あさって6月18日は「国際寿司の日」です。美味しいお寿司が世界中に広がるようにと、Facebookの「寿司」ページを作ったクリス・デメイさんによって2009年に制定されました。

「和食」の代表格である寿司は世界各地に広がっていますが、海外では、生の魚介を使わないアメリカの「カリフォルニアロール」のように、現地ならではのメニューが提供されています。
そこで、この時間は「ご当地寿司事情」と題して2つの国の番組通信員の方に回線をつないでお話を伺います。
●フランス・パリ郊外でレストラン「ヴェルチュ」を営む柳瀬充さん
Q1 ヨーロッパの中でも特にフランスでSUSHIが人気なんですって?
A1 そうですね。今フランスでは日本好きな人が増えていることもあり、パリ市内には特にお寿司屋さんが多いです。
Q2 フランスでも、以前は生の魚を食べる習慣がなかったそうですが、今は現地のみなさんも抵抗なく、普通に食べられているのでしょうか?
A2 はい。ヨーロッパの方では元々生食の文化はなく、魚は基本的に火を通したものばかりでした。流通が整ってきてからも塩漬けやマリネした料理もあったのですが、生で提供し始めたのはここ最近のことで、日本からの影響が強いです。今では抵抗なく食べれる人が多いようです。
Q3 フランスのみなさんに人気の寿司ネタというと?
A3 寿司ネタでは、収穫量も多いサーモンやマグロが人気です。白身の食感はまだ抵抗がある人もいるのかもしれません。
Q4 そのほか、ローカライズされたフランス・パリならではのネタ(具材)はありますか?
A4 こちらでは巻き寿司が多く、フランスならではといえば、チーズを巻いた寿司や、海苔の代わりにサラダで巻いたものなどバラエティ豊かです。実際に食べたことはないのですが。。
Q5 プロの料理人として、フランスの寿司文化についてお話したいことはありますか?
A5 寿司文化は浸透してきたものの、パリでは中国人オーナーのお寿司屋さんが多く、クオリティもまばらです。質の良いお店はとても少ないので、個人的には寿司は日本に帰った時に食べる様にしています。今はやっているレストランも肉専門なので、ゆくゆくは魚専門レストランなどもできたら良いですね。
●インドで10年以上、寿司チェーン「Sushi And More」を展開する、ハリーさんこと、小里 博栄さんです。
Q1 インドでのSUSHI人気を長年見つめてきたハリーさん、現在はどんな状況なのでしょうか?
A1 大大人気です。16年前の2007年に日本からインドへ拠点を移した僕ですが、当時、寿司は全く誰も知らない状況。インド人の方の当時のイメージは「えー!寿司なんか、生魚でしょう、我々の大半はベジタリアンよ!ありえない!」しかし、現在はインド1の食のトレンドとしても過言では無い。店舗数も急増。中華、アジアンフードも人気ですが、そこには必ず寿司がある。中華料理屋さんにも寿司メニューがあります。寿司を提供するトレンディーなイケテル店舗は軽く数百あると思います。
Q2 「Sushi And More」はテイクアウトとデリバリーのお店とのことですが、インドにはお店で食べるスタイルのお寿司屋さんも多いんでしょうか?
A2 そうですね、インドでは回転寿司店舗は一握りでトレンドには全然達してません。高級店もすごく少ないです。今後は僕8席の会員制麻布的高級寿司店舗も考えてますが(笑)、まだ少し先かな、と。
Q3 では、インドのみなさんに特に人気の寿司ネタは?
A3 サーモンが圧倒的にNo.1!
Q4 そのほか、インドのご当地寿司ネタというとどんなものがありますか?
A4 えび天ぷら巻き、アボカドクリームチーズのクランチー天かす巻き、テリヤキ椎茸巻きも人気です。そして、マンゴー寿司も美味しいですよ!マンゴー握り、マンゴーえび天ぷら巻き、最高。マジ美味しい。特に醤油との相性が素晴らしい。食べたい!
Q5 インドの寿司文化、和食文化、これからどんどん広がっていきそうですね!
A5 国民の半分以上はベジタリアンという世界一の人口の国インド。最近はベジの方も時々ノンベジ=魚などを食べる方も増えてるとか。ベジ寿司も美味しいですが、ノンベジの特に日本からの様々な高級な食材が増えて来ると思います。楽しみです。豊洲市場からインドへ直接ネタを仕入れる流れもあるでしょう。高級寿司は今後加速し、割烹なども今後は夢では無いと思う。実は僕、昨年12月に日本の農水省より「日本食普及の親善大使」を任命され、和食と日本食材の普及をインドで進めてます。インドは本当に「今から」な感じがします、今後10年大きく拡大すると思います。重要なのは人材育成、衛生管理、良い食材の普及です。期待してます。