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Let's travel! Grab your music.
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#546 --- この春、卒業する皆さんへ ---
トークテーマは「卒業」
今年3月に卒業し、
次のステップやフィールドに移るまでの
貴重な時間を過ごしている皆さんに向けて、
訓市がメッセージとともにエールを送ります。
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当番組のPodcastは・・・
毎週日曜日の20時に最新版をアップします。
こちらも聴いてください〜
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
訓市がセレクトした“お便り”の中から
毎週1通を厳選して、
「番組オリジナルTシャツ」をプレゼント!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Sunshine Baby / Japanese House
A Dream Goes On Forever / Vegyn
2 Kool 2 Be 4-Gotten / Lucinda Williams
Big Bet / Cruza
Two-Step / 松永孝義
I Don't Want To Wait / Paula Cole
Damn I Wish I Was Your Lover / Sophie B.Hawkins
Dancing Lessons / Sinnead O'Connor
Nightvision / Daft Punk
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was talking
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3月ももう終わりも近いということで、ちょうど今週末あたりが卒業式のピークだったんじゃないのかな。そして、まさに卒業したっていうリスナーさんもいたんじゃないんでしょうか。卒業した中で学校生活が楽しくて、今は友達との別れが辛くて泣いてる人、良いことがないまま終わってしまって、こんな学生生活じゃなかったはずだと後悔のある人。意地悪されたり悩みがあったりで、毎日がとにかく辛い日々だったと振り返る人。卒業を迎えると言うと皆んな“おめでとう、おめでとう”で終わりますけども、心模様ってのは色々あると思います。まあそれでも“終わりは終わり”、そして、“終わりは新しい始まり”でもあります。まずはこの3月の残りの1週間っていうのをパーッと楽しく過ごして、4月からの新生活というものを気分良く迎えられるようにしてください。僕はこの卒業のシーズンって大好きです。うちの会社のっていうかオフィスの近くにも高校があったり小学校があったりして、今の時期ってもう皆んなすごく輝いて見えるんですよ。そんな姿を見ていると30年近く前の自分やその同級生たちの姿を一瞬で思い出します。いつもそうなんですが、ここ最近はより良く思い出したりしてます。と言うのもですね、僕が高校を卒業したのは1992年の春だったと思うんですけども、その頃に流行ってたものとか身近だったものが今も異常に目にするからなんですよ。その頃の僕らっていうのは基本的には用もないのに渋谷に溜まって地面に座る人とかですね、今だったら写真に撮られてすぐ炎上するような、そんな10代でしたけども、格好っていうのもですね、当時も今もなんですけど基本的に古着なんかを着ていて、パンツはLevi’sの501のXXだったり。分かる人は分かると思うんですが、まぁ古めの501で、それに上には同じくLevi’sのセカンドとかサードと呼ばれる、昔はジージャンって言ってましたけど、それを着てスニーカー派はNikeだったり、ブーツ派はレッドウィングのエンジニアとかペコスっていうのを履いてですね、ゴローズのアクセサリーなんかをしていたわけですよ。じゃあ、それがもう古い流行りで無くなったかというと、そっくりそのまま今でも残っているわけで、おんなじLevi’sとかがとんでもない値段になってるんですよ。何百万ですよ。今、多分ちょっと柄の悪い金を持ったおじさん達がそこにまた流れ込んでるらしいんですけどね、大人買いみたいな。