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「おもてなし」に課題 日本でフリーWi-Fi構築が遅れる理由

J-WAVE平日(月~木)朝の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MITSUBISHI JISHO TOKYO DICTIONARY」。11月12日のオンエアでは、日本で「アキバ・ユビキタス」というキーワードに注目しました。

訪日外国人の数が今年も過去最大になることが確定しています。そんな中、訪日外国人からWi-Fi環境の整備を求める声が上がっているそう。実は、海外の都市では街中でフリーのWi-Fiを使えるスポットがいくつも存在する国が多いですが、それに比べ日本はまだまだ少ない現状。なぜ、技術大国の日本でフリーWi-Fiの整備が遅れているのでしょうか?

ITmedia Mobile 編集長の田中聡さんによれば、日本では、大手の通信キャリアが独自に発達しているためだと分析します。まず、キャリアが自社契約者に提供するフリーWi-Fiが多く設置されています。また、日本では3G/LTEの通信網が発達しているので、Wi-Fiに頼らずにある程度の通信速度を確保できるなどの背景があるそう。

日本でも大手コンビニを始め、訪日外国人向けに、JRや富士山の山頂でフリーWi-Fiが設置されてきているのだとか。そんな中、外国人観光客が多い秋葉原では、先月末にNTT東日本などが中心となり、「Akihabara Free Wi-Fi」というサービスの提供が始まりました。エリア内にある10以上のお店などでフリーWi-Fiが使えるもので、利用は1回60分、利用回数制限は1日4回まで。利便性の向上はもちろん、災害時のライフラインの確保という面でも注目されています。

このようなWi-Fiスポットを構築するためには2つの課題があるそうです。

「日本では、セキュリティーが整備されているWi-Fiスポットを構築することが推奨されていますが、その際には本人を認証する機器が必要であったりとコストがかかるんです。それを店舗の経営者、自治体、国など、誰が負担するかというコスト面の課題がひとつあります。あとは、通信キャリアはたくさんあるので、訪日外国人やキャリア契約していない人に、どこまで解放できるのかということも課題ですね」(田中さん)

ちなみに、ロンドンでは2012年のロンドン・オリンピックを機に、フリーWi-Fiの整備が劇的に進んだそうです。選手村や競技場など目に見えるインフラが注目されがちですが、このような、目に見えないインフラ整備も「おもてなし」大国としての大きな課題ですね。

【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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