J-me CINEMA CIRCLEの部員のみなさんと一緒に創るシネマプログラム

CINEMA CIRCLE

Dec. 16 2016

希望をいだかせてくれる映画

「TOMORROW パーマネントライフを探して」

来週はクリスマス気分満載の週です。そんなわけで12月23日(金)はこの番組はお休みです。なんということでしょうか!浮かれて放送しようと思っていたのに。ただ、コラムの方は書いていきますのでチェックお願いします。

今週のテーマは・・・「希望をいだかせてくれる映画」です。

●ふたござうるすさんからは「オズの魔法使」
「『あのね、アレコレあるとつい魔法使いが助けてくれるとか思いたいけど現実はそうじゃないの。その状況から脱する力は自分の中にあるんだよ。そしてソレに気が付くのに旅は最適。最近よく耳にする“自分探しの旅”ってそう言うコトなんじゃない?』。うまいこと言うよね。その通りなんです。魔法なんてない、希望は自分の中に見出していきましょう。」(部長)

●びわさんからは「生きる」
「これもいい映画見つけてきたね!『はばかりながら、1952年黒澤明監督作品。お役所主義を批判し、人間の幸せとは?どう生きるべきか?と観客に問いかけつつも根底には人間愛に溢れている映画だと思います。余命わずかであることに気づき最期の命を燃やした主人公に扮する志村喬の迫真の演技に胸を打たれました。劇中歌では涙が止まりませんでした。』この映画には、その他何人かの方からも頂きました。ありがとうございました。」(部長)

●ジェイさん、葡萄戦士さん、Nabekoさん、全力中年さん他からは「ショーシャンクの空に」
●リサのライオンさん、みっちゃんさん他からは「マイ・インターン」
●やまねこまうさん、金太郎さん、あいぼーさん他からは「インターステラー」

その他、たくさん頂きました!ご参加ありがとうございました!!

そして、今回部長が選んだ映画は、「TOMORROW パーマネントライフを探して」です。

「おととい14日に試写会をやりました。野村友里さんと二人で映画が終わった後トークセッションをやりましたが、盛り上がりましたね!世界はなんとなく暗くなってきている気がする。欧州、アメリカ、日本、アジア各国。先が見通せない、何かとんでもないことが起きても不思議じゃない、そういうムードが漂っていますよね。そこにこの映画なんです。本当は全国1000館ぐらいで公開してほしい映画、本当に心から観てほしい。メラニー・ロランといえば、みなさん思い出すのはたぶん『オーケストラ!』。美しいメラニー・ロランが実はこの映画の制作に関わっている、2012年に21人の科学者たちが科学誌ネイチャーに『今のライフスタイルを続ければ、人類は将来滅亡する』という論文を発表したんですね。メラニー・ロランは子供を持っている。それでショックを受けて絶望しかける。自分の子供をそういう未来に送り出していかなければいけない。彼女はドキュメンタリーを他にも撮っていて、社会問題に対して非常に意識が高い。日頃からよく考えている。解決策を求めて友人のジャーナリスト達と世界へ旅に出ます。何ができるのか?絶望しているだけでは何も変わらない。怒ることも必要だけど怒るだけで問題は解決するのか、あるいは上から説教するだけで本当にみんなわかってくれるのか、わからせる、伝える為の何かを作らなければいけない、それでこの映画を作りました。この映画は、「農業」、「エネルギー」、「経済」、「民主主義」、「教育」、どれもこれも今行き詰まりを見せている。本当に民主主義って今の形しかないのか、農業も今食べているもので本当にいいのか、みんななんかえーと思いながらも答えがない。というところで、彼女たちは未来にこんなことがあるかもしれないよ、ドアまで案内してくれる。少し開けてみせてくれる、それが軽やか。J-WAVEで言うナビゲーターなんです。みごとに世界中を案内してくれる。僕は彼女たちが示してくれたアイディア、それを観て目から鱗が落ちました。未来いいぞ、こい!私も一緒に開いていくぞ、そういう気分になります。」(部長)

映画「TOMORROW パーマネントライフを探して」は、12月23日(祝・金)からシアター・イメージフォーラム他で全国順次公開です。
そして、この番組と連動した映画のコラムも毎週アップしていきます。今回は、終戦直後のデンマークを舞台にした12月17日公開の作品、「ヒトラーの忘れもの」について書いています。ここ2、3年、ナチスドイツをテーマにした映画多かったですね。これも一連の流れの一つといえばそうなんですが、舞台は戦争が終わった後のデンマークです。ぜひ読んでみてください。

さて、来週はこの番組お休みです。ただ、コラムは書きます。金曜日に更新しますのでぜひチェックして下さい!

では、来週のテーマを発表! テーマは・・・
「山が舞台になっている映画」です。
たくさんあるでしょう、どんどんあげてください。放置プレーです。みなさんのご参加、書き込みお待ちしています!

TOMORROW パーマネントライフを探して

フランス人女優メラニー・ロランが監督を務め、フランスでは110万人を動員したドキュメンタリー。未来の子供達にできることを探すメラニー・ロランは、友人であるジャーナリストと一緒に未来を幸せに暮らすための新たなライフスタイルを探す旅に出る。農業、エネルギー、経済、民主主義、教育の5つの分野で新しい取り組みを行っているパイオニアたちを訪ね、その試みを紹介する。

公開日:12月23日(祝) 渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
第41回 セザール賞ベストドキュメンタリー賞受賞
監督:シリル・ディオン、メラニー・ロラン『イングロリアス・バスターズ』『オーケストラ!』
出演:シリル・ディオン、メラニー・ロラン、ロブ・ホプキンス、ヴァンダナ・シヴァ、ヤン・ゲールほか
2015年/フランス/120分/シネスコ/カラー/原題:DEMAIN /日本語字幕:丸山垂穂/
協力:ユニフランス・フィルムズ/配給:セテラ・インターナショナル/
公式サイト:http://www.cetera.co.jp/tomorrow/
©MOVEMOVIE - FRANCE 2 CINÉMA - MELY PRODUCTIONS

大倉眞一郎 おおくらしんいちろう

1957年熊本生まれ。80年慶應義塾大学文学部東洋史学科卒業。大学では印度哲学を独学。同年、広告代理店電通に就職。88年J-WAVE開局に関与。その後97年までロンドン駐在の後、電通退社。同年10月からアジア各地をカメラ片手に旅して回る。その後、広告会社「タイノス」を設立。ユニクロのすべての広告活動を手がける。2007年9月タイノスを解散。再びアジアをプラプラすることになる。ヨーロッパ勤務中に身につけた世界市民的視野に期待。2003年09月に木楽舎より写真旅行記「漂漂」を出版。怒れるオヤジと称されるが、その語り口はソフトで定評がある。

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