ON AIR DATE
2025.12.28
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54


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当番組のPodcastは・・・
毎週日曜日の午後8時に最新版を
アップしています。

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TUDOR logo


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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。

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--- 半袖Tシャツからの厚手ダウン ---

2025年ラストのテーマは「マイアミ」

今年もコンスタントに旅した訓市が
2025年のシメに訪れたのはアメリカ...
マイアミとニューヨーク

もはや、ハマり役となった女子プロレスの
リングMCの仕事納め

訓市がアメリカの“おじいちゃん”と慕っている
ブルース・ウェーバーと久しぶりのご対面

極寒のニューヨークでは“いつもの行動”で
2025年を締め括り

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「旅」と「音楽」に関するエピソードや
思い出の“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!

そして、旅の話だけでなく、仕事、進路、
人間関係から恋愛、夫婦・親子関係まで
全ジャンル、全テーマにご対応!
曲のリクエスト、選曲オーダーにもお応えします。

番組サイトの「MESSAGE TO STUDIO」から
“お便り”を送信してください。

2025.12.28

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Sister Golden Hair / America

2

It's Nice To Be Alive / Ball Park Music

3

Zionsville II / Khruangbin

4

Driving Home For Christmas / Saint Etienne

5

セブンスター / 中村一義

6

Oh Baby / LCD Soundsystem

7

Apollonia / Babe Rainbow

8

The Lobotomy / Maebi

9

Flowers In December / Mazzy Star

2025.12.28

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。


KUNICHI was talking

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先日、12月頭にマイアミとニューヨークに行ってきました。今年最後の海外出張でしたが、どうだったかって言うととても辛かったです。というのは今年はどうも飛行機にツイていなかったんです。突然乗るはずだったフライトがキャンセルになったり、直行便だったのが「機体トラブルだ」って言われて突然ニューヨーク〜羽田の直行で寝て帰れるはずが、ロサンゼルスでストップオーバーになったり、やたらと遅延にあったり。特に飛行機が遅れるというのがアメリカの場合、夏と冬が多い気がします。夏は突然嵐が起こったり、冬はどこか北東部に大雪が降ったりすると飛行機が時間通りに着かないとか、色々なことが重なり遅れる。その中でも今年はとにかくその当たり年だったので、今回12月にアメリカに行くっていうことで嫌な予感はしてたんですね。日本の女子プロの試合のMCをマイアミでやるので、ヒューストン経由でマイアミに行ってまず2泊。そして、そのあとニューヨークに移動して2泊。合計4泊のタイトなスケジュールだったんですけど、まずヒューストン。朝に到着したんですが、すでに遅れ気味で次のマイアミ便まで1時間しかないのに激込みの入国審査は係官がたったの2人。「急いでるんですけど」と言っても立っている係の人たちは「みんな待つんだ」の一言で当然何もしてくれず、入国検査が終わった時にはもう僕の便は飛び立った後。次の便まで3時間半待つことになりました。そしてマイアミからニューヨークに移動した時も3時間半遅れ。そしてニューヨークから羽田まで朝9時半の飛行機で帰る予定が午後4時に。計算したら50時間以上、飛行機と飛行場にいました。6日の海外旅行で2日間以上費やす。マイルも溜まってるんですけど、さすがにちょっと飛行機会社を変えようかと真剣に考える旅となりました。とにかく体にすごいクるっていうか、飛行場で帰りなんて8時間いましたからね。ラウンジの椅子で石のようになってましたけど、じゃあつまらない出張だったのか?と言えば、もちろんそうではありません。ちょうどマイアミに着く日にはフォトグラファーのブルース・ウェバーの新しい本の出版パーティーがあり、もう10年以上ぶりにブルース本人に会えました。毎年クリスマスカードを送ってくれたり、たまに電話をかけてくれて話はしたりするのですが、実際に会うのは本当に久しぶり。会場に着くと本にサインをしている最中で長蛇の列だったんですけども、僕を見つけるなり「クン!」と言って本を置いて、長い長いハグをしてくれました。昔と全く変わらずサンタさんみたいな真っ白な髭、大きな手。分かる人は分かると思うんですがスラムダンクの安西先生のような笑い方。もう老けちゃったんじゃないのかってすごく心配していたので、変わってなくてとても嬉しくなりました。ブルースというのは僕がまだ10代の時に写真好きになるきっかけを作ってくれた1人にして、今でも尊敬してやまない、個人的には僕のアメリカのおじいちゃんです。「どんな写真を撮るの?」って思う人はぜひ検索して見てみてください。昔、憧れたような「理想のアメリカってこうだよな」っていう姿がそこにはきっと映ってると思います。ちなみにこの会場ではブルースがかつてチェット・ベイカーの映画「レッツ・ゲット・ロスト」を作った時に収録したまま未発表になっていた曲を2枚組にしたレコードも発表されました。チェット好きの人っていうのはこの番組に多いんですけども、マスト・ハフです。

