このコーナーでは、新型コロナウイルスに関して、世界各地の状況を伺っていますが、今朝は、イギリスと台湾の通信員の方に回線をつないで現在の市民生活と、グッドニュースについても伺います。

イギリス・ロンドン / 内山

Q1 ロンドンの、現在の市民生活はどうなっていますしょうか??

A1 英国全土で外出禁止令が始まり、今日でほぼ1か月が過ぎました。今週、さらに3週間の延長が決まり5月中旬まではこの状態が続く予定です。ここイギリスでは日本と違い、従わない者には罰金、逮捕という厳しい対応で政府は望んでいます。

ロンドン市内の移動も病院関係者、警察、スーパーなどいわゆる社会活動を維持していくのに必要なessential workerのみ、移動してもいいというように要請が出され、ロンドン地内の地下鉄は乗車率5%まで落ち込んでいます。

外出も1日1時間の運動と食料品などの必需品の買い物だけに制限され国民にかなりの負担・疲労感が出ています。守られているはずのチャールズ皇太子、ボリス・ジョンソン首相まで新型コロナウイルスに感染するなど、我々一般市民はもう逃げ場所がないのだと感じています。4/21時点で17,000人の方がコロナウイルスで亡くなられています。(4/24には2万人を突破している可能性あり)。海外にいると、感染者数も増減も重要ですが、死亡者数もその国がいかに危機的状況にあるか見るうえで重要だと感じています。

Q2 ジョンソン首相も無事に退院して公務に復帰しましたが、ポジティブな話題はありますか?

A2 毎週木曜日夜8時に、住民が玄関先に出て、病院で自らの命を懸け、頑張っている病院関係者(NHS)に対して 拍手をしたり、窓に"Thank you very much to NHS"などのメッセージを張ったり前線で活躍する人に感謝の意を示しています。

また、先週100歳になった元英国の退役軍人が100歳の誕生日に補助歩行の車輪を使いながら、近くのガーデンを100周するのをNHSを応援するチャリティーとしてファンドレイジングをしたところ、なんと約20万ポンド(約37億円)が集まり話題になりました。

Q3 なるほど、ほかにはありますか??

A3 最後に、大人も苦労していますが、一番、可哀そうなのが学校も休校となり、十分な勉強もできず、友達にも会えない子供たちです。

我が家には二人の小学生の子供がいて、在宅勤務をしながら、在宅学習を継続すべき努力しています。最初は戸惑いましたが、子供は、Zoom経由でオンライン事業に参加したり、ビデオコールで友達と話したり、大人が想像する以上に、順応が早いのに驚きました。

上の子が参加しているEnglish Creative Writingクラスは、普段、時間の関係で行けいない事業に自宅から参加することができ、香港からも生徒が参加したりと、インターナショナルな感じで、授業の内容もいいので、コロナ終息後もこのまま、継続したいと考えています。このようなことは、逆に新しいポジティブな発見でした。

台湾 / 片倉 佳史さん

Q1 先日、36日ぶりに新規感染者数ゼロになった台湾ですが、現在の市民生活について教えてください

A1 台湾は早い段階で対策を打ってきたため、ご存知のように封じ込めはうまく進んでいます。ただ、いろいろな制限が今も実施されています。厳しい外出制限はないのですが、以下のような規制があります。

  1. コンビニやスーパーマーケットはマスク着用が義務付けられている。
  2. 高速鉄道(新幹線)は乗車時に検温があり、発熱者は乗車できない。
  3. カフェやレストランなどは営業しているが、対人距離を保つため、座席を大幅に減らしている。
  4. 街を歩く人の9割以上がマスクを着用している。
  5. どんなお店でも必ず消毒液やスプレーが置かれている。

人々の間にも比較的抑え込まれているという自負はあるものの、気を抜かず、頑張らなければいけないという声をよく聞きます。

Q2 おおむね日本と変わらない印象ですね・・・マスクの確保に始まり、政府の対応が功を奏している印象ですが、市民としての実感・評価はいかがですか?

A2 市民はおおむね政府の対応を評価しています。各指示に従い、一体感が感じられます。政府と市民全体が一つになっている印象がかなり強い

→政府の指示に従い、協力的である。医療方面の専門家が政府の対策本部の中に数多く入っている。

Q3 そのほか、グッドニュースはありますか?

A3 SNSを利用した情報発信がかなり盛んにおこなわれている。

防疫センター発信の情報に柴犬のキャラクターがいて、これがかわいいと人気。

例えば、文面は多言語対応なのですが、その中に「犬語」というのがあり、文章の大半が「わんわんわん」という文字が並んでおり、重要事項だけが目立つ赤文字になっていたりする。遊び心を盛り込むことで気分がふさぎ込まないように心配りなど。