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当番組のPodcastは・・・
毎週日曜日の20時に最新版をアップしています。
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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--- 訓市がテレビのワイドショーについて語る ---
日頃、テレビを全く観ることが無い
訓市が感じている「ワイドショー」
と呼ばれる番組のこと
日本独自の文化である「スポーツ新聞」を
英米のメディアと比較して考える
ネタの信ぴょう性
スキャンダルに対する受け容れ方から見た
日本とアメリカの違いについて
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや
思い出の“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
そして、旅の話だけでなく、
仕事、進路、人間関係から恋愛、夫婦・親子関係まで
全ジャンル、全テーマにご対応!
曲のリクエスト、選曲のオーダーにもお応えします。
番組サイトの「Message」から
“お便り”を送信してください。
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Seein' Stars / Turnstile
Northern Sky / Nick Drake
Tour Of Jamaica / Marine Sparrow
Night And Day / Cole Porter
Boy On The Run / Nobody
When We Were That What Wept For The Sea / Colin Stetson
Glowed Up / Kaytranada feat. Anderson Paak.
One Quiet Night / Pat Metheny
Stars Will Fall / Duster
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was talking
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僕はもう本当に多分、今年1分もテレビを見ていないんですけども、テレビでどんなことが騒がれているかとかって、まぁヤフーニュースとかを見ればだいたい分かるじゃないですか。色んな見出しにニュース源っていうのはテレビだったり、スポーツ新聞だったり、週刊誌だったり。スポーツ新聞って言いますが、あれって日本にしかないと思うんですよ。「スポーツ・ニュースペーパー」って英語も無いですし。海外だとそれは「タブロイド」というやつです。ガセネタばかり書くものやセンセーショナルな見出しで大したことないニュースを煽るものまで・・・。新聞をニュース源にする時、海外にいるとどこのは信じられるか、どこのタブロイドではほとんどがウソだから信じるなとか。ロンドンにいたら「ガーディアン」のニュースだとしたら信じろとまでは言いませんがソースとしては確かだろうということになります。「サン」や「ミラー」だったら聞き流せ…そういう感じです。サッカーニュースがスポーツですと多いんですが、例えばよく「誰々が移籍するんじゃないか」って言って移籍情報で盛り上がったりしますけども、「ガーディアン」とか国営放送のBBCが取り上げると移籍が近いというのは本当だなとなり、「サン」だの「ミラー」だのが話すとまた適当な嘘で新聞を売ろうとしてるなとなります。日本のスポーツ新聞というのは「サン」とか「ミラー」に近いですよね。なぜなら、芸能ニュースが一面に来たりするからです。まあメディアっていうのは本当に言えば基本的に信じられるものではないと思います。何故ならスポンサーがいるからです。そこに都合が悪いニュースは僕がもしやっていたとしても扱いづらいと思います。事件が確定して、もうこれは無視ができないとなれば扱えますが、小さかったり人がまだ気づいてないとしたら、できればスルーしたいというのが見え見えじゃないですか。なんでこんな話をしているかと言うと最近、ニュースの中心に芸能ニュースとかが色々あったじゃないですか。車絡みで本当に事故があって事件になったからしょうがないというものから色恋沙汰まで。それがトップニュースとして毎日取り扱われる訳ですから、米が高いだの円安がツラいだのトランプが云々っていうのはトップニュースじゃないんですよね、結局。と言うことは日本人はまだまだ平和で、生活が辛いと言いながら大丈夫なんでしょう。それについてホッとするとともに、やっぱりそんな国民って大丈夫なんだろうかって心配になっても来ます。アメリカだったら決してこうはならないからです。それはアメリカの方が素晴らしいと言ってるう訳じゃないですよ。ただ、毎日のニュースのトップに芸能人の不倫してそうだというニュースが来ることは決してないからです。テレビでも地上波ではやらないと思います。じゃあ何が違うんだろうって、もう1度考えたんですよ。