20251031c01.jpgあす、11月1日は、ワンワンワンで「犬の日」、などいろいろな記念日があるんですが、私ごとで恐縮です!・・・ジョン・カビラの誕生日なんです。

誕生日といえば、家族や友人、恋人と一緒にバースデー・パーティー、されますか?ケーキにロウソクをともして、ハッピーバースデーの歌を歌ってもらい、プレゼントをもらう、なんていうのが定番のお祝いのスタイルですが、実は、海外ではちょっと変わった誕生日の祝い方があるそうなんです。

そこで、この時間は「世界のバースデー事情」と題して、2つの国・街の番組通信員の方にお話を伺います。

●イタリア・フィレンツェ在住 / 小泉 真樹さん

Q1  イタリアの誕生日ですが、たとえば大勢で食事をした場合、 誕生日を迎えた人が、祝ってくれる方に奢るスタイルなんですって?

A1  例えば子供の頃のお誕生日パーティーというと、 お誕生日の人が友人などを家に招いて食事などを振る舞って、ということを考えれば、それを外食の場合でも同じようにお祝いしてもらう人が招待してご馳走するという感覚なんだと思います。

Q2 ケーキに火をつけて「ハッピーバースデー(イタリア語)」の歌を歌うのは同じでしょうか?

A2  これはイタリアも同じでハッピーバースデーは歌います。イタリア語だと Tanti auguri a te (タンティ アウグーリ ア テ)となりますが。最後に Happy birthday dear ~ のところでTanti auguri a ~とお祝いする人の名 前を入れて歌うのも一緒です。

Q3 そして、なんでもイタリアでは誕生日に昔からの変わった風習があるとか??

A3  年齢を重ねると耳たぶが長くなるという言い伝えがあって、耳たぶが長くなるほど知恵が授かるという願いが 込められているそうです。イタリア人の夫に聞いたところ、子供の頃、学校で誕生日に引っ張られた覚えがあると言っていました。

Q4  さすがに大人のバースデーではやらないんですね。そして、誕生日プレゼントで、あげてはいけないものがたくさんあるとか?

A4  刃物類は関係を切るという意味でNG、ハンカチやティッシュは涙や別れを連想させるからNG、石鹸や香水などは「臭いから何とかしてください」という意味に取られてしまうのでダメだそうです。鏡もあなたの顔が酷いので、どうにかしなさいと言ってると思われてしまうそうです。財布は空のものを贈らなければ(コインを入れておくなどなら)大丈夫らしいです。また、「17」はキリストが処刑されたのが17日の金曜日とされること、ローマ数字の17の表記を並べ替えるとラテン語で死を意味することなどから17に関連するプレゼントはNG。(イタリアではホテルや病院の部屋も17のつく部屋がなかったりします)

Q5   ほかにも、誕生日に関して、イタリア独特の慣習はありますか?

A5  お誕生日の前祝いをしない、というのは独特かと思います。他のお祝い、例えばクリスマスとかお正月の挨拶は、少し前でも言ったりしますが、お誕生日の前祝いは縁起が悪いとされているので、 『おめでとう』も当日以降に言うようにしているようです。

⚫︎メキシコの首都・メキシコシティ在住のフリーアナウンサー、 御影 倫代さん

Q1 メキシコも誕生日を迎える人自身がパーティーを主催するんですって?

A1 メキシコでは招待する側が全部用意します。呼ばれる側はプレゼントを各自用意するぐらいですかね。子供のパーティーはド派手です。娘の友達のママに話を聞いていたら「この年はコロナだったから70人しか呼べなかったの」って言ってました。 「70人しか...」。子供のパーティーは家族全員で招待されます。(まだスペイン語ができないのでなかなか苦痛)。大人のパーティーも自分主催なのは同じですが、 派手さは人それぞれです。パーティーというか集まるのが大好きな国民性なので多くの場合、誕生日の前後の数日間は友達や家族とパーティーが目白押し。1~2週間かけてお祝いします。職場でも誕生日を祝うのは当たり前で、誕生日の人の机をメッセージや風船で飾り付けます。

Q2 1~2週間?!それはすごいですね・・・ケーキやハッピーバースデーの歌はどうなっていますか?

A2 メキシコのバースデーではケーキが不可欠です。なぜなら「顔ドボン!」やるから、ドリフのあれ。「Mordida モルディダ(一口)」という習慣でバースデーソングの後に「モルディーダ!モルディーダ!」という掛け声と共に、バースデーの人は隣の人に顔をケーキに押し付けられます。顔じゅうケーキまみれ。

そして、メキシコのバースデーソングは定番の「Happy Birthday to You」じゃないんです。

タイトル的にはスペイン語で「Happy Birthday to You」ですが、中身は全然違う歌。今まで住んだ国はそれぞれの言葉だけど、どこでもあの「ハッピバースデートゥーユー」の歌だったのでびっくりしました。

Q3 ほかに、メキシコのバースデー・パーティーに欠かせないものがあるとか?

A3 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、メキシコのパーティーと言えば「ピニャータ」。くす玉みたいなものを作って中にお菓子や果物、ちっちゃいおもちゃなどを入れて、みんなで叩き割ります。面白くするためにヨーイドンで割ることにしたり目隠しをして割ったり、回ってから割ったりします(日本のスイカ割りみたいな感じ)。これは聖母マリアの子宮を表していて、子宮が破られ中から良いものが出てくることを表してます。ちなみに、ピニャータの形は色々あって、誕生日パーティーのテーマに沿ってることが多いです(プリンセスの形だったりピカチュウだったり)。でもピニャータは子供の誕生日では定番ですが、大人は必ずしもやるわけではないみたい。けど一度大人のピニャータの経験あります。中身は大量の口紅でした!

Q4 バースデー・パーティーで大盛り上がりのメキシコですが、中でももっとも盛大なタイミングがあるんだとか?

A4 メキシコでは女の子の15歳の誕生日を盛大に祝います。どのくらい盛大かって、結婚式ばり。何百人も招待します。メキシコの法的な成人年齢は18歳ですが、伝統的に女性は15歳で「キンセアニェーラ」という通過儀礼を迎えます。教会のミサから始まる例もありますね。実はナレーションを担当したNHKのメキシコにまつわるドキュメンタリーで紹介しました。15歳になる女の子はbig partyにするか、旅行(ヨーロッパ旅行かクルーズが主流)にするか選びますがこれはおうちの経済力次第。