さて、今週の水曜日、4月12日は「子どもを紫外線から守る日」でした。これから紫外線が一層強くなる季節ですから、ぜひ、対策やケアを!そこで、この時間は、日本よりも年間を通して紫外線の強い2つの国の番組通信員の方に回線をつないで、現地の事情についてお話を伺います。

●ケニア・ナイロビ在住 / 早川 千晶さん
Q1 赤道直下で一年中紫外線の強いケニアですが、現地のみなさんは紫外線対策はされているのでしょうか?
A1 ほとんどしていません。
Q2 世界的にも紫外線対策は注目されていますが、ケニアではメディアで呼びかけられたり、ということもないのでしょうか?
A2 紫外線に特化したことではないですが、熱波が来た時には警告がありました。
Q3 ケニアでは日焼け止めやサングラスは売られていますか?
A3 日焼け止めは売っているけど高いです。サングラスは人気です。どちらかというとファッションのため?
Q4 撮影コーディネーター、エコガイドとして旅のご案内をされている早川さん、ケニアに来られる方々へは紫外線対策について、どのようなご案内をされているのでしょう?
A4 季節によってはとにかく暑くて乾燥していますので、水分補給を頻繁に!そして想像以上に日焼けが体力を奪いますので、日焼け対策を十分に!(帽子や、首の周りにスカーフなど)耳がやけどのようになったりするので要注意。
Q5 紫外線対策、熱中症対策をしっかりすれば、ケニアの良いところ、たくさん観光できますよね??
A5 コロナ禍での経済打撃を挽回するべく、ケニア国民みんな、どの分野の人たちも活発に頑張っていて、とても活気があります。観光も戻ってきましたので、今年に入ってから日本からもたくさんのお客さんが訪れています。8月は特にヌーの川渡りのシーズン!!!動物サファリの観光客が大勢訪れるピークシーズンです。皆さんもぜひアフリカ旅行をご計画ください!!元気が出ますよ!!
●オーストラリア・メルボルン在住 / 小林純子さん
Q1 オゾン層が薄く、紫外線の強さで健康被害のリスクが高いと言われるオーストラリア、紫外線対策はかなり徹底されていますよね?
A1 紫外線が強いからでしょうか、ここオーストラリアの日差しは日本に比べるととても強く、日光がとても眩しく感じられます。そのため紫外線対策は徹底する必要があります。(オーストラリアが皮膚がんの罹患率が世界一)
Q2 具体的にはどのような紫外線対策がおこなわれているんでしょうか?
A2 SunSmartプログラムといって、1990年代初めから紫外線による健康被害の防止に向けた取り組みが導入されました。特に幼稚園・小学校といった教育現場では、子供達に紫外線が皮膚ガンのリスクとなることを説明し、早くから日焼けを防ぐ行動を奨励し、分かりやすく、きめ細かい指導を行っています。例えば子供達が校舎の外に出るときに守らないといけない「Slip Slop Slap」と言うスローガンがあるのですが、SlipはSlip on clothing,(服を着て)、SlopはSlop on sunscreen (日焼け止めを塗って)Slap on a hat(帽子をかぶる)と言う意味です。このスローガンは過去30年近くにわたってオーストラリアにおける日焼け防止に対する考え方や行動の劇的な変化に重要な役割を果たしたと言われています。もう一つの学校での外遊びの約束に「ノー・ハット・ノー・プレー」つまり帽子がなければ外で遊べない、という決まりがあります。帽子を忘れたら外にいけなくなってしまいます。また、学校にはいたるところに日焼け止めが設置されています。
Q3 長い時間をかけて啓蒙されてきたからか、学校現場ではかなり徹底されているんですね。ちなみに、オーストラリアでは日焼け止めや帽子、サングラスなど、ライナップはかなり充実していますか?
A3 日焼け止めの種類は多いです。子供用や大人用に特化したものから、顔専用、敏感肌用、スポーツ用、ビーチ専用ももちろんありますし、日焼け止めの入っている容器の形状をチューブはもちろん、ロールオンタイプやポンプ式の大き目の容器に入ったものもあります。帽子はリージョネアハットといって帽子の後ろから首元までカバーしてくれる帽子を幼稚園や小学校の生徒はかぶっています。サングラスはこちらではよく小さい子もかけています。目の色が青、緑、ヘーゼル色の人は特に紫外線に弱く、光が眩しく感じるそうなので、サングラスが小さい頃から必要なのかもしれません。そして、先ほどお話しした「Slip Slop Slap」に、最近では「Seek Slide」も加わってスリップ・スロップ・スラップ・シーク・アンド・スライドと言われているようで、Seekは Seek shade(日陰を探して)、Slideは Slide on sunglasses(サングラスをかけて)という意味となります。
Q4 「Slip Slop Slap Seek Slide」、「5つのS」ですね!オーストラリアでは、メディアも紫外線について手厚く発信していますよね?
A4 紫外線が最も強い時期となる夏場、南半球なので11月から2月ごろになりますが、この時期の新聞やテレビの天気予報といえば、雨天晴天や気温もさながら、紫外線係数(UVインデックス)が大きく取り上げられます。ここ、メルボルンは夏場はほとんど毎日インデックスが11以上の「エクストリーム」となります。