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STORY

2018.03.31

株式会社ウサギ代表取締役/おもちゃクリエーターの高橋晋平さん

++ Introduction ++
高橋さんは現在、おもちゃクリエーターとして、
自社でおもちゃを作ったり、色んな企業とパートナーシップを組んで、
おもちゃや雑貨、あるいはゲーム、その他遊びにまつわるような商品やサービスを
幅広く一緒に製作するお仕事をしています。
代表的なところで言うと、カードゲームの「民芸スタジアム」。
全国47都道府県の民芸品、例えばこけしや達磨、木彫りの熊などが
色んな縁起を持っているので、縁起になぞらえた特殊能力を使いながら
戦わせ合うカードゲームになります。
また、4月、5月あたりに販売される「鳩時計」。
こちらはスマートフォンと連動する愛情鳩時計となっています。
今、高橋さんの自宅や実家に実験で置いているそうで、
手元にあるスマートフォンでアプリのボタンをタップすると
実家や自宅のハトが「ポッポー」と鳴きます。
「パパが思い出したら鳴く」とだけ教えておいて、押すことにより
自宅にいるお子さんがそれに気づき、
“あ、今、思い出してくれているんだ”と感じることができるんだとか。
スマートフォンからスマートフォンへやろうと思えばできますが、
100%通知で伝わっているとなると、意味が変わってきてしまうので、
相手が聞いているか聞いていないかわからないという
曖昧なところが重要なんだそう。
また、他の人も押せる設定にしているので、誰が押したかわからない、、、
“あの人が押したのかもしれない”と考えることで、
しばらく会っていなくても愛情が続いているというのが
こだわりのポイントとのこと。
昔から繊細で感受性が豊かだったため、
心理学要素が入っていることが多いのだそう。

そんな高橋さん、新しい著書「一生仕事で困らない企画のメモ技(テク)」を出版。
まさに今までの高橋さんの企画の作り方のメソッドをまとめた本になります。
おもちゃクリエーターとして仕事をしていますが、
実は物欲もないし、おもちゃもほとんど買わないタイプ。
企画という仕事の上でも、やりたいことが溢れて止まらなかったり、
どんどん思いついてしまうすごいクリエーターの方は周りに沢山いるそうで、
全然そんなタイプではなく、普通の特にやりたいこともない高橋さんでも、
ある方法でメモをとり続けていれば、その仕組みでどんどん自分がやりたい企画、
人の欲求にささる企画が生まれていく、、、という本。
普段から何をメモするのかというと、一番重要なポイントとしては、
「自分の欲しいと思うものごとをずっとメモして溜める」。
例えば、普段生活していると、ネットのニュースやスマートフォンを見ると
色んな新しい情報があります。
それを自分は欲しいのか欲しくないのか、やりたいのかやりたくないのか
ずっとメモをしていき、それはなぜ、欲しかったのか、なぜやりたかったのか、
それぞれに理由があって、それこそが一人の人間の欲求を動かして、
行動に移させた理由なので、それを色んなジャンルに応用していくと、
人が欲しいものという新しい企画が生み出されるとのこと。


++ Until now ++
子どもの頃、記憶にあるのがトランスフォーマーから始まって、
次にミニ四駆、男の子が好きなものは好きになっていったとのこと。
やがて某大手おもちゃメーカーに就職しますが、
中学校から大学まで全くおもちゃに触れなかった中で、
なぜおもちゃ開発者になったかということ、
高校生時代まで暗い少年で、友達も少ないし、人前で喋れない、
冗談の一つも言ったことがなかったそう。
大学に行き、大学でデビューしたい!モテたい!となって
イケてるサークルとして選んだのが、「落語研究会」。
モテる視点で言ったら完全に間違えたそうですが、
お笑いってかっこいい、ひょうきんなことを言う人に憧れてたとのこと。
入って落語や漫才をやりましたが、全然ウケず、
3年目ぐらいでちょっとずつウケはじめて本当に嬉しかったのだそう。
それで、“笑いは素晴らしい”、“人を笑わせることで生きていきたい”と思い、
笑わせるものってなんだろう?と思った時に、思い浮かんだのがおもちゃメーカー。
おもちゃを作って大勢の人を笑わせてやろうという意思で
おもちゃメーカーを受けたのだとか。
なので、今に至るまでも一貫して、
“人を笑わせたいからものを作っている”のだそう。
今まで、発売までに至ったのは、60種類ほど。
その考えたアイディアレベルだと6000種ぐらい。
恐らくその下には素案や妄想、小ネタがあったので、
その中でヒットしたのは、打率1割ぐらいのだとか。

