2019/05/18 ON AIR
中田英寿、佐賀の旅 日本茶
今回はからはいよいよ、中田英寿さんの旅の模様をお届け。
中田さんが“にほんもの”の声を聴きに向かったのは九州・佐賀。
一度日本全国の旅を終えてからもう一度旅に出たのは、
新しくでてきた農家、工芸家、酒蔵に出会いたいと思ったからなんだとか。
中でも「日本茶」を勉強したい。
有田焼などの工芸を見たい想いから、佐賀を選んだんだそうです。
訪れたのは、
古くからお茶所として知られる嬉野市のお茶農家、副島園。
お茶摘みが行われる畑で副島園の4代目、副島仁さんにお話を伺いました。
副島さんによると、
嬉野は産地としては小さいもののお茶産地としての歴史は古く、
長崎の出島を介して伝わった「釜炒り茶」がルーツ。
蒸気で蒸してつくる「煎茶」は甘味、旨味が強いのに対して、
釜で炒って作る「釜炒り茶」はスッキリとした飲み口が特徴です。
嬉野茶の特徴は、甘み・旨み・渋み、全ての味が強く出るところ。
北部九州ならではの粘土質の肥沃な土で育つため、しっかりした味になるのだそうです。
さらに、嬉野は霧が発生しやすく、太陽の光を遮るので甘味が増すのだとか。
中田さんが伺った日は、立春から数えて88日目の八十八夜。
畑では、副島さんのご家族が集まり、お茶を摘んでいらっしゃいました。
八十八夜に摘まれたお茶は一番茶と呼ばれ、
冬の間厳しい寒さを耐えた葉で甘味が強いお茶になります。
日本人の生活に根差しているお茶ですが、
お茶農家の数は年々減っているのだとか。
そんな状況の中でも副島さんは
意欲的にお茶作り、そしてお茶を届ける事に取り組んでいらっしゃいます。
例えば、無農薬・減農薬での栽培。
そして、お茶を摘んだままではなく自社で製品化までして出荷。
さらには分かりやすく情報をいれたパッケージに改良するなど。
数多くあるお茶との差別化を図り、お茶文化の発展に力を注いでいます。
“お茶は日本の文化として素晴らしいもの”だと伝えたいと副島さん。
副島園のホームページには
副島さんのお茶作りの背景やストーリーが伝わる情報が掲載されています。
また、オンラインでお茶を購入する事もできますので、
是非、チェックしてみてください。