めるんですか? 止められない。日本はよくやった。誇りを持ってトーナメントから去った。しかし、ベルギーは本当に素晴らしいチームだった。


■決勝戦は「イギリス対ブラジル」に期待

カビラ:ウルグアイ対フランスはどう見ますか? でも、ウルグアイのエディンソン・カバーニが出られないかもしれない。
リトバルスキー:おもしろいゲームになると思います。ウルグアイの守備はトーナメントのなかで一番強い。特にディエゴ・ゴディンとホセ・ヒメネス。逆に、フランスの攻撃選手はアントワーヌ・グリーズマン、キリアン・エムバペ。いい試合になると思う。カバーニがピッチに立ってほしい。スタープレイヤー軍団がキラ星のごとく光るゲームになります。強豪国はいなくなっているかもしれないけれど、非常に現代的なモダンフットボールを展開するチームが準々決勝に残っています。
カビラ:ブラジル対ベルギー、これはどうみますか?
リトバルスキー:ブラジルが勝ちますね。なぜかというと、攻守にバランスが取れたチームだからで、ネイマール、フィリペ・コウチーニョと、攻撃陣がすごい。あと、ベルギーは日本戦でエネルギーが枯渇しているかもしれない(笑)。
カビラ:じゃあ、ウルグアイ対フランスはどっちですか?
リトバルスキー:エムバペのいるフランスですかね。
カビラ:スウェーデン対イングランドは?
リトバルスキー:必ずイングランドが勝つと思います。イングランドのフォワードプレイヤー、ハリー・ケインと、チームのバランスも雰囲気もいい。ベンチのジェイミー・ヴァーディとか、すごくいいチームです。一度も勝てなかったPK戦でも勝ったので、自信もついていると思います。
カビラ:ロシア対クロアチアは?
リトバルスキー:これはロシアの今大会最後の試合になると思います。クロアチアは、一人ひとりのメンバーが強い。ルカ・モドリッチ、マリオ・マンジュキッチ。フォワードが強いし、戦術のこともわかっていて、いいチームです。
カビラ:では、フランス対ブラジルは?
リトバルスキー:僕はブラジルが勝つと思います。フランスはたまに守備のほころびが出て中途半端なところがあるので、ブラジルですね。
カビラ:イングランド対クロアチアは?
リトバルスキー:僕はイングランドに勝ってほしいですね。
カビラ:じゃあ、イングランドとブラジルのファイナルですか?
リトバルスキー:今大会のベストな決勝戦として期待できるのではないでしょうか。


■ユルゲン・クリンスマン、次期日本代表の監督に乗り気!?

カビラ:日本の新聞をみると、西野さんは退任するということで、リトバルスキーさんのチームメイトだった元ドイツ代表監督のユルゲン・クリンスマンさんが日本の監督に、という話があるんですけど、なにか情報は?
リトバルスキー:おもしろい情報です。力を持っているし、クリエイティブなアイディアを持っていて、日本のフットボールを進化させる力があるかもしれない。この2カ月で急成長した日本代表について、西野さんにアドバイスを訊いてみてもよいかもしれないですね。
カビラ:クリンスマンさんが監督に決まったような表現をしてますけど。
リトバルスキー:まだわからないですけど、話ははじまっている。僕は3週間前にクリンスマンと話して「興味はある」って言ってました。
カビラ:言ってたんですか!? うわ~、すごい! それは日本のサッカーにとってよいアイディアだと思いますか?
リトバルスキー:まず、どんなサッカーを展開するかということを日本は考えないといけない。日本のフットボールでセネガルに追いつきましたよね。前の推進力が速く、アタックもよかった。本当に強いチームは負けること自体を考えない。クリンスマンはその精神を注入することができる。クリンスマンは明るいので、選手たちのモチベーションを高めることができる。しかし、スピードに集中しなければならないし、選手一人ひとりの自信を高めなければならない。
リトバルスキーさんのW杯予想、そして日本代表監督に関するマル秘情報など、今後の日本代表に期待が高まるお話でした。

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【番組情報】
番組名:「~JK RADIO~TOKYO UNITED」
放送日時:金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/

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