マリオ・バロテッリの言葉

ガーナからの移民の子として、シチリア島に生まれたマリオ。バロテッリさんの家に養子として迎えられ、それからマリオ・バロテッリという名前になりました。

セリエAデビューは、17歳。早い！当時の所属チームは、インテルでした。4年ほどインテルに在籍したんですが、その間にいきなりやらかします。

遅刻は日常茶飯事。チームメイトともめて、先輩マテラッティにロッカールームでしぼられたり、ミラノの広場でエアガンを空に向かって放ったり、自宅で花火をして消防車を出動させたり、ライバルであるACミランのユニフォームを着てテレビに出たり。試合での活躍よりも、ピッチ外での行動が目立ちました。

2010年、バロテッリは、イタリアを去ります。

以前インテルを指揮したマンチーニ監督がいた、イングランド、マンチェスター・シティに移籍。しかし、ここでも、そのやんちゃな行動は続きます。

マンチェスターユナイテッドとのダービーマッチの直前、自宅でまたしても花火をしていてボヤさわぎを起こしたバロテッリ。ダービーでゴールを決めるんですが、、、そのとき、ユニフォームをまくりあげて中のシャツに書いたメッセージを見せました。そこにはこうありました。

「Why Always Me？」なんでいつも俺なんだ？？

つまり、なんでいつも俺のことばかり悪く書くんだ？？というメディアへの批判を込めたメッセージ　でした。そんなバロテッリ。プレーで世界をアッと言わせたのは2012年のEURO、ヨーロッパ選手権でした。準決勝でドイツと対戦したイタリア。バロテッリが2ゴール！ドイツに2－1で勝ったんです！

試合後のインタビューで、バロテッリは　こう言いました。

「人生で最も幸せな一日だ」。

バロテッリは　それまで多くの苦難を経験してきました。彼の行動を追いかける記者と、追いかけられれば追いかけられるほど、ますますヒートアップする暴れん坊ぶり。肌の色の違いから 差別的な言葉をかけられたこともありました。

そんななかで出てきたのが、「Why Always Me？」　なんでいつも俺なんだ？？

現在は、イングランドのリヴァプールに所属。残念ながら、その抜群の身体能力を活かしたスーパープレイはそれほど多くは見られていません。でも、彼のことをサポーターも理解し始めていて、先日、マンチェスターユナイテッドとのビッグマッチの際にこんなことがありました。

リヴァプールは、キャプテン、ジェラードが退場になって ひとり少ない状態。得点は、1-2で1点ビハインド。途中出場したバロテッリは　ユナイテッドのディフェンダーに押されるようにサイドラインを出ました。かちんときたバロテッリ、押し出した選手に向かおうとしたんですが、、、それをスタンドのファンがおさえたんです。まあ待て。　（イングランドはピッチと観客席が非常に近いのでこういうことができるんです）

結局リヴァプールは試合には敗れましたが、バロテッリは　こんなメッセージを残しました。

「試合は僕らのものにはならなかった。でもはっきりしていることがひとつある。僕はピッチでひとりじゃなかった。

You Never Walk Alone」