++ Right now ++
プライベートでは、クイズ、パズル、ゲームが大好きという高橋さん。
最近の一番ハマっているのは、ルービックキューブ。
ずっと持っていて、移動中の電車でずっとやっているとのこと。
こういったおもちゃは、昔からハマってしまう質だと気づいていて、
本当はおもちゃクリエーターなので、
もっと前からやっておかなきゃいけなかったけど、
“これをやり始めると僕は生活が崩壊するのである”というのがわかっている中で、
手を出してしまい、案の定ずっと回していて、
「こいつ、電車にいたらヤバい奴」と思われるかも知れない、、、
とおっしゃっていました。

『もしも、みんながスマートフォンをやっている中で、
もし僕意外にもう一人、ルービックキューブを回している奴がいたら
100%お互い声かけると思うんですよ。』

ハマっていることがある時は、
自分が会いたい人を引き寄せる可能性があると思っているといいます。

『僕、アプリゲームで「にゃんこ大戦争」っていうゲームがあるんですけれど、
それを5年間1日も欠かさずやっているんですよ。
それ、ある駅のみどりの窓口でやっていたら、並んでいるときに
後ろにいる人に「そのトサカついてる猫、どこで手に入るんですか」
って声をかけられて急に。そしたら、始めて1週間だっていうから、
「いや、このトサカの猫は僕が始めて3年目ぐらいに手に入ったやつで、
結構先ですよ」みたいな話をしてて、色々そこで並んで話してたら、
その人がある僕の大好きなメーカーに勤めている人だと発覚して、
その会社を見学させていただいたりということで、
今は飲み友達になっているってことがあって、
結局ハマっていることやっているときって、
自分と合う人が見つかっちゃうんですよね。
だから、そういうおもちゃ、ゲームに限ったことじゃないけれど、
やることは夢中にやるようにはしているかなと思いますね。』


++ From now on ++
今後については、新しいカードゲーム「グーチョキパーダラピン」が
5月に発売されます。
全く新しいジャンケンを作ろうという試みに1年ぐらいチャレンジしていたとのこと。
グー、チョキ、パーの3手で戦うジャンケンは駆け引きといっても、運といえば運。
これを5手のジャンケンを発明し、より心理的な駆け引きを作り出すのだそう。
例えば夫婦だったら皿洗いをかけてやってもいいし、
会社だったら、仕事でどっちが担当するかを決めても。
1セットで6人まで同時対戦できるそうです。
これは、パズルやクイズ的な戦略がすごい好きで、
その中で構築されたものだといいます。
5月にゲームマーケットが東京ビッグサイトであり、そこで発売されるのだとか。

そして今、高橋さんはチームを育成しつつ、
商品を立ち上げる「企画チームビルディング」という活動もされています。
よく会社で「ブレストしようぜ」と言いますが、
ブレストは難しく、みんなでアイディアを考えると大抵まとまらず、決まらない。
結局、商品や企画、プロジェクトは
誰か1人の確固たる強い意志と確かな欲求があるから成功すると思っていて、
それをチームで成功させるためには、
その中の誰かひとりの欲しい企画というものを、みんなの力で形にすることが大切。
そのためには、気を遣いあって、
適当に「いいね!いいんじゃない!」みたいに言ってもダメだし、
みんなでつぶしにかかってもダメで、そこに心理的安全性がないといけない。
「それは違うと思う。」「こっちの方がほしいと思う」というのを言いあって、
その中で、個人の企画者が自分で意思を決定する、
それが正しいチーム力なのだそう。
問題が悪いと答えは出るはずもないので、まず答えが出やすい企画の作り方…
アイディアの前に問いのアイディアを考えることが大事とのことです。

<高橋さんイベント情報>
『企画のメモ技』実践ワークショップ 
~メモをつかった企画のつくり方を学ぶ(PREGIO)
日時:4月 10日 (火) 19:00 - 21:30
場所:東京ガーデンテラス紀尾井町_17階 BASE&CAMP17前
定員:40名

このイベントでは、書籍『一生仕事で困らない 企画のメモ技』で紹介されている、
自分の「欲求」をメモすることで新しい企画を生み出すメソッドを使い、
参加者全員で、現在社会的に課題にもなっている
「書店での新しい本の売り方」の企画を考えるワークショップを行います。

ON AIR LIST

  • LIKE A ROLLING STONE / BOB DYLAN
  • I LOVE IT / ICONA POP FEAT. CHARLI XCX
  • 春の歌 / スピッツ
  • END GAME / TAYLOR SWIFT FEAT. ED SHEERAN AND FUTURE

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