今日5月28日は「花火の日」です。

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1733年のきょう、隅田川で水神祭りの川開きが行われ、前の年に凶作や疫病で亡くなられた方々への慰霊を兼ねた花火の打ち上げが時の幕府に許可されたられたことを由来に、制定されたそうです。ということで、花火の時期には少し早いですが、今回は海外の「花火事情」をチェックします。

●イタリア・フィレンツェ在住 小泉 真樹さん

Q1 まずはイタリアの新型コロナの状況について教えてください。

A1 イタリアは新しい首相(マリオ・ドラーギ)になってからコロナ対策が急速に進み、ワクチン予約、接種がすごい勢いで行われているので感染者は減ってきています。(大体1日の新規罹患は2000~3000人くらい)ワクチン予約も州のホームページから簡単に予約でき、摂取も大きな体育館などを使って夜中まで行われています。

Q2 今回のテーマ「花火」ですが、どうやら観賞用花火のルーツはイタリア、しかもフィレンツェだという説があるそうですね?

A2 イタリアの文献では花火のルーツ自体は中国となっていますが、観賞用となると諸説あるようで、フィレンツェの観賞用花火としては、6/24のフィレンツェの守護聖人洗礼者ヨハネの祝日にあがるものでは?と言われています。古代から6/24は幸運の女神を祝うお祭りの日だったということ、キリスト教以前の世界ではその少し前にある夏至の日に、そのあと短くなっていく太陽の力を助ける為に火をつけるという風習があったことから、花火を洗礼者ヨハネの祝日に挙げるようになったのでは?と言われています。フィレンツェのヴェッキオ宮殿内には1558年の洗礼者ヨハネの祝日の花火の様子が絵画として残っています。

Q3 イタリアでは平時、どのような時に花火が上げられるんでしょうか?日本の「花火大会」みたいなものはないとか?

A3 日本の花火大会のようなものはなく、何かのお祭りやイベントの最終日など、あとは大晦日から新年になる時に花火を挙げる習慣があります。毎年怪我人も出るほどなのですが、中でもナポリの巨大花火が有名で、その年の話題の人物などの名前がついた目玉の花火が打ち上げられます。

Q4 花火の形や色、演出など日本と違う部分はありますか?

A4 日本の方がバリエーションは多く、イタリアはシンプルなものが多い気がします。最後のクライマックス時にウワーッと打ち上げるのはイタリアも同じですが、以前フィレンツェの隣町のフィレーゾレの花火を観に行った時は、音楽に合わせて(リズムも合っていてびっくりしましたが)花火を上げたり、教会の鐘楼をうまく使って、そこから滝のように流れてくる花火があったりと演出が凝っているものも時々あります。

●香港 / ラム 恵子さん

Q1 まずは香港の新型コロナの状況、いかがでしょう?

A1 ここ2週間ほどで新規感染者は1日2-3人くらいと落ち着いています。但し、これは厳しい水際対策の成果で、ワクチン接種率はやっと11%くらいとまだまだです。

Q2 今回のテーマ「花火」ですが、香港ではそもそも、花火や爆竹が禁止されているとか?

A2 香港では、基本的に個人が花火や爆竹など一般の方が火薬を使うのは違法とされています。

Q3 年越しや旧正月のイベントで上げられる、というイメージがありますが、それは特例ということでしょうか?

A3 個人の使用は禁止ですので、香港での花火は全て政府主催の大規模なイベントのみです。毎年、12月の年越し、2月の旧正月、7月の中国返還記念日、10月の国慶節に花火大会があります。でも、残念ながらここ一年半くらいコロナ対策で全て中止なんです。

Q4 日本のようないわゆる「花火大会」とは違うおもむきでしょうか?

A4 香港の花火は、日本の花火大会と違って「花火ショー」という感じでしょうか。当日夜8時から「ライブ花火ショー」としてテレビで放映されます。日本の花火大会のように屋外でゆっくり楽しむスタイルでなく、香港の皆さんほとんど自宅のテレビで23分間のライブ花火ショーを見ています。当日は夜8時から香港の中心にあるビクトリアハーバーで23分間限定で2万数千発くらいが集中して打ち上げられます。

Q5 形や色、演出など、日本と違う部分はありますか??

A5 その年の流行歌などのBGM付きなんです。色とりどりで形もいろんなデザインがあります。ビクトリア湾の側にある高層ビルからレーザー光線の演出も加わってとても華やかです。この花火ショー、毎回テーマが違っていて例えば数年前の「ドラゴン」や「チャイナドリーム」など豪華絢爛という演出でした。