2023年、始まりました。今年の日本国内の予定ですが、４月には統一地方選挙の投開票、５月にはG７広島サミットが開催、１０月には「インボイス制度」導入といったトピックスがあります。また、今年はJリーグ開幕３０周年、天皇皇后両陛下のご結婚から３０年という記念の年でもあります。さて、海外では今年、どんな予定を控えているのでしょうか？海外の番組通信員の方に回線をつないで伺います。
●フランス・パリ郊外でレストラン「ヴェルチュ」を営む、柳瀬充さん
Q1 新年を迎えたフランスの様子はいかがでしょうか？
A1 フランスでは正月休みという感覚はなく、２日３日からは学校も仕事も再開しています。クリスマスから新年まで家族や友人とパーティ三昧の人も多く、バカンス疲れが目立ちます。
Q2 フランスでは今年９月から１０月にかけて「ラグビーワールドカップ」が開催されますが、これは盛り上がりそうですね？
A2 そうですね。去年のサッカーに続き今年も白熱しそうです。今年のフランスでのラグビーワールドカップは、主要都市のボルドー、パリ、リヨン、マルセイユを含めた９都市で開催されます。フランスのすべての地域にとってその土地の歴史遺産や食文化、ライフスタイルを、ラグビーの価値観の中で文化や祭典を通して発信する良い機会になると思います。
Q3 ラグビーワールドカップ開催に向けて、街の整備なども行われているんですか？
A3 スタジアム周辺の整備や宿泊施設の建設などが急ピッチで行われています。街のカフェやバーなどでも応援ムードが高まってきています。うちのレストランにもフランスナショナルチームの選手がたまに来るのですが、気合いが増している気がします。
Q4 柳瀬さんのレストランにもフランス代表選手がいらっしゃるんですね！ちなみに、ラグビー代表のみなさんは、どんなメニューを召し上がりになるんでしょうか？
A4 代表の方々は体格も大きく食欲も旺盛なので、一人１キロ以上のリブロースをいいワインと共に食して行かれます。豪快ですね。
Q5そのほか、フランスで今年注目の予定はありますか？
A5 今年フランスでは、７月に「ツール・ド・フランス」の１１０年記念大会があり、今回は、スペイン・ビルバオからパリのシャンゼリゼまで走行するそうです。最近ロードバイクを始めたので、特に気になるところです。
Q6 そのほか、フランスで盛り上がりそうな予定はありますか？
A6 南仏のニースが１５０周年のカーニバルと、おととし世界遺産に登録されたことを記念して、『世界の宝の王』というテーマのイベントを２月に開催するので、ニース熱が再加熱しそうです。
●台湾 / 片倉 佳史さん
Q1 台湾の新年の様子はいかがですか？
A1 台湾の場合、お正月は旧暦で祝うことが主流で、今年の場合は１月２２日となります。ただ、当然、１月１日もお祝いはしますので、新年は二回やってくる・・ということになります。あくまでも、メインは旧暦のほうなのですが、新暦のほうはイベント的な雰囲気が濃厚で、皆で楽しく、新しい一年を迎えるといった感じです。
Q2 今年はどんな旧正月になりそうですか？
A2 コロナについては依然として警戒が必要というのが共通認識ですが、昨年や一昨年に比べると、通常の雰囲気を取り戻しそうです。来週からは歳末買い出しセールが各地で開かれます。
Q3 台湾の２０２３年といえば、３月から行われるワールドベースボールクラシックの開催地の１つとなっていますが、盛り上がりそうですか？
A3 台湾の人々はスポーツ好きな方が多く、公園などでは明け方から体操をしている人がいますし、ジョギング人口なども多いと思います。さらに山歩きやハイキングなどもレジャーとして定着していますね。そんな中、野球の人気は格別なものがあります。今年は台湾中部の台中市が開催地の一つとなっていることもあり、ファンならずとも、そわそわしている状態です。興味深いのは対日本戦です。ご存知のように台湾の対日感情は良好で、親日的な方が多く、さらに野球そのものが戦前、日本からもたらされたことや、現在も日本で活躍する選手が多かったりします。そういった中、人々はどちらを応援するか、迷いが生じるのです。で、どうなるかというと、「台湾も日本も両方頑張れ！」という状態になるのです（笑）もちろん、最終的には台湾チームが勝つことを祈っているはずなんですが、台湾の人々の気持ちというか、気質が感じられて、日本人としては嬉しくなりますよね。
Q4台湾では野球以外のスポーツも盛り上がるんですか？
A4 もともと台湾は参加型のスポーツイベントが多く、マラソン大会や遠泳大会、また、高層ビルの上がり競争などもあります。 一方で、プロスポーツの観戦も盛んになっており、野球やバスケットボールなどはその人気が定着しています。最近はプロレス観戦なども人気が出ています。日本やアメリカの試合をテレビやネットを通じて見ることが多いのですが、中にはプロレス観戦をするために日本へ行くファンもいるほどです。今年はスポーツ観戦を目的に日本を訪れる台湾人旅行者も多くなりそうですね。