先日こんなニュースがありました。フランスで、自動車のコマーシャルに「自転車の利用や歩行を呼びかける事項」の追加を義務付ける法律が可決。
え?クルマのコマーシャルなのに自転車や歩行を呼びかける?!そんな「注意表示」、ありなんですか!?ビックリですね。テレビやラジオで放送、また、新聞・雑誌・インターネットに掲載される広告には、法律で注意表示の明記が義務付けられているものや、自主規制によって注意表示が付けられているものがあるそうですが、こういった注意表示にもお国柄がありそうですね。
ということで、この時間は、そのフランスにつなぎ、ご当地の「広告の注意表示」についてチェックしましょう。
●フランス・パリ郊外でレストラン「ヴェルチュ」を営む柳瀬充さん
Q1 先ほどご紹介した、自動車のコマーシャルに「自転車の利用や歩行を呼びかける事項」を義務付ける法律について、詳しく教えていただけますか?
A1 この注意事項ですが、「短距離は自転車や徒歩で」、もしくは「相乗りの検討」、あるいは「公共交通機関の使用」、このどれかを盛り込む必要があるそうです。違反したメーカーには、日本円で約650万円までの罰金が科されるとのことです。この法律は今年3月から施行されます。その背景は、排気ガスの影響による空気汚染防止と気候変動への危惧からのようです。
Q2 自動車業界からの反発はあったのでしょうか?
A2 フランスの自動車メーカー各社は、法律の文言には従うとすぐに表明したものの、内心この措置には批判的だとも報道され、某自動車メーカーのCEOからは、新法は電気自動車と内燃機関を区別していないため、逆効果であるという主張もあるようです。
Q3 自動車に限らず、フランスではテレビCMやWEB、紙媒体の広告での「注意表示」って多いのでしょうか?(日本の「個人の感想です」「CM上の演出です」のようなちょっと過剰とも感じる「注意表示」もありますか?)
A3 フランスのCMなどの媒体広告では、頻繁に注意事項が記載されています。特にアルコールとタバコ、薬物、暴力を抑制するようなものが多いです。逆に日本のような過度な注釈は少ないように思えます。
Q4 フランスならではの「注意表示」なんてあるのでしょうか?
A4 フランスらしいものといえば、タバコの箱や広告に「喫煙は殺します」や「喫煙は自分と周りの人に強い害です」のようなダイレクトでインパクトのあるメッセージが書かれていたりします。フランスでは日本ほど事細かな注意事項は書かれていないように思えますが、自動車の広告然り、伝えたいことがダイレクトに書かれているようです。