リスナーと創り上げる『みみばしる』どんな舞台? 松居大悟×本仮屋ユイカ×石崎ひゅーいが語る

2018年12月05日

(左から)松居大悟、本仮屋ユイカ、石崎ひゅーい

開局30周年を迎えたFMラジオ局J-WAVEと、結成10周年・松居大悟主宰の劇団ゴジゲンがコラボ! ラジオ番組『JUMP OVER』(J-WAVE/CROSS FM 毎週日曜23:00-23:54 ON AIR)を通じて、リスナーと共に創る舞台『みみばしる』が2019年2月本多劇場で上演されます。12月8日からのチケット一般発売に先立ち、J-WAVE NEWS編集部が行ったインタビューをお届けします。

今回お話を伺ったのは、『みみばしる』作・演出の松居大悟、主演の本仮屋ユイカ、音楽監督の石崎ひゅーいの3人。台本もない、全くゼロの状態から、舞台と創るという前代未聞の企画についての想いはもちろん、3人の「みみばしる」エピソードも伺いました。


■今までにない形式の舞台…リスナーと創り上げていく

――台本がないなか、リスナーとともに舞台を創り上げていくという、ほかにない企画である舞台『みみばしる』。このコンセプトを最初に聞いていかがでしたか?

松居:最初J-WAVEが初めて舞台に取り組むということで、僕がJ-WAVEのナビゲーターと交流があり、演劇や仕事も一緒にやっていたことから話をもらいました。普通に考えたらラジオ局の内幕を描いた舞台をつくるのかなと思ったのですが、それだとありきたりになってしまうな、と。可能なら、J-WAVEで番組を3ヶ月ほどやらせていただいて、そこでやりとりをしながら、リスナーと一緒に作品を作っていきたいと話をしたら、1年間番組をやらせていただけることになって。舞台は基本、本番の一ヶ月前から稽古場に集まって話して作り上げていくのを、1年かけて番組を通して、しかも電波に乗せて、今までにないかたちで舞台を作らせていただけることになりました。

――実際にリスナーさんからキャッチコピーなども募集しましたが、みなさんのアイデアをみて、どんなことを感じましたか?

松居:自分の脳みそじゃ思いつかないようなメッセージやコピーがリスナーから届くのは、面白いですね。メッセージやコピーの内容もそうだし、その人の人生が乗っかっているような感じがして、それをチラシに組み込んだり、作品のなかに反映したりしていくのが、本当にリスナーと一緒に作っているんだなと、番組開始当初よりも実感します。

――本仮屋ユイカさんは、内容が決まっていない舞台の主演を引き受けることについてどう思いましたか?

本仮屋:今日、松居さんに内容について訊こうと思っています。「どうなってるの?」って(笑)。今日はそのことを言いに来た日なんです。来週の『JUMP OVER』でも「みみ爆発」(※1)「みみ救われ」(※2)のエピソードを訊くみたいで、「来週も聴くの!? まだ方向を決めるの?」って思っています。私もそうやってラジオを聴きながら、全貌を知っていく感じです。「その日が本読みなんだ!」って(笑)。

※1:あなたが ある言葉を聞いて感情が爆発したエピソード
※2:ある言葉を聞いて救われたエピソード

写真:松居大悟×本仮屋ユイカ×石崎ひゅーい

――出演者も私たちリスナーと同じペースで舞台に望んでいるわけですね。

松居:その通りですね。

本仮屋:だから、今『JUMP OVER』や『みみばしる』を知った人も、ここから参加できる。むしろ舞台の幕が上がっても、方向性が変わる可能性があると思っています。放送中に来たメッセージによっては、次の週のオンエアでは、私たちのテンションが変わっているかもしれない。誰でも参加できるし、プロデューサーやディレクターにもなりうる作品だと思います。

――石崎ひゅーいさんは、『みみばしる』で初めて舞台の音楽監督を努めますが、内容がわからない状態で引き受けることについてどんな心境ですか?

石崎:すごく心配です……。(一同爆笑)。

本仮屋:私も(笑)!

石崎:この前、松居くんが僕の家に来て、ふたりで舞台について話しました。

松居:今、もう音楽を作ってもらっていて、「この部分にこんな音楽はどうかな?」っていうのを話しました。

石崎:主題歌を作る場合は、すでに物語が決まっていて、主人公がどんな人物なのかを考えながら楽曲を作り始めます。だけど、今回は、みんなで1回顔合わせをやって、そこから松居くんがプロットを作っている途中なんです。だから松居くんが「ここは主人公がこういう感じなのかもしれない」と教えてくれたところに、僕が「こんな音楽はどう?」と相談しながら進めています。だから、本当にゼロから、何もないところから作っています。

松居:この前も「音楽ができたけど、ここに合いそうかな?」って訊かれて、ちょうどプロットで迷っていたところだったので、「この曲ならこういう話ができるな」と、内容も音楽から影響を受けていて、相互的に作れているなと思います。この作り方はないぞと思っていますね。

石崎:キャッチボールしている感じですね。

本仮屋:いいなー!

