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STORY

2018.02.17

「レ・ロマネスク」のボーカル、TOBIさん

++ Introduction ++
普段は、金髪たてロールの髪型に、ピンクの衣装を着ているTOBIさん。
この姿は、グラムロックをイメージしているのだそう。
“パリで一番有名な日本人2と言われていますが、今は東京で活動中。
フランスには2000年に行き、音楽活動をはじめ2011年までいたとのこと。
レ・ロマネスクが結成された背景は、東京でサラリーマンをしていた時代があり、
色々あって、逃げるようにパリへ。
日本人向けのフリーペーパーがあり、
その編集部で産業広告を打ち込むアルバイトしていたのだそう。
そこで、「日本人・パフォーマー・急募」というのを打ちましたが、
そこの人に連絡をとったところ、
「あなたのところに載せたけど、一人も来なかったから責任とって出て」
と言われ、ステージに出ることに。
それがフランス人向けの日本語学校の秋祭りだったといいます。
一人では恥ずかしいので、心理学を勉強しにきていたMIYAさんに、
後ろに立ってユラユラしているだけでいい!といって2人組で出たそう。
すると、「すごく面白い!」、「変な外国人がいる!」
ということになったのだとか。

その頃から奇抜なファッションだったそうで、、、

『僕、ものすごい恥ずかしがり屋で、人前で話ができないんです。
ピンク色になったらしゃべれるんですけど、
元々20代の頃は、紺色とか黒色の恰好をしているじゃないですか。
そうすると、人目が気になって、うまくしゃべらなきゃいけないっていうので。
僕、少年野球をやっていたんですけど、バッターボックスに立ったら、
みんなが見てる!っていうので、気絶したことがあるんですよ。
それぐらい恥ずかしがり屋だったんですけど、
なので、ステージに立つっていっても恥ずかしいので、
かつらを被って、メイクをして、派手な格好をして、
別人格になって立てばいいかなと思ってやってみたんです。
あれをやると恥ずかしさがなくなって、心が解放されるんです。』

それからデュオとしてオファーが来るようになり、
2年目からアーティストビザをとって活動していたそう。
変な外国人として色んな仕事が来て、「キャー!」と言うだけの仕事や、
朝の番組の後ろを通りすぎる、といった面白いものが色々あり、
なかなか仕事がなくならず、日本に帰ってくるのが遅れてしまったとのこと。

音楽のバックグラウンドは、元々、広島県の山奥に住んでいて、
ラジオも入らないようなところだったといいます。
高校の頃に、広島市内に下宿することになり、
その時に初めてラジオが入ることが嬉しくて、ラジオを二つ買ったTOBIさん。
左からはFEN(現:AFN)から流れてくる洋楽ポップスを聞きながら、
右からは、深夜の演歌歌謡曲系の番組を聞いていて、
それが融合して、混ざったことが今の音楽を形作ったそう。


++ Until now ++
パリというと、ファッションだったり料理の勉強などで行くイメージがありますが、
TOBIさんは全くフランスに興味がなかったとのこと。
というのも、一番興味がない国に行こうと思っていたそうです。
大学卒業したあと、入った会社が3ヶ月で倒産し、
そこから次々にTOBIさんが入る会社が倒産していくという負のスパイラルに陥り、
最終的に2桁いくぐらい倒産したとか。
それで、どこかでリセットボタン押したくなり、
北海道で乳しぼりをしていたこともありましたが、、
それでもダメで、もっと遠くに行かなくては・・・となり、向かったのがパリ。
自分のことを知らないし、何も前情報もないところで
リセットしたいと思ったそう。
フランス語も全く喋れないし、誰も知り合いがいないところで
リセットボタンを押そうと思い、
初めてパスポートをとってフランスへ行き11年いることに。

相方のMIYAさんは元々、笑いと健康について音楽療法をやっていたとのこと。
MIYAさん自身もまさか巨大アフロを被って、後ろで揺れたり、
ということをやるとは思っていなかったそう。
レ・ロマネスクの大きな転機は、
2008年の春夏コレクションのパリコレのステージ。
このステージで歌い、世界中から来たファッションジャーナリストが、
「今、パリでこんなのが流行ってる」ということで、
それぞれの国に帰ってネットに書いたことにより、世界に名前が広まったとか。

そして、ブレイクのきっかけは、2009年の年末にあった
「信じられない才能」というテレビ番組。
街の信じられない才能を発掘する番組で、
イギリス版ではスーザン・ボイルが発掘された番組で、
フランスでは、レ・ロマネスクが発掘されたとのこと。(笑)

