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当番組のPodcastは・・・
毎週日曜日の午後8時に最新版を
アップしています。
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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--- 若者ついて、訓市が語る ---
“若かった頃の自分”を思い返しながら、
今、接する機会の多い「若者」について語る
今を生きる若い世代に向けて、
訓市が思っていること、感じて欲しいこと
先日、訓市に届いた連絡・・・
それを受けて何を思ったのか?
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや
思い出の“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
番組サイトの「MESSAGE TO STUDIO」から
“お便り”を送信してください。
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Understand / Keshi
Paradise (Ronin Remix) / Sade
August Day / Daryl Hall & John Oates
One More Night (Extended Remix) / Phil Collins
若者のすべて / 槇原敬之
No.1 Fan / Majesty Crush
The Past Tense / Infinite Bisous
Slomo / Slowdive
Goodbye / Kavinsky, Sebastien Tellier
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was talking
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若い頃、どちらかと言えば僕は「生意気だ」と人に言われるたちでした。今振り返ってみれば「確かに」と思うところがたくさんあります。年上ばかりとつるむことも多い中で、「俺は対等だ!」とイキがるところもあったと思いますし、わざと敬語を使わなかったり、「英語にそんなもんない。みんな呼び捨てだ」とか。まあ屁理屈ですけども。東京生まれで関係ないんですけどね、英語なんて。まあでも、どこにいても最年少ということが多くて、「ませた奴だ」とか言われながら「お前はしょうがないなぁ」という感じで周りの人が許してくれて問題なく過ごせたのは周りがただ良い人たちだったからってことなんですけど。日本だけではなくてバックパッカーを始めた頃もどこへ行ってもほぼ最年少で色んな人に親切にしてもらいました。それなのにいつの間にかだんだんと周りに年下の人が増えていって、今ではその場にいる最年長ということもよくあります。自分の子供と呼べるくらいの子たちと知り合い、一緒に飲んだりしていると不意になんだか不思議な気分になります。自分が若い頃、酒を奢ってくれる昼の間何の仕事をしているか謎のおじさんというのがいましたが、今となっては自分がそのポジションにぴったり入ってるからです。まあ自分から言うと若い子たちと付き合うというのはなんだか学校の先生のような気持ちです。僕ら年配というのはもう基本変わりがないですから何年経っても何も行動が変わんないんですけども、若い子たちは1年1年がまるで季節のようなもので、ガラリと数年で変わっていくからです。興味ががらりと変わって会わないようになったり仕事や環境が変わって会えなくなったり。学校の先生というのは担任となって毎日一緒に過ごす生徒とも卒業すれば会わなくなるじゃないですか。それってこういう感覚なのかななんて思ったりもします。もちろん、近い仕事をしている子と10年以上仕事を一緒にするとか長い付き合いの子たちもたくさんいますが、彼らが目をキラキラさせながら「俺は将来これをやるんだ!」とか「なるんだ!」と燃えているのを見ると微笑ましくもなりますし、何かあったらいつでも手助けをしてやりたいなとも思います。上手くいかない子ももちろんいますし、そういう時は「世界が終わったわけじゃないから他のことにトライをすればいいんだよ」と話したり。もちろん、どんどん仕事が大きくなったり成功して僕なんかよりかはるかに立派になる子たちもたくさんいます。良かったなぁと喜びつつ、「慢心するなよ」とかうるさい小言を言ってしまうのは失敗した同年代をたくさん見てきたからという真っ当な理由なんですけども、こういうの親心って言うんでしょうかね。余計なお世話というのか。でも、「できないことをやれ」と言うより「好きなこと、できることをどんどん伸ばせ」っていつも言ってます。それで他に換えのきかない唯一の存在になってくれたらなぁと。
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日本だけじゃなくて海外でも同じ感じなんですが、ニューヨークにしょっちゅう行く機会があるので向こうで知り合ったキッズが行くたびに大きくなっていくのをずっと見てきました。僕はニューヨークにあるSupremeというスケートボードのブランドと仲良しで仕事をしてきたりしてるんですが、そのSupremeまわりっていうのも最初に知り合った頃には僕より上の世代が結構いて、そしてスケートチームっていうのは僕の同世代が中心だったんですけど、それから10個下くらいの世代にがらりと入れ替わり、やがて次は20歳離れた世代が中心となり、今では僕の子供くらいの年齢の子達が中心です。彼らが育って行くのを見るのはとても楽しいです。まだ子供のようなところから段々と大人の男になって行く。それはまるで自分の青春時代を巻き戻してもう1度見ているような、微笑ましかったりハラハラしたり。そんな中にルシアンという子がいました。僕が彼と会ったのは彼がロサンゼルスからニューヨークにあるアートスクールに入学するために引っ越してきて半年くらいの時ですから2009年の初頭、彼が19の時でした。初めてひとり暮らしするロフトのスタジオ兼住居でこれからのニューカマーアーティストっていうので撮影をしました。それから仲良くなって、しょっちゅう会うようになりました。野心とアイディアでキラキラというかギラギラしていて、あぁニューヨークの新しいシーンってこういう子たちが作っていくのかと嬉しくなったのを覚えています。ニューヨークに行くとやり取りをして会うこともありましたが、道やカフェ、バーで出くわすこともたくさんありました。僕がいつも滞在する下町、ダウンタウンは東京で言ったら原宿から渋谷くらいですっぽり収まる大きさで歩いていれば地元の仲間と始終出くわすわけです。出入りの激しいニューヨークではパッと現れてパッと消えて行く者も多いのですが、それでも仕事を踏ん張ってダウンタウンに住み続ける人たちもたくさんいて、そんな彼らが変わりゆくニューヨークの僕の景色を保ってくれていました。ルシアンはそんな踏ん張る1人でした。行くたびに新しい作品を見せてくれたりスタジオを案内してくれたり、たくさん一緒にお酒も飲みましたし、無理やりビーガンカフェに連れて行かれて朝から野菜を死ぬほど食べさせられたりもしました。5月にニューヨークに行った時もその時やっていた自分が始めたレストランでビールを奢るから付き合ってよと言われ一緒にビールを飲みました。他愛もない話をして外に出て1本タバコを吸って、「夏の終わりには戻ってくるよ、またね」と別れました。そんな彼が突然亡くなったとの知らせが先日ありました。まだ37歳。僕ら年上より年下というのは長生きしなければいけません。最近、もうずっとですけど、毎年自分より下の子達が亡くなることがあります。理由は様々で病気だったり事故だったり、自ら立つものもいますし。本当に言いたいのは、「どうか、みな健康で」。生きてりゃ嫌なこともありますが、笑える瞬間、楽しい時っていうのが最低だと思う1日の中にも必ずあります。たまに深い悩みのお手紙とかも来ますけど絶対それに飲まれないように。1週間待てば聴いてるこのラジオもかかりますよってことで、皆さん休みを楽しんで。そしてくれぐれも気をつけてください。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。