石崎:音楽も、ガチガチに作らないようにしようと決めています。歌いたくない子もいるかもしれないので、出演してくれるみんなの個性を活かしながら。それに、稽古場で歌ができていく感じも面白いな、そういう化学反応まで持っていけるようにしたいと思っています。

写真:爆笑する松居大悟×本仮屋ユイカ×石崎ひゅーい


■3人の「みみばしる」エピソード

――舞台タイトル『みみばしる』は、「耳から入った言葉で、考えるより先に体が動き出してしまっていたこと」という意味です。オンエアではリスナーから「みみばしる」エピソードを募集していますが、皆さんが「みみばしってるな」と思ったエピソードはありますか?

本仮屋:番組『JUMP OVER』の中で、「Melancholy M/Mプロデューサーの憂鬱」(※3)が大好きで、神コーナーだと思っています! ハロウィンの回で、Mちゃんはリア充女子と思いきや、いい思い出がなくて、ピカチュウのコスプレがしたかったと聴きながら、Mちゃんに個人LINEしました(笑)。しかも「一緒にピカチュウやりましょう」と送ってしまって……仕事先の人に「お疲れ様です。聴いています」といったあいさつもしないで、ダイレクトにコスプレのお誘いをしちゃったのがかなり「みみばしる」エピソードかなと思います。松居さん、「みみばしる」認定をもらえますか?

松居:それ、みみばしってるな!

本仮屋:やった!

石崎:僕は最近、松居くんの舞台を観に行ったんです。普通は舞台後に「お疲れ様。よかったよ」ってあいさつをするのですが、そのときは感動していつの間にか家に帰っていました(笑)。

本仮屋:感動して感想を伝えるんじゃなくて、家に帰っちゃったの?

松居:それは「みみばしる」じゃなくて、「感動」だね(笑)。僕は最近「みみばしった」エピソードは難しいので、用意してきたものを……。中学・高校のころ、漫画家になるのが夢だったんです。東京でオープンキャンパスがあったのですが、オープンキャンパスには行かずに、描いていたギャグ漫画を出版社に持っていきました。半年ぐらいかけて描いた漫画だったのに、30秒ぐらいで読まれて「こういうギャグはテレビでやっているから、漫画でやる必要はないよね」と言われて悔しくて。「芸人さんがやっている」って言葉に引っ張られて「じゃあ芸人になろう!」と漫画家になる夢を諦めて、大学で東京やってきて、芸人の養成所に入りました。これ、みみばしってますよね!

本仮屋:たしかに。さすが発案人!

石崎:みみばしってますね!

ちょっと惜しいと「みみあるく」と言われますからね(笑)。

※3:リアル20代女子の日記を松居さんが朗読し、舞台制作に生かすコーナー

写真:松居大悟×本仮屋ユイカ×石崎ひゅーい003


■リスナーが「自分の物語だ」と思える舞台になる

――12月8日から舞台『みみばしる』のチケット一般発売がスタートします。読者の皆さんが購入したくなるような押しの一言をお願いします!

松居:演劇を観たことがない人が多いと思うんです。ラジオで、聴覚でさまざまな創作過程を伝えていて、劇場に来れば視覚もそうですが、演者たちの熱量を感じるなど、「体験」ができると思います。僕は、ラジオで劇を作っていきながら、劇場に来ないと楽しめない、演劇でしかできないこと、そして、ひゅーいも関わっているので、音楽でしかできないようなことをやりたいと思っています。それってきっと、観た人にとって単純に面白いだろうなって思うんです。受信者が発信者になっていく話にする予定で、観た人が「何かやってみようかな」って思えるような劇になると思うので、まずはチケットプレイガイドをクリックしてほしいです。

石崎:今コンプライアンスだとか、発信するときに自分たちの足かせになるようなことがいっぱいあると思います。受信者が発信者になっていくテーマのなかに、それを取り除く勇気がもらえるような曲をつくりたいと思っていて、何かみんなの勇気になれるような作品にしたいと思っているのでぜひ観に来てほしいです。

本仮屋:『みみばしる』のような作り方をしている舞台ってないと思うんです。今、いろんな媒体の垣根がなくなってきていて、受け手と発信する側の垣根もなくなってきていて、もしかしたらこのやり方がスタンダードになるかもしれない。その第一歩となるこの劇の目撃者になってほしいと思います。『JUMP OVER』を聴いたことがない人は、ここから聴けば間に合う。自分がたとえメッセージを送っていなくても、「これ、俺が聴いていたあの回が反映されてる!」って絶対に思うような作りを松居大悟さんはすると思うんです。だから、観た人が「これが俺/私の物語だ」って思える物語になっていく。それがきっと、受信者から発信者に変わる瞬間だと思うので、ぜひ皆さん、今から参加してください! よろしくおねがいします!

J-WAVE30周年×ゴジゲン10周年記念公演『みみばしる』
日程 2019.02.06(水)〜2.17(日)
会場 下北沢・本多劇場(東京都世田谷区北沢2-10−15)
チケット発売日 2018.12.08(土)
チケット代金 6,800円/プレビュー公演 6,000円(共に全席指定・税込み)
お問い合わせ ゴーチ・ブラザーズ 03-6809-7125(平日10:00-18:00)
主催・企画制作 J-WAVE/ゴーチ・ブラザーズ
公式ホームページ:https://mimibashiru.com/
最終先行予約実施中!チケット詳細・購入:http://eplus.jp/jo19hp/

J-WAVE30周年×ゴジゲン10周年記念公演『みみばしる』
Recommended by

News Ranking

Archive