デニムに何百万とかって、それ買ってちゃんと着るのかなって思うんですけども、僕まだその当時の服、持ってるものも結構ありますし、今でもそれを着て同じように意味もなく渋谷にいたりするわけなんですよ。そして音楽でも聴くかって言うと、当時流行っていたヒップホップが今、「ブーンバップ」とか言われたりしますけど、かかっていたり。テクノもハウスも当時の音がもう3、4回転目ぐらいして、今普通にかけられてて、それが古臭く聞こえないんですよね、90年代ぐらいからの音って。なのでフラフラと渋谷を歩いてると楽しそうな若い子たちとすれ違ったりする時に、「あれ?なんか幻覚でも見てしまっているのかな?」って。自分の同級生たちみたいな子たちを目にするんですよ。その当時のですよ。で、「あれ?」ってなって、後ろの景色とか立ってる建物を見て、「変わってる変わってる。今は令和だ」って思うんですけども、そんな訳で最近はその高校ぐらいのことをすごくよく思い出します。あの頃って10代後半から20の頭ってほんとに濃い良い時代じゃないですか。あらゆることが大袈裟に感じたり、そんな大事な時期ですから、皆さん本当に楽しんで過ごしてください。
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先ほども言いましたけど、今卒業を迎えている人たちっていうのは、だいたい高校から大学、大学院みたいな人がリスナーさんでは多いと思うんですけども、もう人生の中で2度とない、あらゆることがエキサイティングな日々ですから存分に楽しんでください。寝るのが趣味だとかいう人いますけどね。大丈夫、歳取ったら寝たくなくても寝ちゃうんですから、今はもう徹夜がデフォルトで、寝ないで遊んだり働くのもへっちゃらな時期ですから、それで自分に経験っていう貯金をどれだけ作れるかっていうことで、後がすごい変わってくると思います。ぜひ外に出て世界を広げてください。僕はそんな皆さんのことを電波を通して応援しています。そして、高校卒業した人たち。もう18ということで選挙権のある、これからは社会人としての毎日になると思います。皆さんは特にこれからの日本を背負っていく人たちとして意識的に色んなものを経験してほしいです。なぜなら、日本はこれから本当に大変になっていくと思うからです。先日って言ってももう1ヶ月以上前ですけども、埼玉の交差点で陥没事故というのがあったじゃないですか。下水管の破損、それは硫化水素っていうものによる破損が原因でトラックの運転手さんが巻き込まれて、すぐ救出できるのかと思ったらできなかった悲しい事件なんですけども、実はこれから似たようなこういう事故がたくさん起こりそうなんですよ。なのに道路、そして下水道を直す予算も人員も足りていないことがはっきり分かったということがあるんですね。人口がどんどん減っていくわけで、今までのインフラを全てその少ない人数のお金で直していけるわけがないんです。日本のインフラって、特に東京とかそうですけど、1964年の東京オリンピックに合わせて日本中が急ピッチで近代化をした時に作られたものがすごく多いらしいんですけども、同時に作ったっていうことは同じ時期にガタがきちゃうんですよ。じゃあそれを1964年、経済が右肩上がりの時のように予算をかけて直せるのかって言ったら直せない。「国の道は俺たちの税金で直すのが義務で当たり前だろ」って僕も思ってましたし、きっと皆さんも思ってると思うんですけども、それが当たり前のことじゃないっていう時代に入ってきてしまったんですよ。なのに、今だにそのへんに向き合わない政治家さんと役所のなんと多いこと。これからの時代は今、卒業を迎えた皆さんが作っていかないと・・・。年上の「今まではこうだった」という話を聞かない。それが大事だと思うんですよ。だって上の話を聞いたら同じことをしてしまうわけですから、もうこれからは革命みたいな気持ちで変えていかないとダメだと思うんです。とにかく皆さんはこれから海外に出て、今伸びてる国とかお金が集まる国、逆に衰退し始めてる国、そういうものを見ていけば世の中がどれだけ早く変化していて、その中で日本がどれだけ過去の貯金を食いつぶして今を生きてるかっていうことが分かると思います。この4月の新年度から本気で変えていかなければ手遅れになると思うんですよ。2025年度ってなんだかすごくキリのいい数字だと思いませんか。後で振り返った時に「日本は2025年度から大きな転換期を迎え、新たな国づくりが始まった」。そう言われるように一緒に頑張って行きましょう。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。


