豊かに暮らしには「衣食住」だけじゃ足りない スプツニ子!が取り組む新しいカタチの難民支援

2018年08月15日

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「ZOJIRUSHI MORNING INSIGHT」。8月15日(水)のオンエアではアーティスト・スプツニ子!さんをお迎えして、シリアの難民キャンプに誕生した映画館や、「Red Carpet to Za'atari」プロジェクトについて伺いました。

■シリア難民キャンプに映画館が誕生

スプツニ子!さんは、人、社会、テクノロジーの関わりをテーマに映像・インスタレーション作品を制作。2013年から2017年までMIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボ助教授としてデザイン・フィクション研究室を主催し、現在は東京大学RCAデザインラボの特任准教授をつとめています。

そんなスプツニ子!さんは、73回目の終戦記念日となる今年8月15日と翌16日、代々木公園のけやき並木通りに「RED CARPET LOVE!」というイベントを開催しています。

スプツニ子!:第2次大戦が73年前に終わっていても、世界では今も戦争や紛争に苦しんでいる人たちがいて、今シリアでの紛争は深刻で、2011年からもう7年以上続いていて、たくさんのシリア人が難民としてシリアを逃れなくてはならない状況になっています。シリアの隣のヨルダンのザータリには、シリア難民8万人くらいが暮らす大きな難民キャンプがあります。そのキャンプで、食料、住まい、教育システムといった基本的な支援をしようというイメージはあるのですが、人は衣食住だけじゃない、豊かに暮らしたいというときにアートを観たり、映画を観たり、小説を読んだりとか、カルチャーは大事じゃないですか。
別所:「Red Carpet to Za'atari」ということは、赤い絨毯をひくシネマにつながるわけですか?
スプツニ子!:まさにそうです。最近、難民キャンプに映画館が生まれて、難民の子たちが「いろんな映画を観たい」と希望がでてきて、「映画館を作ろう」と。さらに映画を作る映像制作チームも生まれて、ただそれを運営するお金がまだまだ足りなくて、映画館を作ったのにまだ1回も映画が上映されていなんです。

別所資金を募るKickstarterのページを見ると、金額は達成しているみたいですね。

スプツニ子!:最初の目標額である100万円はおかげさまで達成できました。今回、集めているのはお金だけじゃなくて、みなさんの映画のポーズの写真もインターネット上で集めているんです。Kickstarterで支援してくださった人に、大好きな映画のお気に入りのポーズ、『タイタニック』とか『E.T.』の指を乗せるポーズとか写真を撮って、そのなかに赤いものを入れてもらって、支援とともに送ってください。今日と明日は代々木公園の「RED CARPET LOVE!」で、「支援のRED CARPET」として写真を大きく貼り出しています。今回私は支援してくれた人の顔がみたいなと、遊び心もみんなでシェアできたら嬉しいですし、応援することはお金だけじゃなくて気持ちとかもあると思うんです。



「RED CARPET LOVE!」の会場に写真ブースもあるので、そこで撮影もできるとのこと。

■アーティストならでは難民支援の方法

トーク後半は「Red Carpet to Za'atari」の具体的な内容について伺いました。

別所:そもそも、このプロジェクトをはじめたきっかけは何だったのでしょうか?
スプツニ子!:親しい友人がザータリの難民キャンプで活動をしていて、映画館や映像制作チームの話を聞いていたんです。今回、「難民の支援をしよう」というときに、「アーティストとして自分が一番応援できることは何なんだろう」と考え、私は文化に元気づけられてきた人生で、つらいときも悲しいときも映画を観たり、物語をみてドキドキ、ワクワクして元気になったことがあるので、今つらい思いをしている人たちがいるのなら、私にできることは遊び心とか、カルチャーを楽しむというのをみんなで盛り上げていこうというのが、一番ナチュラルな応援のし方だったんですよね。
別所:プロジェクトには色々な方がサポーターで入っていますが、東京藝術大学の学生チーム「コロコロカーペッツ」といった人たちとの出会いは?
スプツニ子!:藝大デザイン科の子たち11人くらいがスタッフで手伝ってくれていて、私が藝大で講義をしたことがあって、学生のひとりが講義を気に入ってくれて「私、帰国子女で英語もできるし、なにかプロジェクトがあるのなら手伝いたいです」というので、巻き込んじゃって。
別所:学生さんたちの意識に触れてどんなことを感じますか?
スプツニ子!:ものすごくパッションがあるなと。日本にいて日々のニュースで「シリアが大変になっているんだな」と思っても大学生には詳しく情勢が入ってこないと思うんです。でも詳しくプロジェクトを説明して、インターネットで難民支援しているNGOの人と学生たちでスカイプミーティングをして進めていくなかで、彼らも自分で学んでリサーチしていって、すごく気持ちを入れてデザインや映画ポーズのディレクションもしてくれるようになって、私自身も勉強することがいっぱいありました。私がシリア基金の専門家というわけではなかったので、このカルチャーを応援したいというプロジェクトをやりながら学生たちも私も学んで、色々な人が巻き込まれながらモメンタムを作っていってるという感じはありますね。

「Red Carpet to Za'atari」はまだまだプロジェクトの支援をKickstarterで受け付けています。また代々木公園で開催されるイベント「RED CARPET LOVE!」は、8月15日(水)と16日(木)の2日間、11時から18時頃まで行われます。赤いものを用意して参加してもよいですが、会場にも赤い背景が用意されているそうなので、どんな格好でも気軽に参加してみてください。



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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時ー9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/
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