映画「プロミシング・ヤング・ウーマン

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第93回アカデミー賞で脚本賞を受賞。さらに、作品賞・監督賞・主演女優賞・編集賞にもノミネートされた注目作が、いよいよ公開となります。エメラルド・フェネル監督はこの作品で脚本・監督・制作を担当。長編デビューを飾ったこの作品で、脚本賞を受賞しました。

主人公のキャシーを演じたキャリー・マリガンはこの作品で『キャリア最高の演技』、と賞賛され、主演女優賞にノミネート。

ストーリーをご紹介しましょう。

キャシーはカフェで働く、29歳。実家から出ることなく、そして、誰かと交際するわけでもなく、家と職場を往復するキャシーを、両親は心配しています。

しかし。

実はキャシー、夜な夜なバーに通い詰め、お酒に酔ったフリをしています。そして、声をかけてきた男の家に一緒に行き、冷静な声で問い詰めます。

『ねぇ、なにしようとしてんの??』

男たちはキャシーの変貌ぶりにビビって彼女を追い出します。そんなキャシーの日常にある日、変化が訪れます。カフェで接客をしていると、ある男がキャシーに声をかけてきます。

ライアンと名乗るその男は、小児科医。

昔、医大生だった時に、キャシーと同級生だったと言います。

『キャシー、君はずば抜けて優秀だったのに、なぜ医大を辞めてしまったんだ?』

そう、キャシーは昔、医者を志していましたがある事件がきっかけで、学校を中退。恋愛にも結婚にも興味がないキャシーに、ライアンは彼女に熱くアプローチ。2人は付き合い始めますが、キャシーは自分が学校をやめるきっかけになった事件のことをずっと心に抱えています。

なぜ、キャシーは夜ごと、バーに繰り出し、お持ち帰り男に裁きを下しているのか。キャシーの人生を一変させた事件は学生時代、友人が巻き込まれた、あまりにも悲しい~いや、これはここまで。

そんな作品、『プロミシング・ヤング・ウーマン』。

タイトルのPromising Young Womanとは将来を嘱望される若い女性という意味。そう、まさに医学の道を志ながら、なぜキャシーはハイリスクすぎる復讐の夜を重ねていくのか?観る者のモヤモヤが次第に「ダークすぎるコメディ」で解き明かされていく。観る人によって納得できるのか、いや、許せないのか?監督は「感想は当然、それぞれ違って良いし、そこからの会話、対話を引き出せれば嬉しい」とも語っています。

この脚本に惚れ込んだ、マーゴット・ロビーも製作に名乗りを上げたこの作品。キャシーの復讐劇が描き出すのは男の勘違いと身勝手さ、その醜さに対する戦いだけではありません。キャシーの想いはどこに向かうのか。

そして、あまりにも衝撃的な結末、あなたは受け止められるのか?

映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、今日からT・ジョイPRINCE品川ほかで公開です。お出かけの際は、感染防止対策、お願いします。