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日本の職場で女性がハイヒール、もしくはパンプスを履くことを義務づけられている、そんな風潮に抗議する社会運動です。ハイヒールだけではなく、メガネかけると冷たい印象を与えるので「メガネ禁止」、スカート、お化粧についても強制があるとか...。サービス業に限らず、特に女性が活動をする職場の場合、身だしなみとして、いわゆる「ドレスコード」に関する圧力があることが浮き彫りになりました。さて、こうした「職場のドレスコード」あの国、あの都市ではどうなのでしょう。

韓国・ソウル キム・ソンヒさん

Q韓国では「職場のドレスコード」はあるのですか?

A 2017年H証券会社の服装規定が話題になったことがあります。ネクタイを着用必須という比較的簡単な男性社員の服装規定とは異なり、女性に関しては、髪の毛、スカート、化粧(メイク)、マニキュアなど10項目、19の遵守事項が提示されていました。この規定によると、女性社員は、ワンピース、ズボンを着用禁止で、必ずツーピース形のスーツを着用し、化粧では基礎化粧はもちろん、色調化粧まで決められていました。特に髪の毛の場合、「肩の線ぐらいの断髪」「ヘッドバンドを着用禁止」など中・高等学校の学生人権条例ですら拒否している内容を含んでいて性差別論議で拡散されたことがあります。

Q こうした性差別議論についてはいつごろから起ったのですか。

A 韓国では2013年アシアナ航空が女性乗務員のズボン着用を禁止したのは違法だという判例を下しており、それまでとは性差別に対する社会的認識が大きく変化しました。いまだに過去男性中心の考え方が職場内で残っているところもありますね。最近では、(2019年2月)ビリヤードで、時ならぬ性差別論議が起こったんです。女性審判にスカート着用を強要し、従わなかったため、不利益を与えたそうです。議論の当事者であるリュジワンという女性審判は自分がスカートの着用を拒否し主要試合の審判から除外するなど不利益を与えたと記者会見を開き、抗議し、大きな話題になったことがあります。

●ブラジル・サンパウロ 吉川真由美さん。

Q ブラジルでは女性の身だしなみに関してかなり自由なイメージがあります。露出が多かったり、身体のラインがでる服を着ることも多いのでは?

A 職種と会社によりますが、ビジネス関係で、特にお客さん相手の仕事をしている女性ですと、結構フォーマルな感じの服装が望まれます。スーツ姿の女性も結構います。一応、会社によってドレスコードがありますので、それによって服装を合わせるのが普通です。でも日本ほどフォーマルではないかもしれません。靴はローヒールでも許されています。とはいえ就活などであまりセクシーな服装で現れると採用されない場合が多いと思います。

Q 職場からの「ドレスコード」はどれくらいの強制があるのですか?

A 一応会社が望ましいと思う服装はありますが、髪型までは強制的に整えることはありません。もちろん、レストランのような、食品を扱っている会社などですと、職員はキャップをかぶったりしますが、ビジネス関係の場合は、髪型にルールがありません。また、アクセサリーなども、特に女性は、たいていしていますので、全然問題になりません。むしろ服に合わせてアクセサリーを考えることが多いです。

Q シチュエーションでのメリハリがはっきりしている、ということですか?

A 働きに行く服装と、週末に友達と出かける服装、ビーチや山へ行く服装、などは全く別モノです。その時その場に合わせて服装を考えなくてはいけません。それなので、仕事に行くための服を考えるのが面倒になって「ユニホームがあったらいいのに」という意見の人もいます。