今週は、この選手をピックアップします。

フィルジル・ファン・ダイク

オランダ代表、そして、イングランド・プレミアリーグ、リヴァプールのディフェンダー、ファン・ダイク。

昨シーズン、ヨーロッパ・チャンピオンズリーグで優勝するなど新たな黄金期を迎えているリヴァプールですが、この人の加入が大きかったと言われています。世界的にも、いま、非常に評価の高いディフェンダーです。ファン・ダイク。どんな道を歩んできた選手なのか、ご紹介しましょう。

ファン・ダイクは、1991年生まれ。オランダのブレダという町の出身でオランダのヴィレム・トヴェーというクラブのユースでキャリアをスタート。その後、同じくオランダのフローニンゲンのユースチームへ加入します。

で、実は、このフローニンゲンのころ、大変なことがあったようで練習中に腹痛、おなかが痛くなったファン・ダイクですが、本人の意思で練習を続行。すると、その後どんどん具合が悪くなり、様子を見に来たお母さんが救急車を呼び、、虫垂破裂と診断されて緊急手術。それから数日を集中治療室で過ごすことになったんだそうです。

ファン・ダイクはのちに、「死が目の前にあった。もうサッカーはどうでもよくて生き続けることが何より大事だった」と振り返っています。でも、お母さんが見に来てくれて、よかったですね~。そこで病院に行ってなかったらと思うと。

その危機を乗り越えたファン・ダイクは、2013年、スコットランドのセルティックへ移籍。中村俊輔選手も以前所属したセルティックですが、イギリスへやって来たファン・ダイク、一番苦労したのは、英語だったそうです。英語は話せたそうなんですが、スコットランドのなまりが強くて言葉を理解するのに時間がかかったようです。

しかし、プレーでは大きく貢献、リーグ戦、カップ戦で優勝を経験し2015年、イングランド、プレミアリーグのサウサンプトンへ!吉田麻也選手所属のサウサンプトン...つまり、吉田選手のチームメイト!同じディフェンスなので、ポジションを争うライバルでもありました。吉田選手も、「いつもタフな戦いがあった」と振り返っています。

で、サウサンプトンでの活躍に目を付けたのが、リヴァプール!!2018年1月、ディフェンダーとしては最高の 移籍金およそ113億円でリヴァプールへ移籍。そこまでの価値があるの?なんて声もありましたが、十分価値があったことは、その後の大活躍が証明しています。

ファン・ダイク、どこがすごいのか、193センチ、体重は90キロ以上という体格もすごいんですがポジショニングが非常にいい、と言われています。そして、最近まで言われていたのが、「ドリブルで絶対に抜かれないディフェンダー」~今年8月のコミュニティシールドで、マンチェスターシティのジェズスに抜かれたんですが、この日まで、2018年3月以来、1年5ヶ月もの間、ドリブル突破を許さなかった!!

え?? すごすぎる...!

ファン・ダイクはこんなことも言っています。

「僕は、自分へのハードルを高く設定している」

すごい選手です。フィルジル・ファン・ダイク!

今年8月に発表された、2018−19シーズンのUEFA男子最優秀選手賞に輝いたファン・ダイク。12月に発表される「バロンドール」でも受賞するのでは?と言われています。ディフェンダーが受賞すれば、元イタリア代表カンナバーロさん以来、13年ぶり。でもほんと、サッカー、ディフェンスが強いチームって強いですよね。こういうディフェンダーが後ろにいると、心強いだろうな~。