ON AIR DATE
2022.11.20
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  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54


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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
子どもの作文苦手を克服!「サボテン作文」と上手くなるコツ集

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TUDOR logo


『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。

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#424 --- 生業にしている“書くこと”---

後半のテーマは「書く」。
訓市の生業である「執筆業」。
その大きな部分を占める
「書く」ということについて語る。

実は書くことが大の苦手だった訓市が
その技術を身につけるために実践したこととは?
今、改めて感じている
「書くこと」の魅力、その理由について・・・。

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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。

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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2022.11.20

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Come Write Me Down (Four Tet Remix) / The Memory Band

2

Wouldn't It Be Nice? / Bullion

3

Silent Statement / The Roots

4

It's Not This / Bearson

5

グライド / リリィ・シュシュ

6

A Letter From Home / Ulrich Schnauss

7

Island Letter / Shuggie Otis

8

I Love You More Than Words Can Say / Karen Dalton

9

Famous Last Words / Tears For Fears

2022.11.20

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。


KUNICHI was talking

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僕は書くことを生業の一つにしています。とはいえ「書く」と言っても原稿はPCで書いてしまうのでタイピングなんですが、取材をする時は必ずノートを持って行って、そこにペンで必要なこと・大事だと思うことを書き出すようにしています。なぜかというと、インタビュー中っていうのは必ずiPhoneで録音して録っておくんですが、最初に話を聞いた時の印象や心に残るような一言に対しての自分の感情っていうのがそのテープには残っていないんですね。実際に文字を書くとそれは頭の中に刻みこまれるように残ります。考えてみれば僕は書くことで、色んなことを記憶してきた気がします。学生時代から暗記ものがとにかく得意だったんですけども、その方法というのは実際に覚えなきゃいけないことを、ひたすら書き出すことでした。何回読んでも、テキストを眺めても覚えられないものが、実際に手を動かして書くとスラスラ頭に入る。要は、何かをする時に体をちゃんと使わないと身には着かないのかもしれません。とはいえ、もちろん人によって覚え方っていうのは違いまして、音読すると1発で覚えるという人もいますし、ひたすら眺めて絵のようにして覚えるっていう友達もいました。でもサッカーを上手くなるために、ギターを弾けるようになるのに、動画や写真だけを見てもちっとも上手くはならないと思います。記憶に覚えるというのはそれと一緒で、体を使わなければならないんじゃないかと僕は思っています。もちろん何かを記憶する為だけに、僕は字を書くわけではありません。文章を書くことが仕事の1つだから書くんですけれども、最近その面白さっていうのにまた目覚めつつあるというか、とても気に入っています。なぜかというと、文章を書くという行為は自分が1人で出来る唯一無二のものだっていうことに気付いたからです。僕は内装のデザインという仕事もしますけども、空間を1人で作ることは出来ません。現場の大工さんや家具を作ってくれる家具屋さんと一緒でなければ終わりませんし、電気の配線には電気屋さんが必要ですし、商品を良く見せるためにはそのライティングもすごく重要なので照明さんも必要です。もし僕が写真家だとして対象物や人がいなければ撮れないし、それを紙に印刷するなら印刷屋が必要ですし、思った通りの色が出ないと微調整してくれる人が必要だったりします。それは音楽でもそうです。このラジオだって僕1人では絶対に出来ません。ところが書くという行為は、書く物さえあれば誰の手も借りずに完成させることが出来ます。例え字が汚くても、紙が安いわら半紙だったとしても、書かれている内容というのはその影響を受けません。


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雑誌を作る時はもちろんレイアウトをどうしようとか、フォントはこれを使いたいとかデザインにも凝らないといけないんですが、それはビジュアルと文章をどう上手く組み合わせるか、良く見せるかということの為に必要なのであって、文章の中身が影響されることはありません。それって本当に素晴らしいことだなと最近思うのです。何より書くということにはお金がかかりません。筆記用具・タイプしたいのならPC等が必要ですが、その後の追加費用がかからない。もちろん誰かを取材したいとか、交通費やら謝礼やらを払わなければならない時もありますが、好きに書きたい時というのは材料というのは全て自分の頭の中にあります。過去にやったこと、思い出について書くのも無料なら、空想・妄想について書きまくるのも無料。書くことが無いという人がよくいますが、それは慣れていないだけです。どんな人にも1日24時間があって、その中には必ず書けることがあります。1日家から出なかった、何もしなかったという人でも書くことがある。なんで1日家から出なかったのかとか、なんで何もしなかったのかとか。前の日と同じものを食べたことしかなくて、そこに感動も何もないという人がいたとしても、同じものを食べた一口目はどんな気がしたとか、2口目はどうだったとか、書こうと思えば書けるわけです。こればっかりはもう本当に慣れで、日記をつけるようにとにかく決められた文字数を書くということを習慣にすれば絶対に出来るようになります。「この世に絶対はないぞ!」と今ツッコミを入れている拗らせたリスナーの皆さん、本当に信じてください。出来るようになるんですよ。なぜなら、この僕がそうでしたから。とにかく作文・日記も苦手で、なんなら友達に代筆を頼んだくらいでしたから。句読点の意味も全然分かっていなくて、作文を書くと一文が繋がるお経のようになってしまったりしていました。けれど大学受験で小論文というのがあって、1ヶ月半毎日なにかしらのお題について書く練習をしました。最初はどう頑張っても100文字とか200文字くらいしか書けないんですよ。なんですが毎日やっていると段々書けるようになって、最後はなんとか規定の文字数1500文字まで何についても書けるようになりました。今でも例えば「今日何もしなかった」っていうことについて1500文字で書けって言われたら15分くらいで書けますね。とにかく毎日小学校の時の日記でさえ夏休みの終わりにまとめて書いてた僕がですね、書けるようになりました。それが僕の19歳の冬。なので皆さんも1ヶ月くらい毎日書けば、なんとなく書けるようになります。しかも元手無料で。それを使って何かを発信してもいいですし、文章をウェブにあげてnoteみたいなもので課金してもいい。タダからお金になるかもしれませんよ。そして人に見せる気持ちがないとしても、色んなことを頭の中でこねくり回しているより書き出した方が絶対に考えがまとまります。家で過ごす時間が増える冬、書くことでもしかしたらお金も作れるかもしれません。皆さんも、何か書いてみるのはいかがですか?