先々週から、この時間は「FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023」に出場している国と回線をつないでお話を伺っています。

昨日でグループステージの試合が全て終了し、ラウンド16の対戦カードも決まりました。まずは、グループB、開催国オーストラリアに次ぐ2位で、グループステージを突破した西アフリカ・ナイジェリアに注目してみましょう。実は第一回大会から全て本大会進出しているアフリカ女子サッカーを代表するチームです。

●ナイジェリア最大の都市・ラゴスで事業をおこなう、青木 文さん

Q1 サッカー女子ワールドカップ、ナイジェリアでは盛り上がっているのでしょうか?

A1 男子ワールドカップの方が盛り上がっているようですが、注目している人は多いようです。

Q2 テレビ中継はどうなっていますか?

A2 ナイジェリアはDsTVというサテライトテレビがあるのですが、それで見れます。

Q3 ナイジェリア代表は初戦カナダに引き分け、二戦目はオーストラリアに勝利、三戦目、アイルランドと引き分けでグループ2位でベスト16進出という結果ですが、この結果について、現地ではどう捉えられていますか?

A3 当地の方に聞いてみたところ、ポテンシャルは多いにあるチームなので、前進していくだけとのことです。なので、オーストラリア選への承知は期待値以上というところはあるものの、おおむね期待値どおりみたいな感じみたいです。

Q4 1999年の大会では準々決勝に進出したナイジェリア代表、その後はずっとグループリーグ敗退、前回大会ではベスト16だったので、今回はさらなる活躍が期待されていると思いますが、ベスト16以降のナイジェリア代表の活躍のポイントについて現地ではどう報じられていますか?

A4 8月7日のイングランド戦での活躍、勝利に注目しているメディアが多いようです。現地のメディアでは、強みのフォワードを活かした戦いができるかがポイントと報道されていました。

Q5 最後に、ナイジェリア代表で注目の選手は?

A5 8番フォワードのアシサト・オショアラ選手が注目されているようです。ナイジェリア女子サッカーで歴史上もっともすぐれた選手といわれていて、カリスマ性があり彼女のファンも多いです。

続いては、ラウンド16で、日本代表と対戦するノルウェーです。1995年スウェーデン大会では準決勝でアメリカを、決勝でドイツを破って優勝した古豪です。

●ノルウェー・オスロ在住 / 吉川 貴晃さん

Q1 まず、ノルウェーでは、今回の女子ワールドカップ、盛り上がっているのでしょうか?

A1 7月全体がノルウェーではホリデーシーズンというのもあって、ワールドカップに関わらず社会の雰囲気は静かです。(特別ワールドカップがSNSで大きな現象になっているというほどでもないという印象)。ただ、試合の様子はメディアで必ず放送・評価され、試合がない日でも大手新聞メディアがトップ記事でノルウェーチームの様子を紹介しているなど、それなりの注目度はあるように感じます。

Q2 テレビ中継はどうなっていますか?

A2 NRK(ノルウェー放送協会・公共テレビ)の地上波・ネット放送および、Viaplay(北欧発の動画ストリーミングサービス)で生放送されています。(ノルウェー以外の試合も含め放送されています。両局、中継は全試合対象だと思います)

Q3 ノルウェー代表はグループステージで初戦ニュージーランドに黒星、二戦目スイスとドロー、三戦目はフィリピンに6-0で大勝、なんとか持ち直してグループ2位という結果でしたが、いよいよ、あす日本代表と対戦しますが、日本代表はノルウェー国内では、どんなふうに見られていますか?

A4 明確な格上であるスペイン(春頃にスペインと強化試合をして負けたそうです)と当たらなくてほっとしているという声も見られる反面、かといってそのスペイン戦で賢明なプレーを見せている日本が簡単というわけでは決してない、フィリピン戦の時とは確実に違う、と見ているようです。

Q5 ノルウェー代表で注目の選手は?

A5 スイス戦で怪我のため途中退場、フィリピン戦も欠場した14番アーダ・ヘーゲルベルグ選手。フランスのオリンピック・リヨン所属で熊谷紗希選手ともプレー、ノルウェーチームのエースですね。加えて、フィリピン戦でハットトリックを決めた22番ソフィー・ロマン・ハウグ選手。ASローマ所属で南もえか選手のチームメイトです。このソフィー選手がフィリピン戦でうまく動けたのは、先ほどのアーダ選手の助言のおかげだとメディアインタビューに答えています。アーダ選手自身が日本戦に出てこないことがあっても、チームに影響力がありそうです。ヘーゲ・リーセ監督は現役時代日本のチームに所属してプレーしたことがあり、2021年の東京オリンピックではイギリス代表を率いて、なでしこジャパン撃破経験あり。リーセ監督の采配は気になるところです。