例えばアメリカだとロックバンドだろうが俳優だろうが色々とやらかしまくるじゃないですか。現役のロックバンドのボーカルが普通に今月出たメディアで「僕のドラッグ問題」なんていうのを普通に話したり、「誰かがツアー中のホテルで暴れて逮捕。罰金いくらを払って釈放」とか、毎日そんな事件がどこかで起きています。俳優さんで言うと共演した俳優同士が撮影中に不倫して離婚。1年後にその相手と結婚して、撮影していた映画の上映会にはその2人が手をつないで登場とか。凄いなみたいな。だけどもその手のニュースを取り上げて盛り上がるのはゴシップ紙やタブロイドで、例えばそれで映画が上映禁止とか延期になったり、ロックバンドやラッパーのツアーがキャンセルになったりとか、まず起こりません。
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アメリカの俳優やバンドマンたちが起こす問題と同じことが日本であったらどうなるか?大問題ですよね。多分全員謝罪会見をしたり、やりかけのツアーだ、映画・ドラマ全て取り止めになっていくと思います。何がアメリカの俳優やミュージシャンと日本は違うのか?それはきっとスポンサー仕事をしているか、していないかだとは思うんですが、俳優の仕事は俳優、演技をすること。演技さえ良ければ良くて、その人がもし嫌いなら見に行かなければいいじゃない。観たくてお金を払うという人たちがいればビジネスとして映画会社が止める訳がない。バンドもそうです。嫌なら聴くな、ライブに行くな。あとかかった費用が膨大なので、それに見合う問題なのかっていうのをすごくシビアに見ると思うんですけども。起こした問題の中でアメリカ、ハリウッドでも絶対に許されないことはあります。殺人はもちろんのこと、人種差別系、幼児虐待、性暴力、この辺は一発アウトになります。それ以外は基本、誰にも迷惑をかけてない個人の問題であったら、「別に」となります。事件になったとして刑務所に入って刑期を務めれば罪を償ったということで、復帰が普通の問題ではできる。ちゃんとした仕事の才能が有ればそれを認めてくれる訳です。一方で罪が確定していないグレーのままの人たちっていうのはその立場が保留となって何もできなくなる。先ほどのウディ・アレンとかがそういう例かなと思いますが、日本は俳優さんは演技で人気になったらドラマや映画で稼ぐというか、そのイメージを使ってコマーシャルで稼ぐじゃないですか。そっちのお金の方が演技代よりかはるかに実入りがいい。そうすると叩かれちゃってもしょうがないと思うんですよね。その企業の為にそのイメージを売っているから、それと違ったらけしからんとなる。仕事って何が本職っていうのを収入の大きさによって決めるとしたら、日本の俳優さんというのは俳優という職業じゃなくてモデルとなってしまう訳ですよ。だって企業のブランドのイメージのお金が1番大きい訳ですから。って考えると物凄くちゃんとした生活を勿論しないと永遠に叩かれてしまう訳で、考えてみるとこんな時代に多分1番大変で割の合わない仕事がタレントさんなんじゃないのかって思いますけどね。今、テレビドラマに出て名前を売ってコマーシャルで稼ぎたいと思う若者はいるんでしょうか。そもそもテレビCMって意味があるのかって思ってしまいますけどね。僕は全てサブスクにした方が良いんじゃないのかって思うんですけど。ワイドショーっていうのも日本だけだと思うんですが、ニュースはニュースに専門家が喋って専門家が討論する。日本の世論というのはワイドショーとスポーツ新聞と週刊誌が作ってる気がするんですよ。特にワイドショーとかは司会者の人がいて、それについて話すのが僕のような年齢の例えば文化人だったり、主婦の代弁者ですっていうような女性とか、選挙に1、2回出て落選した後に政治評論家になった人とかが政治のプロとしてなんとなく語ったり、それが政治とスキャンダルと全部ごっちゃ混ぜにして喋る訳ですよ。それは僕たち国民の怒りや不満を和らげるガス抜き装置として機能している訳です。1、2週間それをワーッとやってるうちに何が本当かとか、結果的にどういうことで誰がどういう責任をとるのかっていうのを話す前に次のニュースに移っていく。その噂話で1人の人間の人生がすごく歪められたり、本当じゃないところで話が盛り上がってしまったりとかしたところで訂正をしないで次に行ってしまう。日本は良いところがたくさんありますけど一番苦手なのは僕、総括するっていうことだと思うんですよ。誰がどうして誰の責任だったって。なんとなく本当の問題とか本当の責任を取らない。今まではそういうやり方で上手くいったかもしれませんが、今後の日本はそれじゃいけないと思うんですけども・・・。なんかスーパー行って本当にお米とかすっごい高いじゃないですか。いよいよこんな主食が高いのに大丈夫なのかって言うとニュースの一面とかってまだ幸せだっていうか。全く僕らの生活と関係ない、そういう誰かの不祥事とか盛り上がってるじゃないですか。それが結局、ガス抜きになってるっていうのを誰も気づかない。そんな世の中で良いのかなって思いました。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。


