さて、おとといは「アースデイ」でした。毎年4月22日に、地球環境の保護や持続可能な社会について考え、 行動する世界最大の環境イベント。
1970年にアメリカで始まり、現在は世界175カ国、およそ5億人が参加する世界最大の地球環境ムーブメントとなっています。
先週末には代々木公園イベント広場·けやき並木で「アースデイ東京2026」が開催されました。
地球環境を守るために、日常生活の中でできることの1つがゴミの分別やリサイクルです。そんなゴミの分別やリサイクル、海外ではどうなっているのでしょうか。「世界のゴミ事情」と題して、2つの国·街の番組通信員の方にお話を伺います。
⚫︎シンガポール「現地在住日本人ライターが案内する 大人のシンガポール旅」というグルメを中心としたガイドブックを出版されている芳野 郷子さん
Q1 シンガポールといえば、ゴミのポイ捨てに厳しい罰金が課せられることで知られていますが、改めてこの法律について教えてください。
A1 公共の場所でゴミをポイ捨てして見つかった場合、初犯で300から1000ドル(日本円で3万円から10万円)の罰金で、再犯や悪質な場合(というのは大きなゴミだったり、環境省の人に言い訳したり)2000ドルから1万ドル、(日本円で20万円から100万円以上)。罰金に加えて清掃のボランティアを強制させられることもあります。
Q2 そうなると、シンガポールでは家庭のゴミの分別も、かなり細かく決められているのでしょうか??
A2 家庭のゴミの分別は意外にもおおざっぱです。基本はリサイクルできるものと、できないもの、という区別で、リサイクルできない家庭ゴミは、アパート、マンションの各家庭のキッチンの裏、または、各階の廊下などに設置されているダスターショートからいつでも捨てられます。収集車は毎日来てくれますから。
Q3 家庭ゴミについてはだいぶラフなんですね。ちなみに、リサイクルに分別するのはどんな種類のゴミでしょうか?
A3 リサイクルできるものはプラスティックや金属製、ガラス製の物だそうです。
Q4 リサイクルできるもの、できないもの、というシンプルな分別ですが、シンガポールのみなさん、ゴミをちゃんと分別して捨てている印象でしょうか?
A4 プラスティックなどは他のものと混在していることも多いように見られます。
Q5 ポイ捨ての厳しさに比べ、シンガポールゴミの分別がラフな理由はどういった理由が考えられますか?
A5 シンガポールは国土が狭いので、焼却施設は数か所しかないのですが、そのひとつひとつが1日に数千トンのゴミを処理する大規模なものだそうです。技術が高いというより、大量処理が可能な設備なので、ほとんどのゴミを燃やし、体積を減らしたうえで人工島に埋める、という方法です。
Q6 シンガポールのゴミ処理について、芳野さんはどう見ていますか?
A6 細かく分ける必要がないので、市民にとっては楽なのですが、焼却にはCO2問題がありますし、発電に利用しているということですが、今後はリサイクルの問題と共に考えてゆかなければいけないですね。
⚫︎アルゼンチン·ブエノスアイレス市内で焼き鳥屋さん「TORI TORI」を経営されている、 堀田なおみさんです。
Q1 まず、ブエノスアイレスの街にはゴミ箱がたくさん設置されているとか?
A1 ブエノスアイレスの市内では通行人のために、各ブロック電柱や信号のポストに小さいゴミ箱が複数設置されています。また、住人や企業がゴミ出しをするために、横幅1.9m、奥行き1.5m、高さ1.75mの3200リットルの容積もある大きなグレーや黒のゴミコンテナが各ブロックに最低一つはあり、リサイクルゴミ用の緑のコンテナも各ブロックに大体一つは設置されている感じです。住人がゴミを捨てるために150m以上歩かずに済むように設置されているそうです。
Q2 そうなると、みなさんゴミをしっかり捨てている印象でしょうか?
A2 それだけゴミ箱の数はあるものの、国民の気遣いの無さなのか関心の低さなのか、残念なことにゴミのポイ捨てがとても目立ちます。ポイ捨てなどの歩道のゴミを清掃しているのはコンテナのゴミを回収する民間業社で、大体7社くらいあるそうで区域によって管轄が振り分けられているそうです。
Q3 家庭ゴミについてですが、リサイクルは進んでいますか?
A3 民間のリサイクルは約50%の人が行っていると言われていて、 世界に比べてまだまだ意識が低いです。リサイクル用の緑のコンテナに捨てられているものは、きっと普通ゴミも大量に混ざっていると思います。(ペットボトルの回収はどうなっていますか?また「botellas de amor 愛のボトル」、というものがあります。プラスチックボトルにビニール袋やプラスチックのゴミを詰めて、市が行っている公園にあるpuntos verdes(緑のスポット)に持って行けば、建築用のプラスチックの板などにリサイクルされるそうです。「緑のスポット」では他に、電池や使用済みの油などの回収も行っています。
古紙などの回収はどうなっていますか?
古紙は処理場に持っていくとお金に換金できるようでcartoneros と呼ばれている、通常貧困層の人々(約4000名もいると言われていますがゴミを漁って段ボールを集め、山のように段ボールを積み上げた大きな台車を押していって街を回っている姿が見かけられます。話によると重量で換金額が変わるため、段ボールに水をかけて重さを増していることもよくあるそうです。こう言ったcartonerosのおかげで街の古紙のリサイクルができているような状態で、 彼らが集めたものは1日に平均400トン以上もあるとのことです。それでもアルゼンチン全体のゴミの総量に対してリサイクルされている率は、たったの6-10%でしかないらしく、まだまだ世界平均からは程遠いそうです。
Q4 堀田さんは焼き鳥のお店を経営されていますが、飲食店のゴミの分別も一般家庭と同様なのでしょうか?
A4 レストランは法律上、キッチンには黒いゴミ箱とリサイクル用の緑のゴミ箱の両方用意する必要があり、うちの店舗でも、飲料のボトル、缶、ビンはリサイクルしています。特に建物自体にゴミ捨ての管理がない限りは、各自、道のコンテナに運んで捨てる形になってます。ブエノスアイレスはディナー時間が遅いためゴミ捨ては残念ながら規定の夜7時から9時の間には捨てられる状況ではなく、閉店して清掃が終わった夜中の12時以降に ゴミ捨てをしています