
きのう、9月10日は「車点検の日」でした。
兵庫県自動車整
備振興会が制定した記念日で、「く(9)るま」「てん(10)けん」の語呂合せで、自動車整備の大切さをアピールし、交通安全につなげる日となっています。
さて、自動車の整備といえば、「車検」ですよね。
日本では、新車購入時は3年後、以降は2年ごとに「自動車検査登録制度」=車検を受けることが法律で義務付けられています。
また、1度にかかる費用はエンジン車で10万円前後が相場となっていますね。
こういった車検にまつわるルールや費用など、海外はどうなっているのでしょうか?
この時間は、「世界の車検事情」と題して、2つの国の番組通信員の方と回線をつないで、お話を伺います。
●ニュージーランド・クライストチャーチ在住 晝間 尚子さん
Q1 ニュージーランドは自国の自動車メーカーがなく、新車・中古車ともに100%輸入に頼っているそうですが、価格は高いのでしょうか?
A1 ピンキリですが、日本と比べると高いイメージがあります。特に新車は日本より高く感じます。一方で中古車になっても「ちゃんと走る車」であれば価値が大きく下がりにくい印象です。日本ではまず見ないくらい懐かしい車を修理しながら大切に乗ってる人も見かけるし、物持ちはいい気がします。
Q2 特に日本の車が多く輸入されているとか??
A2 新車でも中古車でも日本車はかなり多く見ます。やっぱり信頼性がありますし、長く乗れるイメージで、修理するときにも部品が手に入りやすい、というのも重要なポイントです。
Q3 ニュージーランドの車検、今年11月に規制が緩和されるそうですがどういった内容なのでしょうか?
A3 今までは新車の車検は3年後から、その後は基本的に毎年でしたが、11月から新車は4年後、その後も比較的新しい車は2年ごとになって、古い車はこれまで通り毎年。つまり比較的新しくてリスクの低い車は車検の間隔が長くなります。
緩和されることになった経緯は、ニュージーランドも年々物価があがっている中で、ドライバーの経済的な負担や手間を減らすことが大きな理由です。
また、比較的新しい車は不具合が少ないというのもあるようです。
Q4 では、一般的な普通乗用車の場合、1度の車検にかかる費用はどのくらいなのでしょうか?
A4 車検そのものは、私は前回払ったのが日本円で8000円位だったと思います。1万円はしないですね。ただ問題が見つかって修理が必要になると、その修理代が別にかかります。日本の車検のように「十万円以上かかる」という感じでは全くないです。
Q5 ニュージーランドでは、自分で車を整備する方も多いとか?!
A5 DIY(日曜大工)が盛んな国なので、車のメンテナンスを自分でする人もいます。友達で「車検に通らなかったら自分でちょっと修理して、もう一度チェックしてもらった」という人もいます。
あと街を走っているとドアだけが違う色の車とかもたまに見ます。「ちゃんと走ればいい」という感覚で、見た目をあまり気にしない人も多いです。
⚫︎中国 北京在住 斎藤 淳子さん。
昨年、全世界での新車販売台数が日本を抜いて初めて世界首位となった中国です。
Q1 まず、中国国内の新車の売り上げですが、以前は欧米や日本などの海外メーカーが多数を占めていたそうですが、現在は、どうなっていますか?
A1 2021年ごろからの「EV/PHEV革命」で、この後、一気にBYD、吉利などの中国の自社ブランドが激増。
2025年のデータでは、乗用車販売2,374万台のうち、中国自主ブランド:1,549万台、65.3%で、主な外資系メーカー車:577万台、24.3%と構造的に大きく変化しました。
Q2 中国で車検を受けなければならない時期はどうなっていますか?
A2 以前、車検は毎年1回、義務付けられていたのですが、2000年以降、北京市でモータリゼーションが急速に進み、市民からブーイングが上がり、2014年に改正され、以降は基本的に2年に一回に変更されました。
今ではその中でも2、4、8年目はネットで保険購入と罰金納入済み証明を出せば済むようになりました。
ですから、実際に車を検査場で検査するのは6年目と10年目です。10年以降は毎年車検が必要です。
Q3 中国では、クルマをカスタムすることやチューニングすることに対して非常に厳しい規制があり、少しでも改造すると車検が通らないとか?
A3 はい、中国は「新車登録時の状態と完全に一致していること」が求められます。
これは中国の車検が日本のような保安基準への適合性というより、登録情報(登録証に記載された仕様)との一致を重視する管理体制になっているためのようです。
なので、ホイールすら変えることができません。
Q4 1回の車検にかかる費用はおおよそどのくらいなのでしょうか?
A4 北京では、車検場は認可を受けた民営組織が多く、組織間で競争をしているので、費用はだんだん下がってきていて、以前は500元(日本円で11600円)前後だったのが、いまではネット上の前売りチケットを買うと199元(日本円で4650円)と、かつての半額以下のところもありました。
Q5 日本に比べるとかなり安い印象ですが、中国でも普及が進んでいるEVならさらに安くなりますよね?
A5 EVはガソリン車よりも安いです。
(純電動車は排出ガス検査(尾気検測)自体が不要なため、検査項目が燃油車より約30%減少します。純電動車は約150~350元(3500円~8000円くらい)で、燃油車と比べて安いのが一般的なようです。
逆に、PHEV(プラグインハイブリッド)はガスと電気系統の両方の検査になるので高くなります。
Q6 とはいえ、中国では、車検でのトラブルもよくあるとか?
A5 北京あたりではもうあまり聞かなくなりましたが、中国には車検に関することばに「暴力年検(=暴力(的な)車検)」という言葉があります。
地方では、最近でもまだ存在するようです。例えば、排気ガスのチェックのためにワームアップなしにいきなりアクセルをフルで踏み込んだり、4輪駆動なのに2輪駆動の検査機器でチェックをして壊してしまったり、車検に出したら車の調子が悪くなったなど嘆く声は今でもSNSなどに出ています。