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サマータイム、交通事故の増加も…欧州では84%の市民が反対

サマータイム、交通事故の増加も…欧州では84%の市民が反対

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「Denka MORNING VISION」。毎週火曜は、ウェブメディア「ハフポスト」日本版から注目の記事をピックアップしています。9月4日(火)のオンエアでは、日本が導入の検討をはじめた一方で、ヨーロッパが廃止の提案を発表したサマータイムについて、ハフポスト日本版編集長・竹下隆一郎さんに訊きました。


■「生活の時間がズレる」というデメリットの大きさ

EUの欧州委員会が、1970年台後半から導入を進めてきたサマータイムの廃止を提案するに至った背景とはなんなのでしょうか?

竹下:EUがEU内の市民の意見を聞くと、かなりの人たちがサマータイムに反対していることが発覚して、そのような経緯になりました。サマータイムをすすめる理由として省エネ効果がありますが、効果に対する疑問が出たのと、1時間変わるだけで睡眠など生活リズムが変わり、健康への悪影響も指摘されています。

EUの調査では速報値で、市民の84%がサマータイムの廃止を支持しているそうです。サマータイムの導入でどのような影響がでるのか研究も進んでいます。

竹下:サマータイムがあると、日中仕事や勉強ができる時間が増えたり、気温の変化にあわせて生活することで過ごしやすくなるというメリットもあります。すごく議論が分かれるところで、健康への悪影響を指摘する声もあれば、生活リズムが崩れることで睡眠障害がおき、交通事故の件数が増えることも指摘されています。また気象システムなどは時刻にあわせて動いています。外国に行くと時計をズラしたりするのが大変だったりすると思うんですが、そのようなことを一斉にみんなでやると混乱するのではないか、とも心配されています。


■日本でも「慎重にやったほうがいい」

日本でのサマータイム導入について、ハフポスト日本版にはどのような声が寄せられているのでしょうか?

竹下:最初は「いいんじゃないか」という意見も多かったのですが、EUの研究結果やEUの世論の報道がでると心配する声がでたり、「そもそもやる必要があるのか」という話も出てきています。最初はなんとなくいいと思っていたことが、デメリットも浸透してきているような印象です。健康にも影響があることですので、きちんと専門家の意見を聞いたり、実際に働いている人の意見を聞く仕組みづくりも必要かなと思います。今年の夏は象徴的だったんですが、夜も朝も暑かったということで、1、2時間変えるだけでは暑さが避けられないこともありますので、メリットはあまりないけどデメリットが大きいという可能性も考えられます。慎重にやったほうがいいなと思います。

メリットとデメリット両方の声が上がる中、一律の仕組みを強制するのではなく、サマータイム導入の本質は何なのか、それぞれのライフスタイルの選択肢として最適なのかを、慎重に検討する必要がありそうです。

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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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