今朝は、感染が増えつつある韓国と、一部地域でロックダウンとなっているカナダの通信員の方に回線をつないで、お話をうかがいます。
●韓国・ソウル / ヤン・ジョンミさん
メモ:累計感染者3万5,163人 死者: 526人
Q1 韓国でも感染者が増えつつあるそうですが、現在、どのような状況でしょうか?
A1 この1週間あまり400~500人ほどの感染が続いており、軍部隊でも累計感染者数が400人近く発生しております。特に12月3日に大学入試があったのですが、自己隔離の受験生456人も受験を受けました。
Q2 感染した学生さんの試験はどのように行っているのでしょうか?
A2 陽性判定を受けた受験生の場合、保護具を着用した監督官が立ち合い、治療中の学生の病室で受験を受けることになります。また自己隔離中の受験生は試験当日に限って外出が許され、一般の試験場とは異なるところで試験を受けます。試験当日に体温を測って発熱など症状がある場合は、試験場に用意された別途の空間で試験を受けます。センター試験の前日まで受験生の感染が続き、試験を延期しなければならないという声も高まりましたが、もともと11月の第2~3週目に行われた試験がコロナで一度延期されたわけなので教育部は強行しました。試験が終わったものの今後、感染者が増える恐れがあるので防疫当局も緊張しております。
Q3 感染拡大を受けて、ソウルでは規制が強化されたそうですね?
A3 ソウルや首都圏は先月末からソーシャルディスタンスが再び強化されました。室内では必ずマスクの着用が義務付けられました。学習塾やサウナなども感染が広がり、人が多く集まるところは営業中止や使用禁止も増えております。特に11月13日からはバスや電車だけではなく、すべての実内の空間では必ずマスクをつけなければならず、マスクを着用しないと10万ウォン(約1万円ほど)の罰金が科されます。食堂やカフェでも食べる時以外は常にマスクを着用しなければならす、カフェやチェーン店などはテイクアウトのみ許されるところも多いです。
Q4 韓国国内の観光をPRする「安全旅行キャンペーン」が予定されていたそうですが、こちらはどうなっていますか?
A4 11月の中旬までは国内の消費を活性化するための消費クーポンの一環として宿泊の割引クーポンや週末に月4回以上外食をするとキャッシュバックされるイベントも実施されましたが、11月24日から全ての割引や支援イベントは中止となりました。キャンペーンのおかげなのか11月までは韓国国内旅行がブームとなり、ソウルと済州島の国内線の飛行機は満席が続いたりもしましたが今は旅行や年末の集まりなども自制するように呼び掛けております。
●カナダ・バンクーバー / 窪田 誠さん
メモ:累計感染者39万3,506人 死者12,342人
Q1 カナダでもコロナ感染者が増えているようですが、現状について教えていただけますか?
A1 現在累計で39万人、直近の1日の感染者数は7800人と、カナダの中では1日の感染者数は過去最高を更新している状況です。カナダの人口はアメリカの10分の1程度ですので、そこからも感染率で言えば少なく現時点では医療現場のひっ迫と言った状況ではありません。夏の間は比較的落ち着いていた感じでしたがハロウィンあたりから若者を中心に広がりを見せて11月に入ると小学校中高校などでの感染が一気に広まった感じです。
Q2 窪田さんのお住まいのエリアとは離れますが、カナダ最大都市トロントでは23日からロックダウンが始まっているそうですね?
A2 トロントでも4週間の期限でロックダウンが始まり、公共の場所ではマスク着用が義務化でレストランもテイクアウトのみ、スポーツジムや映画館なども閉鎖されています。家族以外の人たちと食事をしたりすることも規制されています。こんな状況ですが意外にもカナダはこのような規制に従う人が多く、9割の人たちは政府の指示(マスク着用)などにも従っているというニュースがありました。このロックダウンによって12月中旬以降の国内外旅行をキャンセルした人が9割を超えたそうです。そんな国民性が欧米の中では低い感染者数に表れているのではないかと思います。
Q3 お住いのバンクーバー周辺の様子はいかがですか?
A3 バンクーバーもコロナ発生後一番厳しい状況です、先日ブラックフライデーのセールが行われましたが、ショッピングセンターは開いておりますがマスク着用が義務で着用していない人は230ドルの罰金が課せられます。ショッピングセンターやスーパーの入り口には無料で使い捨てマスクを配布しているところもあるので、もし忘れてしまってももらえるのはありがたいですね。
Q4 バンクーバーといえばウィンタースポーツの本場でもありますが、スキー場の状況はいかがですか?
A4 バンクーバー周辺のスキー場がオープンし、バンクーバー近郊住民は、移動規制があるためローカルマウンテンと呼ばれる最寄りのスキー場しか滑ることができません。車で2時間ほど北に行くと北米最大のスキー場ウィスラーがありますが現在はウィスラー近郊の住民しか滑ることができない状況です。この規制は12月7日までなのでここで感染者を減らさないとクリスマス休暇も厳しくなりますね。ヨーロッパではスキー場オープンの是非が問われていると聞いています。そう言う意味ではバンクーバーは恵まれていると思います。