家事をはじめ、保育、運転などなど、当事者に代わって、雑事を行ってくれる「代行サービス」を利用されていますか?いろんなジャンルの代行サービスが増える中、最近では、会社を辞めたいけど、辞められない人を対象とした「退職代行」というサービスが話題になりましたね。ところで、海外にはどんな代行サービスがあるのか、お国柄が反映されたものとか、あるんじゃないかと思いますが、アメリカとインドに電話をつないで、探ります。

アメリカ、ニューヨーク 中村英雄さん

JK: ニューヨークには代行業はありますか?書類や郵便をすぐに届けるメッセンジャーが映画などで見かけますが。

A 失業率が4%を下回り、多くの人が社会保障のついた時給2000円以上の仕事についているので、安い賃金の代行業は以前ほど盛んではなくなってきました。とはいえ、需要があればビジネスは成立するのがアメリカです。まずはチケットの行列に並ぶのを代行する業者です。ブロードウェイで今一番人気のミュージカル「ハミルトン」のチケットが安く、いい席で手に入るというSame Ole Line Dudesというサービスは、劇場のキャンセルの列に並ぶというのがポイントで、いわゆるリセールなどよりも有利な条件で手に入ります。この他にも、新製品発売、サンプルセールなどの行列に代わりに並んでくれる、と言うサービスのLine Angelというのはロサンゼルスでスタートしています。これは最低1時間当たり18ドルという値段で、リーズナブルですね。

JK : ニューヨークならでは事情ということではどうでしょうか。

A Swiftoという犬の散歩代行サービスです。ニューヨークでは一戸建てが少なく、集合住宅に暮らす人が多いので、犬は基本的に室内飼いです。忙しい毎日で、犬の散歩を人に頼むなら、家の鍵まで他人に預けなくてはなりません。

そうした事情に商機を見出し、スマホアプリを活用してGPS機能を利用し散歩中の現在地や、その様子の写真を送るなどのサービス。

大学卒以上、ペット関係の仕事経験要など、という厳選されたスタッフ。これを二本柱にして富裕層にサービスをアピールし、リピーターを獲得しました。

インド ムンバイ ハリー・チェンさん

JK:インドは自宅からお弁当を職場に届けてくれる代行業などが映画にもなっていました。どんなユニークな代行業があるのですか?

A インドは多くは運転手さん、メイドさんを雇うので彼らが基本色々行っていただく。なので日本みたいに別の方をわざわざお願いするのも必要ない。なので基本はないですよ。

JK: そうした日常の作業を代わってくれるのは良いとして、日本のように退職の代行をするというのはありますか?これはおそらく自分から退職を切り出しにくいという日本の社会システム、国民性が関係していると思うのでインドのみなさんには考えられないことかもしれませんが。

A 代行で最近流行っているのは宅配。日本はかなり紙で記入してめんどうだが、インドはアプリで市内3キロのAからB地点も15ルピー(23円)で今大流行。ヴァーチュアルアシスタントも多い。秘書代行。レストラン、切符、メールも書いていただくなどがありますね。