今朝は、電子タバコと加熱式タバコについて伺います。アメリカでは電子タバコの喫煙にともなう、死者が12名出たことを受け、アメリカのミシガン州では、アメリカの州としてはじめて、電子タバコの販売を禁止。トランプ大統領は電子タバコの全面的な販売を禁止する方針を示しているんです。

そのほかの国でも、禁止の動きが増えつつあります。そんな「電子タバコ」「加熱式タバコ」について、アメリカとフランスに電話をつなぎ、話を伺います。

●アメリカ・カリフォルニア 大西良子さん

JK電子タバコはアメリカで利用者が多いんですね?

はい。ここ10年ほどの間で流行。普通のタバコよりも健康に良い、という宣伝文句もあり、若者の間で爆発的な人気となった。

空き店舗があるな、と思うと、あっという間にベープショップになって開店、というのを何度も見たほど。車を運転中の人で吸っているとわかるのは、異常に白くて多量の煙が車の窓から出る。また、ベープ使用者はニコチンの代わりにちょっと甘い香りがする。

JK 異常に白い煙が出ることで分かるんですね!電子タバコはどこで買うことができるのですか?

電子タバコは通常、ベープショップとかスモークショップという個人の店で販売される。またベープのメーカーから直接ネット購入も可能。ちなみに通販の大手(アマゾン)では扱わない。また全米最大の量販店(ウオルマート)でも扱っていたが、数日前、在庫が売れ次第、新規販売しないと発表した。

JK ウォルマートでの販売禁止については日本でも報道されていました。大西さん、お話にあったペープショップとは?

ベープショップとは、電子蚊取り器の製品名(ベープマット)の通り、電気を使って加熱し煙を出し吸引する道具が「ベープ」の一般名称。

ショップはエキゾチックな高級感のある店構え、ガラスケースの中に黒いビロードの布の上に、ベープペンと言われる細い金属製の筒状の道具が並ぶ、宝石のような扱い。筒の中に入れる液体を「ジュース」と呼び、フルーツやキャンディー、ミントなどのフレーバーや、ビタミンが入っていたりする。

それを加熱して吸引する。さらにここ3年ほどの間にUSBフラッシュドライブのような形の道具が加わり、それまで2百万個程度売れていたのが、2017年には千六百万本売れるという爆発的な販売実績となっている。ただ今回、問題とされているのは、正規の店ではなく、街頭や路上で買った「安価な」ベープを使用した例、ということらしい。

JK アメリカで若者を中心に、電子タバコの利用が増えている背景は?

アメリカの喫煙人口は3800万人。タバコの喫煙年齢は、アメリカでは18歳だが、ベープに関してはずっと抜け穴的だった。やっと去年の1月からベープ年齢が18歳に上げられたばかり。

またアメリカでは憲法で、喫煙は建物から16フィート(5メートル)以上離れたところですることになっているが、ベープは規制がなかった。しかし最近ではタバコもベープも同じ扱いという場所が増えている。

全米最大の量販店(ウオルマート)では、タバコを買う年齢をこの7月から21歳に引き上げた。またベープの販売会社のウエブサイトでも21歳以上でないと販売しない、などとしている。

フランス・パリ ドゥヴィアンヌ園子さん

JK フランスは元来、喫煙に寛容な国ですが、そうなると電子タバコに手を伸ばす人は少ないですか?

電子タバコはイーシガレットと正式には呼びます。フランスではヴァポトゥールとみんな呼んでいます。喫煙でなく水蒸気(ヴァプール)を出すからです。そのヴァポトゥールは、フランスでは販売されてから10年以上経ちます。今では完全に受け入れられています。

もちろん賛否両論はあるのですが、タバコよりは健康被害は少ないということは誰しも認めているようです。そしてタバコをやめたいという人には確かに従来の様々に方法より効果が上がっているという統計が出ているのだそうです。

JK パリでいうと、たばこを売っているお店、TABACがコンビニエンスストアのように日用品を夜遅くまで売っているようですが、そのヴァポトゥールはどこで買うことができるのですか?ライセンスは?

街のあちこちに電子タバコ専門店もたくさんできましたし、従来のタバコ屋でももちろん売っていますが。種類もたくさんあり専門店があっという間に増えたのはニーズがあるからでしょう。 おしゃれなパリジャンは手に持つものとしてアクセサリー感覚でカラーや形そして香料も香水のような感覚で厳選するのではないでしょうか?国民の保険を司る厚生省は若者が電子タバコから喫煙者になる、逆の悪影響を心配して18歳未満への販売禁止にしたそうです。タバコは未成年でも買える国なんですけれど。