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おととい1月28日は、「モバイル Suica」のサービスがスタートしてちょうど20年の記念日でした。携帯電話·スマートフォンの端末からチャージや定期券が購入できるようになって、便利になりましたよね。

そのSuicaなどの電子マネーに加え、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、コード決済など「キャッシュレス決済」にはさまざまな種類があります。

経済産業省が昨年発表した最新のデータによると日本のキャッシュレス比率は「51·7%」で、政府が掲げていた目標を 前倒しで達成したものの、諸外国に比べると、まだまだ低い水準です。

当初のデータは42·8%でしたが、算出方法の見直しがあり、51·7%に)

ただ、キャッシュレス比率が高い国でも、一部で「現金払い」に回帰する動きもあるとか···そこで、この時間は「世界のキャッシュレス決済事情」と題して、2つの国・街の番組通信員の方に、現地の事情を伺います。

⚫︎スウェーデン·ストックホルム在住 / 矢作 智恵子さん

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Q1 現在のスウェーデンのキャッシュレス決済比率はどのくらいでしょうか?

A1 スウェーデン中央銀行(Riksbank)によると、店舗での支払いのうちおよそ90%がデジタル決済で、現金は10%程度というデータがあります。

Q2  スウェーデンでもっともメジャーなキャッシュレス決済は?

A2  スウェーデンでは、カード決済(デビット/クレジット)が 一般的に店舗、公共交通機関などで多く使われています。 他には2012年にサービスをスタートした Swish(スウィッシュ)というスウェーデンで非常に人気のあるモバイル決済アプリも、個人間送金だけでなく、店舗、マーケット、イベント、寄付、オンラインショップなど幅広く使われています。

Q3  Swishの普及率はどのくらいなのでしょうか?また、ここまで普及した理由や背景は?キャッシュレス決済の普及で現金お断りのお店も多いとか?

A3 はい、特に都市部では現金を受け付けない店舗が珍しくありません。一部の小売店、カフェ、美容院などではキャッシュレスが標準で、現金対応できないところもあります。

Q5  スウェーデンは、現金廃止を目指していたそうですが、最近では現金回帰の動きもあるとか?

A5 スウェーデンでは、キャッシュレス化が進む中で、政府や中央銀行が災害時やサイバー攻撃などの危機に備えて現金も必要だと呼びかけています。さらに、食料品や医療など生活に欠かせない支払いについては、現金でも支払えるように義務づけるべきだという議論が進んでいます。これは、デジタル決済が使えない人や万一の非常時への"保険"として現金の役割を残すためです。ただし、現時点では法案は可決·施行されておらず、検討段階にあります。また、ネット接続がなくてもカードで買い物できる、オフライン決済の仕組みを導入する動きも進められています。

⚫︎ 香港在住 / ラム 恵子さん

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Q1  香港のキャッシュレス決済比率がかなり高いんですよね?

A1  香港は、日常決済のかなりの部分がキャッシュレスに置き換わっていて、現金派は少数です。香港人のおよそ9割が電子決済を日常的に利用しているという調査もあります。

Q2  9割ですか!では、香港でもっともメジャーなキャッシュレス決済というと···?

A2  香港の決済では、断然、交通系のオクトパスカードです。クレジットカードやQRコード決済などもありますが、やはりオクトパスカードが一番メジャーです。1997年に交通系ICカードとしてスタートして、その後コンビニ、飲食店、スーパー、学校やオフィスの入退館など、 生活のあらゆる場面に利用範囲を広げてきました。公式統計では、香港住民のおよそ98%がオクトパスを保有しているとされ、「持っていて当たり前」の存在です。

Q3 実は、ソニーが開発した非接触ICカード技術の「フェリカ」を世界で初めて大規模運用したのが香港のオクトパスカードだったんですね。日本でSuicaが誕生したのが2001年ですから、その4年も前にすでにサービスが始まっていたとは驚きです。 とはいえ、普及率が98%という高水準に達した理由は何だったんでしょう?

A3 ここまで普及した背景としては、地下鉄·バス·ミニバス·トラム·フェリーなど全ての交通機関で使えるようになったことに加え、少額決済に強い事とコロナ禍の時に政府の消費刺激策で電子クーポンがオクトパスを通じて配布されたので、多くの市民がチャージして使うようになりました。

Q4 ほぼ100%の普及率のオクトパスカード、システム障害などで使えなくなると大混乱になりそうですが、そういった過去の事例や懸念はないのでしょうか?

A4 これまで報道されている範囲では、システム全体が長時間ダウンして「香港中が大パニック」というような事態は起きていません。もしシステムがダウンしても、皆さん自然に複数の支払い手段を日常的に持ち歩くことが多くて、「どれか一つがダメでも、別の手段でなんとかなる」という感じのリスク分散で大丈夫そうです。

Q5では、香港で現金しか使えないシチュエーションもありますか?

A5 香港でも完全キャッシュレスにはなっておらず、現金が必要になる場面も残っています。例えば、昔ながらの市場(いちば=ウェットマーケット)や零細の個人商店、屋台、露店、ローカル食堂や大衆的な喫茶店などは、まだまだ現金オンリーです。それでも、ここは絶対に現金だけという領域は年々減っており、現金も一応使えるが、電子のほうが便利という状況に近づいています。香港では、キャッシュレス決済の進展に対して、現金の良さを見直そうというような動きは、現時点ではあまり見られません。