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大倉眞一郎&杏が『風の谷のナウシカ』の続きを紹介!

大倉眞一郎&杏が『風の谷のナウシカ』の続きを紹介!

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「BOOK BAR」(ナビゲーター:大倉眞一郎・杏)。毎週ナビゲーターの2人がオススメの本を持ち寄るこの番組。10月21日(土)のオンエアでは、杏が「読みやすい、だけど深い」という本として、宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』を紹介しました。

言わずと知れた国民的映画の、原作マンガ本です。このマンガは全7巻で構成されているのですが、実は映画化されたのは2巻までなんです。

「7巻を通しで1回目読んで、2回読んで…、おそらく4回目くらいで、ようやく『ああ、なんか分かってきたかも』ってなりました。もちろん1回読んで分かることもあるんですけど、読む回数を重ねるごとに物語を深く理解できるようになるんです。映画でよく知った作品やキャラクターだけど、マンガを読むと『いや~、深い。というか、宮崎さんの頭の中はどうなってるの?』って思うんです」と杏。

マンガは映画よりも血なまぐさい部分があったり、もうひとつの種族が出てきたり、映画にも出てくる「巨神兵」がより密接に関わったりしているそうです。

おさらいすると、この物語は産業や文明が発達した世界が「火の7日間」という大きな戦争でほぼ滅びてしまい、有害物資だらけの地上になった世界で繰り広げられます。有害物質だらけの地上を覆う「腐海」がどんどん広がるなか、人間が辛うじて暮らせる境目が「風の谷」と呼ばれる場所。吹いてくる風のおかげで有害物質の影響が少ない「風の谷」ですが、それでも徐々に有害物質が広がり、人が生きられない場所になってしまう…と、物語は展開していきます。

今回、マンガを読み返した杏は「手塚治虫さんの『火の鳥』シリーズって、SFや日本の歴史など設定がいろいろあるけど伝えたいことは一貫しているんですよね。『風の谷のナウシカ』は、『火の鳥』みたいに、一見すると西洋だったり東洋だったり、SFだったりといろいろなジャンルが交差するように見えるけど、『実は1本のラインでつながっているんだな』ってあらためて感じましたね」と、この本の世界観を評していました。

大倉は「宮崎さんの作品は、一貫して人間を相対的に見ることを意識していますよね。人間は絶対者ではないって。『一体なぜこんな世界になってしまったのか』という疑問を投げかけてくるような気がします」と話しました。

続けて杏は、「この作品の連載が始まった1984年はバブルの前くらいだったので、社会全体でふわふわと漂う高揚感に包まれていたと思うんです。でも宮崎さんは、『いやいやいや、ちょっと待って』と、そんな社会に切り込む作品だったんでしょうね。現代社会も突き詰めていくと、ひょっとしたらこのような世界に行ってしまうかもしれませんよね。でも、その前に私たちはその問題に対して気付かないといけないんですよね」と、作品から受け取ったメッセージを語りました。

映画でよく知る『風の谷のナウシカ』の物語の続きを、ぜひマンガで味わってみてください。秋の夜長に、物語が伝えたい本当のメッセージを、頭の中で巡らせてみるのもいいかもしれませんね。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「BOOK BAR」
放送日時:毎週土曜 22時-22時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/

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