映画「カオス・ウォーキング」

『ボーン・アイデンティティー』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などを手掛けるダグ・リーマン監督最新作。数々の文学賞で受賞歴のある作家、パトリック・ネスのヤングアダルトSF小説「混沌の叫び」3部作の一冊目、『心のナイフ』を映画化しました。
この作品、出演者も超豪華。『スパイダーマン』シリーズのトム・ホランド、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』からデイジー・リドリー、さらに、マッツ・ミケルセン。『ハリエット』でアカデミー賞にノミネートされたシンシア・エリヴォなどが出演しています。
ストーリーをご紹介しましょう。
時は西暦2257年。ニュー・ワールドと呼ばれるそこは、汚染により住むことが難しくなった地球を去った人々が、新天地として、希望を持って降り立った星。、、、のはずでした。
しかし、その星では男たちの考えていることや心の中で思っていることが『ノイズ』として外に漏れてしまい、考えを隠すことが不可能です。そして、そんな環境の中、女性たちは死に絶えてしまいました。そこに暮らす青年、トッド(トム・ホランドが演じています)。この星で生まれたため、一度も女性を見たことがありません。女性の存在すら 幻のように感じています。
そんなある日、トッドの家に泥棒が入ります。トッドは 犯人を捕まえようと 後を追いますが、その犯人からは 思考のノイズが感じ取れません。しかも、犯人を追いたどり着いた先にあったのは墜落した宇宙船。そして、その生存者は、
『え、女の子??初めて見た、、、』
地球からやってきた女性、ヴィオラ(デイジー・リドリーが演じています)。トッドは初めて出会う女性のヴィオラに一目惚れ。彼女を捕まえて利用しようとする村長からなんとか彼女を守ろうとします。村長に背くことは、命の危険に関わりますがトッドを手助けしたい彼の同居人は地図を取り出して彼に伝えます。
『この土地に向かいなさい。』
そこには何があるのか?なぜ、この星の男たちはノイズを手に入れたのか。なぜ、女性はみんな死んでしまったのか。そんな映画、『カオス・ウォーキング』。ありがちなディストピア暗黒世界映画と侮るなかれ!人類がどう進化してもなぜか振り切れない「人種差別」「貧困や女性蔑視」そして「親子の断絶」永遠のテーマがダークではありますが、その世界から逃れ、可能ならば変えたい、若さ故の青臭いかもしれませんが、一縷の望、可能性をヒーローとヒロインが模索する様は心に迫ります。世の中の「おかしさ」「矛盾」の前に考えることすら諦めていないか?!
さあ、どう立ち向かうのか!
この映画に消してはならない信じる心の灯火が見つけられるかもしれません。
映画『カオス・ウォーキング』は、今日から公開です。お出かけの際は、感染防止対策、お願いします。