夏休みが終わり、今週から新学期が始まった学校も多いと思います。誰もが利用する学校の設備の1つが「トイレ」ですが、学校のトイレを使うことに抵抗を感じる児童もいるようです。ところで、海外の学校のトイレはどうなっているのでしょう?

今朝は、オーストラリアとメキシコに電話をつなぎ、話を聞きます。

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オーストラリア メルボルンの小林純子さん

JK オーストラリア、しかもメルボルンとなると小学校のトイレはかなり先進的なイメージがするのですが、日本と比べてどうでしょう?

A 当地の小学校のトイレは小学生の体の大きさに合わせた小さくて高さの低い便器や高さの低い子供サイズの洗面所が用意されています。

日本の学校と違って子供たちが毎日清掃するのではなく、業者が放課後に掃除をしているため、大変綺麗に保たれています。

またトイレにはハンドドライヤーないしはペーパータオル(最近は環境に配慮してドライヤーに移行しているところがほとんどですが)があるのが普通です。

あと日本と違うのは、子供達は授業中にトイレに行きたくなった場合、トイレに行く旨を先生に伝えるだけで自由にトイレに行くことが許されています。

●メキシコ アグアスカリエンテス在住 府川祐子さん。

JK 府川さんは学校の先生でいらっしゃるので、現地の学校のトイレについても把握されていると思います。メキシコの学校のトイレは日本と同じようなスタイルなのですか?

A 日本よりも貧富の差が大きいメキシコでは小学校と言っても通学する児童の親の経済力によって、設備や教育内容は様々です。

公立の小学校では、掃除専門の人または保護者が週2.3回朝掃除しますが、夕方にはあまりきれいとは言えなくなります。

トイレットペーパーや石鹸、手拭きも自分で持っていきます。 私立の小学校は毎日1回か2回、専門の人が掃除をします。たいていは紙や石鹸も備えられています。毎年一学期が始まる前に必要なリフォームを行うので、たいていは気持ちよく使えます。

JK 日本では、昔からトイレがいじめの現場になることもあるのですが、メキシコではそういった問題には直面していませんか?

A メキシコでも今、いじめが問題になっており、学校の年度初めのスローガンに no al bulling「いじめをなくそう」を掲げる学校も多くあります。

私立学校ですと、心理カウンセラーが常任している学校が多く、いじめをする児童は親が呼び出され、それなりの処置をされますが、公立の場合は、たいていの子供は報復が怖くて、教師に訴えることもしない場合が多いです。

親を悲しませたくないので、親にも言えない子が多いです。

トイレに隠れたら、絶好のいじめの場所になるので、トイレに隠れるということもないようです。トイレに行くときはだれか友達と行くようです。これは男子も女子も同じです。