TDK VOICES FROM NIHONMONO

ARCHIVE

選んでください。

中田英寿 千葉の旅 KURKKU FIELDS

にほんのほんものとその作り手の声をお伝えするVoices from Nihonmono。
今週は、その木更津市に去年の秋にオープンした 
サステナブル・ファーム&パーク、「KURKKU FIEIDS」をご紹介しました。

この施設は2019年にオープンした、
音楽プロデューサー小林武史さんが手がける新たなプロジェクトです。
東京ドームおよそ6個分の広大な農場に、
野菜を作る農園、牛や鶏を飼っている場所、
タイニーハウスという小さな 宿泊施設にダイニング、ベーカリー、
さらにアートも点在しています。

都心から1時間程の豊かな里山でサステナブルな暮らしを実践し、
都市生活者に向けて発信しています。      

中田さんを案内してくれたのは、株式会社KURKKUの新井洸真さん。
元々は都心で、食などを扱うセレクトショップのような形態で活動していました。
元となった活動、APバンクでは農家さんへの融資もしていましたが、
それだけでは変わっていかない。
すでに出来上がったものを選ぶだけではなく、実際に作っていこう。
そんな想いからKURKKU FIEIDSはスタートしました。

まずは、水牛の牛舎を見学させていただきました。  
担当している竹島さんはイタリアでチーズ作りを学んだという方。
本場イタリアでもなかなか手に入らない、という
水牛のミルクを使った出来立てのモッツアレラがいただけます。
こちらでは朝3時に絞るミルクを使った新鮮なチーズが食べられる、
ガイドツアーも実施しています。

牛舎を見学した後、伊藤雅史さんにも合流いただいて農園を見学しました。
こちらでは2種類の畑で、多品種少量の野菜を栽培。
野菜の種類の多様さを知ってもらいたい、
そんな想いで農家さんたちが取り組んでいます。
メインは人参。古くからその土地に根付いている在来種の
枝豆なども栽培されてるのだとか。

次に伺ったのは養鶏場。
広々とした鶏舎で飼育されています。
多くの養鶏で行われる。くちばしの切除もしていないため、
鶏たちの噛む力は強く、腸が長いので健康。美味しい卵を産みます。

宿泊できる施設、タイニーハウスも見学させていただきました。
タイニーハウスとはアメリカ、ポートランド発祥のライフスタイル。
行き過ぎた大量生産、大量消費ではなく、
もう少し規模の小さな生活をする事で環境に負担をかけないようにしよう、
自分の労力や時間を他の事に使おうという考えから始まりました。

車の上にコンパクトな家が載っていて見た目も可愛らしい雰囲気です。

敷地内に点在しているアートの一つ、
草間弥生さんの「無限の鏡の間ー心の中の幻」を拝見しました。
作品は鏡で覆われた建物になっていて周囲の自然が映り込み、
風景に溶け込んでいます。建物の中は、差し込んだ太陽の光が
光の粒になって建物を満たしていて、まるで異空間のようでした。

循環する暮らしを体現するKURKKU FIEIDS。
「どうしたらこの先の未来も地球とともに暮らしていくことができるか。」
そんなテーマと共に、
誰にとっても欠かせない"食"を入り口にして、
これからの未来の形を考えるきかっけやヒントを発信しながら、
今も有機的に変化し続けています。