新型コロナウイルスの感染者数が、世界で150万人を超えました。

ここ日本でも、東京など7都府県を対象に「緊急事態宣言」が行われ、来月6日までの1か月間、人と人との接触の7割~8割削減を目指し、外出自粛が呼びかけられています。この宣言を受けて、勤務時間が変わったり、在宅勤務に切り替わったり、生活が変化した、という方も多いかと思います。

このコーナーでは毎週、世界各地の状況を伺っていますが、今朝は、スペインとインドに回線をつなぎ、現在の市民生活について、またポジティブな話題についても伺います。

●スペイン南部、地中海に面した街、アルメリア在住 / 加藤由香里さん

Q1 アメリカが上回るまで、感染者数も亡くなった方の数も一番多かったスペインですが、現在の市民生活はいかがでしょうか??

A1 3月14日に警戒事態宣言が出されてから、不要不急の外出は禁じられています。外出が可能なのは食料・日用品、薬の買い物、必要な通院、通勤。通勤は、29日に行われた臨時閣議においてさらに制限が強くかかり、職場に移動できる職種が限られました。テレワークができる職種はそれを義務付け、回復可能な勤務時間の有給休暇の取得(この義務は4月9日まで)が義務となりました。電車30%(1台に30%の乗車率)、飛行機(イベリア航空)25%の運行状態。日常生活で市民が外出できるのは必要なものの買い物、ゴミ捨て、犬がいればその散歩のみ。買い物は、スーパーによっては入場制限をして、店内にいる人数を制限。学校は保育園、幼稚園、小学校から大学まで4月25日まで休校。各学校がオンライン授業を行ったり、生徒への課題を出して学習を続けさせるようにしています。

Q2 休業や失業(収入減)に対する国からの補償についてはいかがでしょう?

A2 ERTEという一時的に雇用を停止されるシステムで休業となった従業員は、失業者扱いで給与の70%を給付。通常時のERTE では、彼らの社会保障費を各企業が支払っていたが、コロナによりERTE を行った場合はこれを政府が支払う。(中小企業は100%、50人以上の企業は70%。)リストラされた人は失業保険を70%(6ヶ月)、以降12ヶ月まで50%受ける。自営業者への給与保障はないが、社会保障費の支払いを6ヶ月まで利子・罰則なしで延期できる。公共料金:水道、電気、ガスは支払いが滞っても止められることはない。家の賃貸料金:1年まで支払い延期をしても追い出されない。家のローン:失業者、休業者は、1年まで支払いを延期(銀行の利子のみ支払い)

Q3 そんな中、ポジティブな話題はありますか??

A3 ・毎日夜8時の医療関係者への拍手

・この時にパトカー、救急車がサイレンを鳴らして街を走り、拍手に応える。

・有名歌手によるコンサート配信、複数の有名歌手が、88年の「Resistiré(耐える)」という曲を1フレーズずつリレーしてカバーし配信。

JK 日本でも有名な、David Bisbalも参加しているようですね。曲の売り上げはチャリティに寄付されるとか。そのほか、ポジティブな話題はありますか?

A4 ・巡回の警察や消防署員が誕生日の小さな子供や老人のベランダに向かって「ハッピーバースデー」を歌う。・マンション、戸建の対面の近所で掛け声の遊び。「Veo veo (見える、見える)」「Que ves?(何が?)」「Una cosa que empieza con la A (A から始まる何か)」「(答える)」

・警察による年配者への買い物代行

・タクシーの医療関係者の無料送迎

・企業によるマスク提供

・ホテル、電車を病院として使用

・また特に子供の学校のグループチャットなどでは、チャレンジが流行っています。小麦粉に顔をつけるチャレンジ、踊るチャレンジ、などをそれぞれ指名して続けるなど。

インド・ムンバイ / ハリー・チェンさん

Q1 13億人が暮らすインドが一気に全土封鎖になりましたが、ハリーさん、これは本当に大変なことですよね?!

A1 僕はムンバイにおります。3月20日から基本一切部屋を出てません。インドのロックダウンは世界最大規模、一番厳しいと言われてます。外出禁止命令及び事業営業禁止命令です。国内線国際線航空便、電車、バスも全て止まってます。一度だけ買い物に出ましたが、僕を部屋に送っていただいた後、運転手さんが警察に拘束され日本領事館の方のおかげでようやく4時間後出ることができました。大変です。数件しか営業してない食の宅配便で食事をいただいてます。4月14日までがロックダウンですが、多分4月末か5月まで続くと言われてます。外の状況はコロナさんの状況も良くなく悪化してます。お医者さん不在、食料難、衛生的な問題が多々あります。特に日雇いの方はインドには数億人存在し、仕事を失い、数百キロ歩いて村に帰る人も数百万人いるとのことです。

Q2 休業や失業に対する国からの補償はどうなっていますか?

A2 対策は発表されましたが、日本同様具体的にいつどこで本当に必要な人に支援金が届くか未だに不明です。我々の寿司の事業も全7店舗閉鎖が2週間以上閉めております。全く支援がない状況。再会しても需要がかなり落ち込む見込みです。たんたんと進めるしかないです笑。

スーパーの前には寄付袋が置かれるなど、一般レベルでの自発的な助け合いも広がっています。

Q3 ハリーさんご自身も大変な状況ですよね。ちょっと伺いづらくもありますが、そんな中でも、ポジティブなニュースは入ってきていますか?

A3 ポジティブなこと、3つあります。

  1. この中でも通常通り、おめでたい事で毎日8万の赤ちゃんがインドで生まれます。コロナとコビドと双子が命名されたとか。
  2. インスタ、ズームを中心にStay at home cooking / yoga class /seminarなどが大流行りで意識の高い人は困っている食事ができない方に炊出しなどを行っている、僕も25年前の阪神大震災、長田にいた時を思いだします。
  3. 今後について深く考える時間ができたので、何もできてないので、どう僕が今後色々social 事業など進めるのかを検討中!