
さて、あさって、9月20日は「バスの日」です。
明治36年=1903年のこの日、日本で初めての営業バスが京都市内を走ったことにちなんで、日本バス協会が制定した記念日です。
近年、日本では路線バスの利用者の減少や運転士不足、制度の改正などの影響で、多くの路線が廃止されつつあります。
さて、そんなバス事情、海外ではどうなっているのでしょうか?
この時間は2つの国・街の番組通信員の方に回線をつないで、お話を伺います。
●イギリス・ロンドン在住の内山昇さん
Q1 ロンドンの路線バスといえば赤い2階建てバスのイメージが強いのですが、かなり歴史が古いんですって?
A1 ロンドンの2階建てバスの歴史は古く、19世紀の乗り合い馬車の時代までさかのぼります。人口が急増する中で道路を広げるのが難しく、「横ではなく上に広げよう」という発想から生まれたそうです。その後、馬車からバスへと進化し、1950年代にはロンドンの象徴ともいえる「ルートマスター」が登場しました。
現在は新型車両に置き換わっていますが、高い輸送力を持つ2階建てバスは今でも主流で、街のシンボルとして親しまれています。2階席は眺めが良く、特に最前列は大人気です。
運転席の真上に位置しているため、まるでアトラクションの最前列にいるような気分が味わえます。観光客だけでなく、地元の人たちにも人気の席です。
Q2 ほかに、ロンドンのバスの特徴があれば教えてください。
A2 ロンドンのバスは低床車両が標準で、車いすやベビーカーでも利用しやすいのが特徴です。また、環境対策として電気バスやハイブリッドバスの導入も進んでいます。
一方で、日本との大きな違いとして、多くのバスにはエアコンがありません。そのため、夏の暑い日には車内がかなり蒸し暑く感じることがあります。
Q3 ロンドンのバスの料金やシステムはどうなっていますか。
A3 ロンドンの路線バスは距離に関係なく一律運賃です。現在は1回1.75ポンド、日本円でおよそ360円ほどとなっています。さらに、乗車から1時間以内であればバス同士の乗り継ぎは無料です。支払いは交通系ICカードの「オイスターカード」やクレジットカードのタッチ決済が基本で、現金は使えません。料金体系がシンプルなので、旅行者にも利用しやすい交通機関です。
Q4 日本では利用者の減少や運転士不足などでバス路線が減っていますが、イギリスではどうでしょうか。
A4 イギリスでも運転士不足や利用者減少は課題となっています。地方では減便や路線廃止が見られる地域もあります。ただ、ロンドンでは今も利用者が多く、バスは欠かせない交通手段です。地下鉄よりもバスをよく利用するという人も少なくありません。
Q5 そのほか、ロンドンのバスで、旅行者が知っておいたほうがいい慣習などはありますか。
A5 まず、バス停では乗りたいバスが来たら手を挙げて合図をするのが基本です。日本のようにただ待っているだけだと、運転手に「乗る意思がない」と判断され、通過されることもありますので注意してください。
そして、ロンドン名物ともいわれるのが「バス・バンチング」です。前のバスが混雑などで遅れると後続車が追いつき、2台、3台と連なって走る現象のことです。
「20分待っても来なかったのに、来るときは3台まとめて来る」というのがあるある話で、市民の間では、「GPSもAIもある時代なのに、ロンドンのバスはみんなで仲良く一緒に来る伝統を守っている」と冗談交じりに語られることもあります。待ち時間のイライラを笑い話に変える、ロンドンらしいジョークですね。
⚫︎ケニア・ナイロビ在住 / 永松 真紀さん
Q1 ケニアのバス、かなり特徴的なんですよね?
A1 会社経営の大型バスもありますが、ケニアの「マタトゥ」という個人経営の乗合の中型バスは交通手段というだけではなく、若者が熱狂するストリートカルチャーという一面が大きいです。時代を映し出す車体のアートや車内の照明、大音量のHIPHOPミュージック、モニター画面でダンス映像も楽しめ走るクラブのような感じです
Q2 ケニアで「マタトゥ」が広がった経緯というのは?
A2 少しの移動でも流行りの音楽を聞きながら移動したいと思う音楽好きな若者たちに支持された。そして競うように見た目もイケてるマタトゥにして、顧客を得ようとするマタトゥオーナーたちによってどんどん派手になっていった
Q3 なんと、永松さんは以前、マタトゥのオーナーだった時期があるとか?!
A3 ケニアに魅力を感じたのは、野生動物でもなく、唯一無二の マタトゥだったので、自分のマタトゥを持つことにワクワクした。 が、外国人が参入する世界ではなく、かなりグレーな世界だったので、警察とのいざこざなどケニアの裏社会をたくさん見ることになり疲れ果てました笑
Q4 タトゥの料金やシステムはどうなっているのでしょうか?
A4 運賃は朝夕などの乗客が多い時間は値上がりし、逆に客が少ない昼間は運賃が下がります。しかしイケてるマタトゥはいつも強気な運賃でも客は乗ってきます。時刻表はなく、満席にならないと始発点を出発しません。人気があるマタトゥはいつでもすぐに満席になります
Q5 マタトゥは、ケニアを代表する文化の1つなんですね!
A5 中南米やアジアにも派手なバスはありますが、ケニアのマタトゥは 運営するオーナーのこだわりだけではなく乗客も推しマタトゥがあり、目的地へ移動するためだけではなく、ただひたすらイケてるマタトゥに乗って楽しむというファンもいるくらいなので、マタトゥは公共交通手段だけではなく、ケニアを代表する唯一無二のカルチャーだと思います。