会場ではトリで、お客さんがすごい期待している中、
「パリの街ってみんながいうほど、素敵じゃないところもあるよ」ということを
フランス語で歌いましたが、
300人中290人ぐらいが立ち上がってブーイング。
でも、スタンディングオベーションかと思い気づかなかったそう。
まさか、ブーイングしているとは思わなくて、
間奏のときに「出てけ」みたいな言っているのが聞こえて、
やっと「あれ?」と思ったそう。
でも、だんだんお客さんも盛り上がってきて、最終的には半々で終わったとのこと。
そして番組が終わり、その後公式からyoutubeにアップされたら、
フランスで国内視聴数1位が3日ほど続き、世界でも4位ぐらいに。
最終的には、youtubeのコメント欄が荒れてきて、
レ・ロマネスクと関係ないところで炎上してしまったそうですが、
そういうものあって、盛り上がったといいます。

日本に戻るキッカケは、フジロックフェスティバル。
海外で活動しているけど、日本ではまだ知られていないアーティスト
という枠で出たとのこと。

その時、フジロックに出たらすごく盛り上がり、
ちょうど震災の年で、みんな気持ちが沈みがちで、
エンターテイメントに対して慎重になってた時期でしたが、
やってみたらすごく盛り上がって、楽しいなと思ったそう。
その時に、テレビとかに取り上げられ、
「日本でやりませんか?」という話が来たので、日本語で歌を作り始めたそう。

++ Right now ++
昔は仕事とプライベートのオンとオフがもっと分かれていたそうですが、
今は、オフの状態でも全身ピンク色なので、オンとオフはないとか。
ピンクが高じて(?)この間、林家ペーさんとパー子さんにもお会いしたのだそう!
ピンク色の衣装にしていたら、ピンクの仕事が来るようになり、
例えば、イルミネーションをピンクにするので、その点灯式だったり、
今、ピンクがブームになっているので、
ペー・パー子さんのところで拾い切れなった仕事が
TOBIさんのところに来るのだそう(笑)
なので、ピンク枠の中で、一回挨拶したいなと思っていたところ、
ご挨拶する機会があって、
「じゃあ、ピンクの仕事はこれからもシェアしていきましょう」
ということになったとか。

『でも、ピンク色にすると負のスパイラルから抜けた感じがありますね。
街を歩いていても、職務質問をされないようなったんですね。
本当に20代の頃、サラリーマン時代、路地に入ると職務質問されてたんです。
なんか顔色が暗かったみたいで。
まぁ、蛍光のピンク色の恰好して盗みとかしないじゃないですか、目立つから。
だから、「あ、こいつは安全な人なんだな」っていうのが
警察にもわかっていただけて過ごしやすくなりました。
だから、よく職務質問されたりする人は、
ピンク色とか蛍光になるといいと思います。
自分から怪しい人間ではありませんよ、と目立つ格好すれば。』


++ From now on ++
日本に戻ってきて7年・・・。
日本語で曲を書きだしたということですが、
日本語だと言葉のバリエーションでもう少し面白いことが書けるのだそう。
フランスだと韻を踏んでないと歌として認めないというところがあって、
韻を踏むゲームみたいな感じなのだとか。
だから、詩に対する縛りが多く、無理やりそこを入れてきたみたいな感じで、
面白いことが書けないなぁと思っていたとのこと。
日本では、好きなことが歌え、自分が楽しいということをやっていて、
自分が聴きたなぁという曲を聴いていけたらいいなと思っている。
あと、ジャンルにこだわりたくないと思っているので、
打ち込み系のダンスチューンのようなものを作った後に、
演歌っぽいものを作ったり、すべてのジャンルをやりたいと思っているとのこと。

『ジャンルにこだわりたくないっていうのは、
元々、メイクしたりして、国籍とか性別とかを超えたいなっていうのがあって、
そうすると人間でもなくなってきて、
宇宙人的な妖精みたいなところにいくじゃないですか。
となると、ジャンルとかも入れられたくないなっていう気持ちが強く出てきて、
フランスではなかったのに日本でよく聞かれるんですね、
「音楽のジャンルはなんですか?」って。
すごく困って、「ポップスです」とかしか言えないじゃないですか。
それによって色んな音楽が狭まってきてしまうと面白くないなと思って。』

そんな、レ・ロマネスクは、
3月25日(日)横浜の象の鼻テラスで、ライブをおこないます!

「レ・ロマネスク横浜リサイタル」-桃船来航-
ペリーが横浜に上陸したときと同じ場所にフランス帰りの二人組が上陸!

ライブに来たこともない人も楽しめるということなので、
ぜひ、出かけてみてはいかがでしょうか??
そのほか、ライブ情報が盛りだくさんですので、
詳しくはウェブサイトをご覧ください!

レ・ロマネスク Les Romanesques

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