INTO THE CITY

2017/02/25 ON AIR

ニューオリンズ

今週はお祭りで盛り上がるニューオリンズにINTO THE CITY!

リオのカーニバルと並ぶ、世界的に有名な謝肉祭といえば、ルイジアナ州ニューオリンズで行われているマルディグラ。
ルイジアナがフランス領だった時代に持ち込まれた慣習だそうで、アメリカ独立記念日のはるか前から行われている伝統行事。シンボルカラーは紫、緑とゴールドの3色。紫色は正義を、緑は信頼を、ゴールドは力を象徴しているそうです。
マルディグラ自体はすでに始まっていて、今週は毎日パレードが行われていますが、もっとも盛り上がるのは「マルディグラ・デイ」と呼ばれる最終日で、またの名を「ファット・チューズデイ」と呼んでいます。

そんなファット・チューズデイは朝から動き出します。
先週お伝えしたようにブラジルのカーニバルでは「エスコーラ・ヂ・サンバ」と呼ばれるサンバチームがコンテストパレードを行いますが、ニューオリンズではKrewe=クルーと呼ばれるパレードを組む団体が中心となります。

パレードが行進するのはカナル・ストリート。
各クルーは、ディキシーランドジャズやニューオリンズ・ジャズ、セカンドラインなどを演奏するマーチングバンド、仮装行列、そしてフロートと呼ばれる大きな山車を何十台も連ねた隊列を組んで賑やかに大通りをパレードしていきます。
クルーにはカリブ海からの移民や、ネイティブアメリカンの血をひくなど特色があって、きょうはどこそこのクルーが、そして明日はどこのクルーがパレードという具合に、日によってパレードするクルーが決められているんです。

そしてもっとも重要なマルディグラ・デイには、まずKrewe of Zuluというアフリカ系アメリカ人が中心となるクルーが
朝8時からパレードするのが決まりとなっています。
そしてクライマックスを飾るのは最大規模となるKrewe of Rexのパレード。
レックスとはラテン語で「王様」という意味ですからまさに「キング・オブ・カーニバル」。
王様のパレードでお祭りの最終日を締めくくるわけです。
そしてもうひとつ、ニューオリンズのマルディグラに欠かせないのが、パレード中のフロートや、夜中バーボンストリートの2階バルコニーから投げられる伝統的なビーズのアクセサリーやダブルーンと呼ばれるコイン。大量に投げられるビーズやコインはプラスティック製の安価なモノですが、これらのプレゼントは幸運を呼ぶということ、そしてクルーによって色やデザインが異なるので争奪戦となります。
マルディグラを見に来た人たちは沢山の種類のビーズのネックレスを首にかけて参加意識を高めて楽しむんですね。

ちなみに開放的になった一部の女性たちがビーズを投げる人の気を引くために「こっちこっち」とシャツをめくり上げて胸を露わにする大胆な行動もマルディグラならではの光景なんですが、最近は警察の取り締まりが厳しくなってきた
そうなので、万が一私も・・・という女性はご注意を。

そしてカナル・ストリートでのパレードや仮面舞踏会などの公式行事が終わっても、マルディグラの熱狂はまだまだ終わりません。というか観光客にとってはその後が本番かもしれませんね。
バーボンストリートやフレンチ・クオーターには観光客があふれていて、このエリアにあるバーやレストランはどこも満員。
みなが無礼講とばかりに酒を酌み交わし、酔いしれています。
ニューオリンズならではの豊かで多様な文化が入り交ざる伝統的なお祭りマルディグラ。
今年のクライマックスは来週火曜日です。