10月8日は「骨と関節の日」です。1994年に、日本整形外科学会が制定したものだそうです。骨折などはもちろん、打撲やねん挫、挫傷、肉離れなど、ケガをした際はまず、整形外科のお医者さん診療してもらうのが適切だと思います。そして、その後のリハビリで整骨院やカイロプラクティックなどに通うのが一般的でしょうか。そして、怪我など以外に、普段の生活の中で、首や肩、腰が痛い、疲れが取れないという場合は、整骨院、整体、マッサージや鍼灸院で施術をしてもらい、体のメンテナンスをしてもらう、という方も多いでしょう。そこで、この時間は「ボディメンテナンス事情」と題して、海外の事情を伺います。

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●スウェーデン・マルメ在住 / 丹呉 由紀子さん

Q1 スウェーデンでボディメンテナンスといえば、スウェディッシュマッサージがメジャーですよね?特徴について教えていただけますか?

A1 オイルを使用することで、摩擦による体への負担が少なく、強い痛みやもみ返しも起きにくいとされており、体の深部まで心地よくほぐすことができるようです。使用するオイルの量や浸透率、段階的なアプローチが綿密に計算され、全てに意味がある伝統的な技術だそう。体の不快感や緊張を和らげるオイルは100%天然素材からできているらしいです。どのオイルが使用されるかは、その人の体と心が正確に何を必要としているかによって異なり、例えば、ラベンダーオイルはリラックスしてストレスや筋肉痛を和らげることができるだとか、フランキンセンスオイルは抗炎症作用があって美肌に有益だとか。

Q2 スウェディッシュマッサージは老若男女ともになじみ深いのでしょうか?

A2 はい、スウェーデン式マッサージは、スウェーデンではクラシックマッサージとかアロママッサージと呼ばれていて、もともと、「子供から大人まで国民全てに健康を導いてくれるものを!」という国王の願いにより、筋肉療法として発展したという歴史があり、筋肉や関節のトリートメントとして、スポーツ選手の間や医療現場でも広く活用されているそうです。また、ほとんどの雇用者が、健康維持・病気予防を目的としたウェルネス・プログラムを従業員に提供しています。個々で選んで、ヨガやジム、その他、スポーツなどに費やすことが多いですが、マッサージも含まれるので、ボディメンテの一環として、時々利用してる人は多いと感じます。

Q3 スウェディッシュマッサージのお店はどういうところにあるのでしょうか?

A3 街中や、ショッピングモール、ヨガやジムと同じような感じで、存在しています。

Q4 お出かけ中、ちょっと疲れた時に30分マッサージを受けるといった気軽なサービスもありますか?

A4 短いもので20から30分くらい、長いものだと90分くらい、ドロップインはあまり聞きませんが、アプリで気軽に予約できるので、行きたくなった時に予約して行くというのが通常かなと思います。30分のコースでおよそ5000-6000円くらいです。

Q5 スウェディッシュマッサージ以外のマッサージ店もあるんでしょうか。

A5 ボディセラピー、タイやインド式マッサージ、レイキ、指圧、リフレクソロジー、などもスウェーデン式と同じお店の中で選べたりします。

Q6 そのほか、丹呉さんが気になるスウェーデンのボディメンテナンス事情ありますか??

A6 マッサージからは少し離れますが、老若男女共に親しまれているボディメンテナンスとして、「寒冷浴場」があります。海岸や湖畔で水上に突き出すように建っているサウナハウスのことで、利用者は、真冬でもサウナで体を温めてから真っ裸になって冷水に飛び込みます。健康維持のために、年中通して通う人がいるほどです。冬場は、水面が凍っていることもあるので、その場合はそこに穴をあけて沐浴するらし

タイ・バンコク在住 / 木下 麻衣子さん

Q1 タイといえば「タイ古式マッサージ」というイメージが強いですが、バンコクの街にはお店、たくさんありますか?

A1 はい。 外を歩いていて一軒も遭遇しないということはまずないどころか、何軒も並んでいたりします。

Q2 エステやスパのような予約していくようなお店以外に、疲れた時にパッと入るようなマッサージ店も多いですか?

A2 はい。 暇だからとか時間を潰すためにマッサージ店へ入るという贅沢ができるのはタイならではかもしれません。

Q3 利用されているのは、地元の方より、観光客の方が多いのでしょうか?

A3 店内には在住の日本人やその他様々な国の方がいらっしゃいますが、そういえばタイの方は見かけませんね。地域差もあるかと思いますが。

Q4 改めてタイ古式マッサージの特徴について教えていただけますか?

A4 体育の授業で2人組でストレッチをする事があったと思うのですが、それをさらにアクロバティックにした感じという表現が個人的にしっくりきます。足の裏やヒジ膝を使ってグリグリ押されるので、最初はとても驚きました。エビ反りにされることもあるんですよ!でも決してふざけているのではなくて、足ツボ、整体、ストレッチ、筋膜リリースといった複数のテクニックが凝縮された合理的なものだと思います。終わった後は身体が軽く感じますよ。ただ、仰向けからうつ伏せになったり、膝を立てろとかあぐら座りしろとかちょこちょこ体勢を変えさせられるのでちょっと忙しないですね。私は、動かずひたすら至福に浸れるフットマッサージ+ヘッド&ショルダーマッサージが大好きです。

Q5 気軽に入れるマッサージ店の場合、料金は日本円でどのくらいでしょうか?

A5 今は平均的に1時間1,200円、2時間で2,000円程度でしょうか。ずいぶん物価が上がりました。

Q6 ちなみに、タイ(バンコク)には、外国のスタイルのマッサージ店はないのでしょうか?

A6 たくさんあります! スウェディッシュマッサージや、リンパマッサージのように素手でオイルを使って身体に滑らせるようにほぐす北欧発祥のものや、リフレクソロジー、鍼灸、ホットストーンなどでしょうか。鍼灸以外のものはメニューとして選択できるタイマッサージ店も多いです。因みに私の好きなヘッドマッサージはインド発祥のようです。