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女子プロの試合の方はいつも通りですね、リングに上がって観客を煽りに煽って盛り上がりましたし、好きな場末のバーのような所で2晩とも皆で飲んだり、それはそれで楽しかったです。そのバーは前回も話したかもしれませんが、アメリカで言ういわゆる「ダイブバー」。流れの客が来て騒ぐ。まあ、値段的に1番安いバーですね。朝の5時に閉店して朝の8時に開店するという、もう本当に待ち構えた酔っ払いがゴキブリホイホイのように吸い込まれていく、酒飲みにはたまらないバーです。音質がとても良いとは言えないジュークボックスから爆音で昔の音楽が流れ、ビリヤード台では酔っ払いが大声を上げ、喫煙可でみんながバンバン床にタバコを捨てる。ちょっと80年代のハードロックのミュージックビデオに出てくるような店です。そこで飲み明かしたらもう朝なんですがマイアミはとにかく暖かい。ビーサンに短パン、Tシャツで歩くと朝でも汗をかくくらいでした。ニューヨークに出発する日は午後便で、朝、そのプロレスの人たちと最後の打ち合わせをしようとなったのですが、お店でするよりビーチだろうとコーヒーを買ってビーチで打ち合わせをしました。みんなすぐ裸足になって、ちょっくら泳ぐと海に飛び込んだり。「夏っていいな、一生夏だといいな」と思いながら皆と別れニューヨークに向かったのですが、着いて外に出ると異常に寒い。お天気アプリを見るとマイナス7度、体感温度がマイナス12度と表示されてるじゃないですか。気温差30度以上ですよ。もうそれだけで地獄のように気分が落ちました。ビーサン・短パンだったのが、いきなりズボンの上にタイツを着込んで、北極用ダウンみたいのを着込んでも寒い。一瞬外に出るのをやめようと思いましたが、そこは考え直してガッツリ飲みに行きました。今回はですね、ホテルに泊まらず、久しぶりに親友のロフトに泊まりました。昔、予算のない仕事の時はいつも泊まらせてもらっていた場所です。ロフトっていうのは昔、工場だったりする住宅用じゃない建物で、とにかくだだっ広くて天井が高いんですけども、みんなそこに後付けで壁を自作で建てて区割りするんですよ。歳をとったお父さんを住まわせて面倒を見ていたので自然とお邪魔しちゃ悪いとしばらく足を運んでいなかったのですが、その親父さんも今年亡くなり、葬式にも行けなかったので、彼の家でじっくり時間を過ごそうということになったのです。考えてみると30過ぎまで僕は自宅がなく、ずっと人の家に居候したり泊まり歩いていたのに、いつの間にかそういうこともなくなっていました。だから人生の半分以上知っていて、毎年仕事も一緒にするような友達の家に行って、カウチに寝っころがって、人生についてとか来年どうするとか、どうでもいい話をだらだら話せる時間を過ごせたのは本当に素晴らしかったです。2日目は年末の恒例となっているLCDサウンドシステムのライブに行きました。毎度のことですけど彼らは地球上で最強のライブバンドの1つだということをまた実感しました。パンクのようなギター、ディスコのようなベース、機械のように正確にリズムを刻むドラム。先ほども言いましたけども2000年以降の僕の人生において、特にニューヨークにいる時には常に街中で鳴っていた彼らの音を聴きながら、「ああまた1年が終わってしまった。そしてまた4ヶ月後に1才歳をとるのか」と感傷的な気分に浸る一晩となりました。